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2019年11月4日 14/4℃ 晴れ時々曇り




性懲りも無く今回も空振り覚悟で珍鳥探し。

空振り覚悟と言いながらも「空振りしてたまるか」と鼻息荒く男鹿半島に繰り出しましたが、珍鳥出現率が高いとされるポイントではホオジロの1羽も確認できず。

こちらの場所はホオジロが採餌することで渡りの途中の鳥たちが安心するかのように飛来することが多く、ホオジロが居ないとなると極端に珍鳥出現率が低下してしまいます。

そのため別ポイントに移動するとタイミング良く海側からユキホオジロが飛来。

一気に心拍数が上昇しましたが、ユキホオジロは死角となる場所へ降りたようで私が待ち構えていた位置からはその後の行動が掴めません。

ここで下手に動くよりも観察しやすい場所に飛来することを待った方が得策と考え、暫しその場で待機することにしました。

 

 


しかし待てど暮らせど一向に姿を現さず・・・

結局正午まで付近をウロウロしながらユキホオジロの登場を待ちましたが、流石に痺れを切らし荒れ地巡りをしてみることにしました

男鹿半島には珍鳥スポットと酷似した環境があちこちに点在しているので、しらみ潰しに巡回していると「いつかこの場所にホオジロ類の珍鳥が入るはず」と睨んでいた場所でユキホオジロを発見。

 

 

やはり北の地域から渡って来る鳥は下草が疎らに生えた環境を好むようです。

繁殖している場所もこの様な荒れ地なのかもしれません。

この場所は朝イチでユキホオジロを確認した場所からかなり離れているので同じ個体とは考え難いので別個体でしょう。

 

 

採餌している様子を観察しているとタイミング悪く釣り人がこちらの方へ・・・

「不味い、飛んでしまう」

何の躊躇もなく車を走らせてきた釣り人はユキホオジロを轢きそうな勢いで目の前を通過。

案の定ユキホオジロは飛び立ってしまいました。

 


やっとの思いで見つけたのに観察した時間は5分弱。
もう次を探す気力は残っておらず、その場でユキホオジロが戻ることを待ってみましたが残念ながら再び姿を現すことはありませんでした。

結局この日は観察らしい観察ができないまま終了。
そんな訳で本日の観察日記はここまで。



・・・とは言えないので今回はちょっとした小話を。
話は先月7日に遡ります。


仕事先に移動して間もなく、ふと見ると我が社の職員がしゃがみこんで何かを指で突っついていました。

「一体何をしてるんだ?」と思い歩み寄ってみると、地面には目を閉じて動かないヤブサメの姿が・・・


職員の話によると『窓ガラスにぶつかってきた』とのことで、どうやら脳震盪を起こしているようです。

そっと持ち上げ状態を確認してみたところ外傷もなく骨折をしてる様子は見られませんでした。
ただ付近には野良猫が多く、そのままにしておくことはできなかったので職場の車両に乗せて様子を見ることに。


しかしこの日は仕事が忙しく次に移動しなければいけなかったので、車の揺れで体が振られないよう雨合羽を敷き、そのうえでヒーターを付け保温をしました。

移動を始めて15分ほど経った頃、ヤブサメは目を開き辺りをキョロキョロ。

 

 

次第に体を動かすようになり羽ばたきも見せるようになりました。

場合によってはミルワームを用意し、給餌をしなければと考えていましたがその必要はなさそうです。

しかし元気に見えても野生の本能から敵に狙われないよう“元気なフリ”をする場合もあることから、暫くの間様子を見ることにしました。


保護してから3時間が経過。
無駄に体力を消耗させないようにしていましたが、車内から外の様子を見せると力強く羽ばたき外に出たい様子。

これ以上の保護は必要ないと判断し放鳥することにしました。

放鳥前、特徴を知る意味でほんの少しだけ撮影させてもらうことに

 

 

保護して間もない頃に比べると目に力強さが感じられます。

一時はどうなることかと思いましたが回復してくれて本当に良かった。

保護したヤブサメを手にして感じたのは驚くほどの体重の軽さ。
体長は10.5cmと小さな鳥ですが、見た目以上に軽く感じました。

日本には夏鳥として各地に渡来しますが、この小さな体に海を越えて渡るほどのエネルギーは一体何処にあるのか。

 

