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2016年5月1・2・3日 (後編) 晴れ

 

 

 

 

室堂ターミナルから雪道を徒歩で移動してしばらく進むと何やらカメラを持った人が沢山群がっている・・・


「もしかして」と逸る気持ちを抑えきれず、その場所へ早足で向かうと今回の旅のお目当てとなる鳥の姿がありました。

 

 

お目当ての鳥とは本州中部の北アルプスや南アルプスなどの高山帯にのみ生息するライチョウ。

 

距離は離れていましたが遂に自分の目で見ることができました。

 

 

このライチョウを観察するにあたって経緯を説明すると話は去年の秋頃に遡ります。

 

何気なくTwitterを閲覧しているとショッキングな画像が目に飛び込んできました。

それはニホンザルがライチョウの幼鳥を捕食しているシーン。

 

元々猛禽や肉食動物などに捕食されることは自然界の食物連鎖においてあったと思いますが、まさかサルまでもが脅威になるとは思いもしませんでした。

 


その画像を目にしたことがキッカケとなりこの旅行を決意。

 

予定では大型連休に入って直ぐの観察計画を立てていましたが、連休に合わせるようにして全国的に悪天候。

こちらの山に至っては暴風雪の予報も出ていて相次ぐ滑落や遭難のニュース。

 


やきもきしながら天候の回復を待ち、山のベテランである長野の友人からGO!サインが出たことで、なんとか観察にこぎつけました。

 

 


話は戻って初めて目にしたライチョウは直ぐに視界から消えてしまい、しばらく待ってみたもののなかなか姿を現さないので場所を移動。

 

何処かにいないかと探して回ると直ぐに♂と♀のペアを発見。

 

 

この画像の雰囲気からは想像できないかもしれませんが、ライチョウの個体数は年々減り続けています。


それは温暖化による生息域の減少など様々な要因が複合的に重なり、減少スピードは加速傾向。

 

調べてみたところ日本国内のライチョウは1984年以前で推定3千羽いたものが2000年代の調査で推定で2千羽以下まで減っているようです。

この短期間でこれ程の数が減ってるのですから現在の個体数は更に減っているのが容易に想像できます。

 


少し乱暴な話かもしれませんが、ニホンザルがライチョウを一日1羽ずつ捕食したと仮定すると絶滅まであっという間でしょう。

 

しかもサルは群れで行動しますし、生息域も年々広がっています。
温暖化によりライチョウの生息域にニホンザルが進出してくることを考えると影響はより深刻さを増すでしょう。

 


日本のライチョウは人を恐れません。

 

 

ご覧の通り調査員の直ぐ傍ににライチョウがいます。

 

これは調査員だから特別なのではなく、ライチョウの気分次第では観光客の足元を歩いて通過することもあります。

 

 

それはライチョウが神の鳥とされ、大切にされてきたからかもしれません。

一方で外国のライチョウは狩猟鳥とされている為、警戒心が強く人間を見ると逃げるそうです。

 


警戒心が薄いことが仇となってサルに襲われたと考えると皮肉なものですが・・・。


ライチョウを探して雪山を移動すると、一度だけこちらの様子を伺うようにしながら目の前まで近寄ってくる場面がありました。

 

 

なるほど。
これじゃあサルに襲われるのも納得。

 

この時はあまりにも距離が近いので私は広角レンズに交換しましたし、スマホで撮影している観光客の姿もありました。

 

 

かつてトキが絶滅したのと同じようにこのライチョウも近い将来絶滅してしまうのではと思い、そうなる前に自分の目で見ておきたいと考え今回この地を訪れたのがその理由。

 

 

暗い話ばかりになってしまいましたが最近はライチョウを保護する活動も活発になってきているようです。

 

足に標識を付けての調査・研究の他、各地で様々な保護活動が行われています。

そのような活動が実を結ぶまでには相当困難な道のりでしょう。

 

でもいつか個体数の増殖・回復に繋がればと願うばかりです。

 

 

難しい話が続きましたが、今回こうして遠路遙々足を運び実際に自分の目で見ることができて本当によい経験になりました。

 

秋田県外での観察になるので、ここに来るまで自分のなかでかなりの葛藤があったのですがライチョウを見た瞬間一瞬で忘れましたし(´ω`)

 


初めてライチョウを目の当たりした時はニワトリ・・・もとい、本当に『神の鳥』といった印象を受けました。

 

 

地元の山で観察できたら一番よいのですが、残念ながらこればかりは仕方ありません。

 

 

逆にその土地に行かなければ観察できない鳥に関しては、旅行がてらご当地グルメも楽しみつつ観察しに行くのも有りなのかなと感じさせられました。

 

(室堂ターミナルの立ち食いそば)

 

まぁそれはお金が絡むことですし、おいそれと実行できることではないので冒頭でも述べた通り地元観察のスタンスは変わりません。

 

 


今は渡りの時期の真っ最中。

運が良ければ普段見ることのない鳥を観察することができるので、旅の疲れが取れたらいつも通り地元をウロウロしてみようと思います( ・ω・)

 


最後は溶けた雪に足を取られて転んでる可愛い姿を。

 

 

「よいしょ よいしょ」

 

 

 

ズボッ「うわっ」

 

 

ライチョウの写真はアルバムの項目で、秋田県以外で観察した野鳥の方にも掲載しています。

 

前編・後編と長くなりましたが、ライチョウを求めての旅日記はこれにておしまいです。