メールはこちらからどうぞ

twitter

Follow Me!

 

 

2019年 野鳥観察の旅 in 八丈島 ②

 

 

2019年11月8日

 

 

 


前回の続き。

無事に辿り着くことができた八丈島、しかし実際の景色は想像とかけ離れたものでした。

先ずは情報収集の為にと八丈ビジターセンターでお目当てのアカコッコについて尋ねてみると、観察するには時期外れであることから『今時期は難しい』との回答。

季節外れであることは承知の上で足を運びましたが、やはり今時期の観察は難しいようです。
そのようななかにおいても遭遇率の高い場所を丁寧に教えて頂き、僅かな望みに掛け探鳥を行うことにしました。


・・・しかしことごとく空振り。

大型ツグミ類であることと比較的人目につきやすい場所で行動する鳥とあって、今時期は難しいと言いながらも案外簡単に見つかるのではと思っていたのですが全くもって見当たらず。

 


「ちょっと考えが甘かったかな」

そう呟きながらもアカコッコが出てきそうな林道をゆっくり進むと小鳥たちの声が賑やかになってきました。

耳を澄ませるとメジロとヤマガラの鳴き声。

場所を移動しながら餌を採っているようで、鳴き声を頼りに歩み寄ると伊豆諸島に分布する亜種シチトウメジロを見ることができました。

 

 

初めて見るシチトウメジロは地元で見るメジロよりずんぐりと胴回りが太い印象。

それと同時に「嘴こんな感じだっけ?」と違和感を感じ、後から調べることで分かりましたが本州の個体に比べると嘴は太めでやや長いようです。

画像を拡大して違いを検証。

 

【 メジロ 】

【 シチトウメジロ 】


 

微妙な違いですが、実物を目の前にすると違和感を感じる人は多いはず。

冬季になると八丈島に本州から渡ってきたメジロも混ざるようですが、私が観察した個体はどれもシチトウメジロでした。

 

 

続いて伊豆諸島南部(三宅島・御蔵島・八丈島)に分布するヤマガラの亜種オーストンヤマガラ。

こちらはヤマガラに比べると額から顔、頭頂から背、胸から体下面は濃い橙褐色。
この色合いからパッと見た目に強烈な印象を感じます。

 

 

本州の個体よりサイズが大きく嘴も太いようで、ここまで見た目が違うと別種として扱ってもいいのではと思わされる程でしたが、鳴き声については本州の個体と差異を感じませんでした。

しかし警戒心は少し強い印象。

 

 

こちらは見た目があからさまに違うので比較する必要はないでしょう。

 


一見いつものように撮影した画像と変わらないように見えますが、林道は薄暗い場所がほとんどでかなり感度を上げて撮影をしています。
真っ昼間でも例えて云うなら日没間際の光量といったところでしょうか。

 


少し開けた場所で林道の様子を撮影。
島にはこのような林道が至るところに伸びており、車がすれ違うには結構キツいと感じる道路幅。

空港周辺は南国を思わせる植物が多く見られましたが、林道沿いには杉の木も。

 

 

地元で見る山と南国の山をミックスしたようで何とも不思議な感じ

暗いと感じる林道を更に進むと黒っぽい鳥が藪の中に飛び込む姿を目にしました。

モスケミソサザイではないかと思い暫しその場で待機していると『ヒンカラカラ』とコマドリの鳴き声が・・・

車を降りて辺りを探して回ると伊豆諸島・種子島・屋久島に分布する亜種タネコマドリを発見。

 

 

※上の画像は実際の明るさに近づけて調整しています。

この時期に囀ずりを聞かせてくれることに少々驚き。


姿を見失わないように観察を続けると『チッ チッ』という地鳴きも聞くことができました。

 

 

この地鳴きについては林道に入って間もなくあちこちで耳にしていましたが、何の鳴き声なのか分からずにいたので声の主がタネコマドリとなると八丈島にはかなりの個体数が生息しているようです。

元々暗い場所であることと、藪の中を移動するタネコマドリの撮影にはかなり難儀させられました。

 

 

感度をいつも以上に上げてもシャッター速度が上がらずブレブレの写真を量産。
掲載している画像は“下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる”でたまたま当たった画像です。

地元で見るコマドリに比べると囀ずりは力強く感じ、声の質も太く強いて云えばダミ声のように聞こえました。

行動においては特に差異を感じませんでしたが、見た目の違いをはっきりと観察することができたので、ここで画像を比較してみます

 

【 コマドリ 】

【 タネコマドリ 】


 

コマドリに見られる上胸と下胸の境にある黒い帯がタネコマドリには見られません。
この違いが一番特徴的でしょう。

またタネコマドリは成鳥でも下嘴の基部から口角にかけて黄色みを帯びる個体が多いようです。

その他に体下面はコマドリが暗灰色に対してタネコマドリは灰色をしていると覚えていましたが、個体差なのか私の見た目にはそこまでの違いは感じられませんでした。


観察を続けていて驚かされたのは個体数の多さ。
同じ場所で6羽確認することができ、胸に未だ鱗模様が残る若い個体も見ることができました。

 

 

今時期であれば♂若は成鳥の特徴が出始めているはずなので、こちらの個体は♀若かもしれません。

私がモスケミソサザイかと思った鳥はタネコマドリの♀か若い個体だった可能性が高いようです。

 

 

島で探鳥を行う前までは、生態的にもタネコマドリの観察は難易度が一番高いと思っていたのですが八丈島では平地でも見ることができました。

特に個体数が多いと感じたのは林道の沢筋でしたが、平地で見られたことを考えると民家の庭にタネコマドリが出ることもあるかもしれません。

 

 

タネコマドリについては様々な場所で様々な角度から観察することができ、予想以上の収穫となりました。

 

 

山の中ではカラスバトの鳴き声を聞くことができ、複数個体が飛び立つ瞬間も目にしましたが残念ながら撮影には至らず。

見えにくい場所に止まってることが多いようで、しっかりと観察する為には警戒範囲に入る前に見つけ出すことが大事なようです。

 


そして肝心のアカコッコは見つからず・・・

陽が傾き始め山の中での観察は難しくなったことから開けた場所に移動すると芝生に鳥が群れが。

 

 

確認してみるとタヒバリの群れであることが判明。
この場所には61羽入っており、秋田でこのような群れを見たことはないのでちょっと驚き。

群れの中に何か珍しい種が混ざってないか確認してみましたが、それらしき珍鳥は見つからず。

 

 

開けた場所でも日没間際までアカコッコを探してみましたが、結果的にこの日は見つけることができませんでした。

しかし初日にタネコマドリをしっかり観察できたことは想定外だったので個人的には上々の滑り出し。


宿泊先に移動し風呂に入った後は美味しいお料理をいただきました
海の幸がいっぱい。

 

 

八丈島の名物くさやは生ハムに包まれており、チーズも一緒だったせいか特に臭みを感じることなくいただくことができました。

そして島のあちこちで見かけた明日葉、こちらも八丈島の名物なようでセリに近い味に思えましたが私にとって一番だったのが島寿司

漬けのお寿司は一つ一つ寿司種が異なり、ワサビではなくカラシを使っているのだとか。

 

 

大変美味しゅうございました。

 


満腹になったところで早めの就寝。
日程2日目は早朝から観察に繰り出しましたが、そちらの様子は後日更新の日記に続きます。