 

森林で探鳥を行っていると『シシシシ・・・』と尻上がりに聞こえてくるのがヤブサメの鳴き声。

薄暗く笹など下草が茂ったような藪の中にいることが多く、いかにも蚊がウヨウヨしてような環境を好むので個人的には縁遠い鳥。

生態も然ることながらこの地味な羽色をしているので、意識して探さなければ見られない鳥と言えるかもしれません。
ウグイスに比べると褐色みが強く、明瞭な眉斑が特徴です。

 

 

外の空気を感じ取ったせいか力強く動きだし、これ以上掴むことでダメージを与えかねなかったことから放鳥することにしました。

元気になって何より。

 

 

手のひらを開くように放した瞬間、何事もなかったように勢いよく飛んで行きました。

どのようなルートで南下しているのか分かりませんが、きっと今頃は目的地に辿り着いていることでしょう。
来年の春、元気に戻ってきてくれることを願っています。

 


さて話は変わってナイトウオッチングの話題から。

夜な夜な繰り出すことで鳥以外にも沢山出会いがあり、そのなかでも存分に私の相手をしてくれたのがノウサギ。

 

 

ほとんどの場合、林道を横切る姿を目撃するだけで残念ながら観察には至りませんがこちらのノウサギは違いました。

林道を駆け回って地面の匂いを嗅いでいるように見えます。

 

 

以前観察する機会に恵まれた時も同じように地面の匂いを嗅ぐような行動を見せていました。

この行動が気になりウサギの嗅覚について調べてみたところ、人間に比べると10倍も発達しているようで縄張りや餌、仲間の識別などは鋭い嗅覚に頼ってるのだとか。

 

 

嗅覚に頼るあたり視力が良くないのかと思いこちらも調べてみると、360°見えるもののぼんやりと見えてるだけで口元に至っては死角になってしまうことから嗅覚とヒゲの触覚で餌を探すそうです

興味を持って調べてみると見えてくるのは知らないことだらけのウサギの生態。


林道を駆け回るノウサギを見ていると私の近くに寄ってきてウサギらしいスタイルを見せてくれました。

 

「何でこんなに近寄って来るのだろう?」と思いながらも撮影させてもらっていると思い出したように走り始めます。

流石に暗闇の中では上手く撮影できません。

 

 

曲がりくねった道の先に走っていったので、足音を立てないように忍び足で林道を進んでみると曲がった先で立ち止まっていました。

すると後脚だけで立ち上がりこのポーズ。

 

 

左右の耳を各々動かし音の出処を探っているようです。

食物連鎖の最下層に位置する動物だけに、レーダーのような耳を巧みに動かし外敵の情報を知ることは身を守る意味で大切なことでしょう。

 


でもこちらの個体は何故近寄ってくるのか・・・

一度離れたと思ったら再び急接近してきたので、近過ぎてピントが合わず私が後退りしました。

 

 

今度は起立するような姿勢を見せてくれ、これらの行動が何を意味するのか気になり調べてみると、この日のノウサギの心境が何となく見えてきたような・・・

先ず、お座りをする行動は安心している時に見せるポーズだそうです。
ダッシュして走り回るのは楽しい時に見られる行動だとか。

そして立ち上がるのは警戒している時と聞き慣れない音がする時に見せるポーズなんだそうです。

 


私の憶測に過ぎませんが、見たこともないような光で辺りが明るくなり見通しが利いたことから不思議に思ったのかもしれません。

更にその光を発する物体が襲ってくる訳でもなければ、ポキポキと変な音を発するので聞き耳を立てていたのかなと。
ポキポキという音の正体は私の膝から発する異音。
しゃがむ度に音がするので、特に聞き入っていたように見えました

勝手なこじつけですが、この日の夜はノウサギの好奇心をくすぐったのかなと私はそのように思っています。

 

 

今回は残念な話題から始まり、ちょっとした小話のつもりがだいぶ長くなってしまいました。

 


さて今週は今年6回目となる固有種観察の野鳥観察の旅に出掛けます。
そのため観察日記は暫くお休み。

旅行から戻り写真の整理ができ次第日記を更新したいと思います。
本日の観察日記はこれにておしまい。