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2020年 野鳥観察の旅 in 北海道 ③

 

 

2020年7月4日

 

 

 


前回の続き。

3日午後は漁船に乗って海鳥ウォッチングに続き、夜はウトウの帰巣シーンを観察しました。

80万羽(40万ペア)が営巣すると言われる天売島に足を運んだからこそ見られた光景に驚きと共に辛い現実も・・・

 

 

考え事をしていたせいか寝付きが悪くうつらうつらしているとエゾセンニュウの鳴き声が響き始め時刻を確認してみると午前2時。
鳴き声が気になりほとんど寝ることのないまま夜明けを迎え、この日は早朝から観察に繰り出しました。

宿を出るとエゾセンニュウの鳴き声がより一層大きく聞こえ、鳴き声の発生源を目の前に暫し待機。

目の前から聞こえてくる『ジョッピンかけたか』という独特な鳴き声。
ジョッピンとは北海道弁で鍵を意味するようでエゾセンニュウの鳴き声はこの様に表現されることが多いようです。

 


しかし鳴き声は聞こえど姿は見えず。
そのため鳴き声のみ録音しました。

 

 

今回の旅では海鳥の他に北海道らしい野鳥を観察したいと考え、リストに挙げていたのは3種のセンニュウ。

エゾセンニュウ・シマセンニュウ・マキノセンニュウを観察できたらと考えていましたが、これらは元々観察が難しい種であり特にエゾセンニュウは難易度が高いようです。

難しいと言われると余計に見たくなり、粘る私の前に現れたのは天売島では普通種と言っても過言ではないノゴマ。

 

 

こちらでエゾセンニュウの観察は難しいと考え、島の中央エリアに行ってみることにしました。

前日は主に島の外周道路沿いでの観察だったので中央エリアは未知の世界。
林道を進むと地面から小鳥が飛び立ち付近の木に止まる姿が見えたので確認してみるとアリスイであることが分かりました。

 

 

林道を進むとあちこちからアリスイとエゾセンニュウの声が聞こえ、早朝ということもあってか小鳥たちが活発に動いていたようです

林縁で採餌をしているアリスイが多く見られるなか、1羽だけ動き方が違うように見えた個体が気になり確認してみたところノゴマの幼鳥でした。

 

 

繁殖地に来たからこそ見ることのできたノゴマの幼鳥。

巣立ちを迎えてどれくらい経っているのか分かりませんが成鳥に比べると動きはおっとりしていました。

 

 

ノゴマの幼鳥が藪の中に姿を消したところで再びエゾセンニュウの観察にチャレンジ。
この場所ではイタドリの中ではなく葉の生い茂った低木から声が聞こえていたので条件としては悪くなさそうです。

粘っていると一瞬だけ開けた場所に出てきましたが、直ぐに場所を移動してしまい残念ながら撮影には至らず。

 


しかし飛び移った低木の中でガサゴソと動いている姿を確認。
ようやく姿をしっかりと見ることができました。

 

 

分かる人には分かるのかもしれませんが、薄暗い場所なだけに本来の羽色を表現できていません。

しかしこちらは紛れもなくエゾセンニュウ。

 

 

その後もあちこち動き回る様子を見ることができましたが、開けた場所に出てくることはなく時間だけが過ぎていきます。

動きは俊敏で下草の中を移動する際もかなりのスピードで移動していました。
観察に四苦八苦していると一度だけ開けた場所で囀ずる時間があり、念願叶って本来の羽色見ることができた瞬間です。

 

 

程なくして姿は見えなくなりましたが、それと同時に激しい脱力感に襲われました。

おいそれと足を運べる場所ではありませんし、次の機会はいつになるのかと考えると自ずと緊張感が高まり集中していたせいかと思います。

 

 

エゾセンニュウの姿を無事に拝むことができたところで早朝の観察はここまで。
宿に戻って朝食をいただきます。


朝食を済ませ荷造りをしていると船長さんから電話が入り『風が弱まってきたので船を出せそう』とのことでした。

天売島を離れるフェリーが出航するのは午前10時35分。
それまでの間、前日に続き漁船に乗って海鳥ウォッチングをすることに。

この時は乗り合わせる観光客が居なかったことから赤岩まで直行をお願いし、往復コースで港を出ましたが・・・

 


前日とは海の様子が大違い。
港を出て間もなく風はあるものの差程揺れることもなく動画を撮影していましたが、赤岩に辿り着いた頃にはカメラを構える余裕もないほど大揺れ。

 

先ずはまだ余裕のあった頃に撮影した動画から。
ただ漁船が進むだけの動画になりますので、お手すきの方のみどうぞ。
※音量にご注意下さい。

 

 

赤岩が見えてきた頃に動画の撮影を終えましたが、海水がバンバン飛んでくるので顔は潮まみれ。
予め用意してきたカメラ用の防水カバーが役に立ちました。

徐々に波が大きく連続で押し寄せてくるようになり、水面に浮かぶ海鳥が波間に隠れて上手く撮影できません。

 

 

赤岩に辿り着くと波の様子は一変。
何かにしがみついていないと海に放り出される勢いでカメラを構える余裕は全く無し。

今まで乗ってきた船のなかで間違いなく一番の揺れでした。
船長さんが『酔わない?大丈夫?』と心配するほどの揺れで私は笑顔で「平気ですよ!」返しましたが、正直なところ朝食をリバースしそうなくらい気持ち悪かったです・・・

 


しかしこれが天売島で最後の観察だと思い激しい揺れと酔いに耐えながらウミガラスを探していると前日と同じように飛翔する姿を確認。

無我夢中でシャッターを押していましたが、後で画像を見てみたところ意外にもピントはバッチリ。

 

 

魚を咥えているので給餌のため営巣場所に戻るタイミングだったようです。

しかしあれ程の揺れで私は一体どの様に撮影していたのか・・・
全く思い出すことができません。

 

 

無事にウミガラスを見ることができましたが、前日と違ってウトウが少なく船長さんに伺ってみたところ『この時期は一日で様子が変わる』とのことでした。

更に午前中は逆光になってしまい観察には厳しい状態。
ケイマフリ号は岩礁に接近できるため時間帯の問題は無いかもしれませんが、晴天時の漁船クルージングは午後の方が良さそうです。

 

 

港へ戻る途中ケイマフリを撮影して天売島での観察は終了。

 


初めて訪れた天売島の印象は非日常を楽しめる本当に良い島でした
観察は勿論のこと、島の人たちは皆さん優しく料理も美味しいものばかり。

ウトウの帰巣シーンを見ることができるのは5月上旬~7月中旬頃までということなので機会を作って再び足を運んでみたいと思います。

 

 

天売港を出航し羽幌港に着くまでの間はフェリーからの海鳥ウォッチングを予定していましたが、ほぼ不眠の状態で観察を続けていたことから仮眠を取ることに。

航行時間は1時間半ということもあり、あっという間に羽幌港へ着いたところで北上を開始します。
目指すはサロベツ湿原センター。

ひたすら海沿いを走るコースで所要時間は約1時間半。

 

 

北海道らしい風景を眺めながら北上を続けると富士山のような形をした山がうっすらと見えてきました。

こちらの山は利尻富士。
稚内市の市街地からフェリーで行くことができる利尻島です。

 

 

お隣には礼文島も浮かびますが、そちらは見ることができませんでした。

ここで記念撮影をしているとあちこちからシマセンニュウの鳴き声が聞こえ非常に気になりましたが先を急ぐ身であったことから早々にこの場所から移動。

予定より少し遅れてサロベツ湿原センターに到着し、早速探鳥を開始します。
こちらの場所でのお目当てはシマアオジ。
日本ではこの場所でしか見ることのできない鳥と言われていますが結果は・・・


見事に撃沈。
2時間ほど探して回りましたが気配すら感じることができませんでした。
そのため翌日早朝に再び訪れることにして更に北上。

次に目指すのは日本最北端の地、宗谷岬。
サロベツ湿原センターからの所要時間は約1時間。

 

 

地図で見るとロシアが近くに見える、そんな場所。

宗谷岬に向かい車を走らせているとエゾシカを発見。

 

 

この旅で初めて遭遇したエゾシカです。
のんびりとした様子で草を食べていました。

「お願いだから道路に出てきてくれるなよ」

 

 

間もなく日本最北端の地である宗谷岬に到着したところで記念撮影

こちらが北国のシンボル北極星の一稜を模った三角錐のモニュメント。

 

 

記念撮影をしていると沖合いに連なる黒い帯が目に入りました。

直ぐに海鳥の群れであることが分かりましたが、肉眼では何の鳥であるのかはっきりしません。

 

 

そこで撮影した画像を最大まで拡大してみたところウトウの群れであることが判明しました。

 

 

宗谷岬には1時間ほど滞在しましたが、その間に群れの帯は途切れることがなく万単位の群れが通過したと思われます。

東から西へと移動していましたが、この群れは天売島を目指していたものなのか。

 


 

後日、道内に在住の方からウトウが採餌をするため日帰りで移動する距離は150kmであることを教えて頂き地図で確認してみたところ天売島まではギリギリの距離。

この時の時刻は17時頃であったことから飛翔速度を計算すると日没までに天売島へ到達します。
天売島を離れ宗谷岬でウトウを観察できると思わなかったので感慨深く眺めていました。

 


さて、宗谷岬ではこんな出会いも。
道路に出てきたキタキツネ。

 

 

随分と痩せ干そってくたびれた印象。
よく見ると何かを咥えているようでした。

何を捕まえたのかと思い近付こうとしたところ・・・
草むらから子ギツネが出てきて咥えていたものを渡す様子が見られました。

 

 

親ギツネの体型を見るからにきっとお腹を空かせていたことでしょう。
自分を犠牲にしての給餌は子供に対して無償の愛を感じた瞬間。

愛おしそうに子ギツネを毛繕いする姿や寄り添う姿には心が洗われる思いです。

 

 

旅行中には置き去りの子供が亡くなったという悲しい事件が報道されており色々と考えさせられる場面でした。

 

キタキツネの話題はこれくらいにして鳥に話を戻します。


天売島でも目にしていましたが宗谷岬付近でもオジロワシを見ることができました。

2羽で行動している場面を目にしていたのでペアかもしれません。

 

 

画像はそれぞれ別個体。

 

今時期にオジロワシを見ることができるのも北海道ならではといったところでしょうか。

 

 

夕日に照らされるオジロワシを眺めこの日の観察は終了。

 


稚内市の市街地に宿を取っていたのでそちらへ移動したところで旅行最後の晩餐です。
普段手が出ないようなウニ丼を頂きました。

 

 

この他にも刺身の盛り合わせにタコの唐揚げ、ホッケのメンチカツを頂きお腹はパンパン。

ホッケのメンチカツは見た目が普通のコロッケでしたが、期待を裏切らない美味しさで旅の締めくくりに最高の一品でした。

 


ハードスケジュールが続き夜は泥のように眠りにつきましたが、翌日はいよいよ最終日。
そちらの様子は後日更新の日記へ続きます。