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2019年2月17日 4/0℃ 曇り

 

 

 


今日の日記は今月8日の出来事について綴りたいと思います。

 


記録的な寒波の影響で一日を通して氷点下の真冬日だったこの日、仕事を終えて帰宅するため車を走らせていると車道の真ん中に何かが落ちていました。

ちょうどこの時は猛烈な吹雪で視界が悪くホワイトアウトの状態だったため落ちていたものが何であるのか分からないまま跨ぐ形でそのまま通過。
一瞬目に入っただけでしたが、鳥のように見えたことから安全に車を停車できる場所まで進み車をUターン。

 


印象としてはキジバトのような感じでしたが、目撃した場所まで戻り車を降りると走行車のヘッドライトに照らされ見えたのは空を仰ぐ形で伸びた鳥の足。

踏み潰されないことを祈り車が通過したところで駆け寄ってみるとキジバトではなくヤマシギであることが判明しました。

既に息絶えていたようでしたがこのままにしておくのはあまりにも不憫に思い取り合えず自宅に連れて帰ることに・・・

 

 

かなり冷え込んでいたにも関わらず、ヤマシギからはまだ温もりを感じることができ切ない気持ちに。

 


ヤマシギは本州で漂鳥とされていますが、私の自宅近くでは真冬でも観察する機会があります。

夜行性の鳥のため、視界不良のなかで移動したところ事故に遭ったのではないでしょうか。
嘴の先に傷を負い出血は認められたものの体へ外傷は見受けられなかったことからおそらくショック死が死因だと考えられます。


帰宅後、直ぐに埋葬しようか博物館などに寄贈しようか悩みましたが普段じっくりと観察できる機会の少ない鳥ということもあり体や羽の特徴を観察させてもらうことにしました。

 

 

頭部の特徴を撮影したものですが、この写真だけを見ると死んでるとは思えません。

厳しい寒さのなかでも逞しく生きていたのに、あの吹雪さえなければ命を落とさずに済んだかもしれないと思うと、ヤマシギの目を見ながら考えることが沢山ありました。

 


あまり感傷的になると精神的影響があるので気持ちを切り替えて特徴をしっかりと観察することに。

まずは体長を計測したところ頭頂から尾羽の先端までは29cmで嘴の長さは7cmでした。

 

 

合わせて36cmですが手持ちの図鑑には34cmと記載があり、これが個体差の範囲であるのかは私には分かりません。

体重は280gでフクロウ類のような見た目とのギャップはありませんでした。

次は初列・次列・三列風切と初列雨覆、小翼羽の特徴。

 

 

地面で採餌してる際には見ることのできない羽です。

次は小・中・大雨覆の特徴。

 

 

黒色、白色、赤褐色、バフ色などの横斑模様が点在し非常に複雑な模様をしています。

この模様が保護色となり、薄暗い林道を歩いていると飛ばれることで存在に気付かされることも多く、ヤマシギを観察するには飛ばれる前に見つけださなければなりません。

 

 

以前自宅近くの林道で撮影した画像ですが、ここは風車が乱立した結果ヤマシギの個体数が激減しました。

要因として考えられるのは大きなブレードが回転することで発生する低周波。

 

 

低周波の影響は人間だけではなくペットにも影響があるようで、民家のそばに風車が建設された結果、体調を崩すペットが多いそうで全国的にその事例が挙げられています。

 


話を元に戻し、翼を開いた状態で翼上面の特徴。

 

 

翼の裏側になる翼下面は特徴が全く異なります。

 

 

下面の一部は腹と同じように淡い黄褐色をしており下尾筒近くまで横帯が見られますが、下尾筒を開いた状態で上手く撮影することはできませんでした。

次は尾羽の特徴ですが、これも上手く撮影できず。

 

 

死後硬直が進んだ為か慣れない作業も相俟って開いた状態で上手く撮影することができませんでした。
本来であれば扇状に開いて見たかったのですが・・・

最後は足の特徴。

 

 

血液の流れが止まったせいか、光の加減のせいか本来の色とは少し違って見えます。
しかし普段見ることのできない爪の特徴を見て取ることができました。

 


羽の特徴を中心としてヤマシギの観察はここまで。

不本意な形での観察になってしまいましたが、こちらの亡骸は羽の標本を製作している野鳥の会 秋田支部の先輩に委ねることになりました。

様々な野鳥の羽の標本を集めた展覧会を開くなど長年に渡り活動している方ですので、今後何等かの形でこのヤマシギの羽が皆さんの目に触れる機会があるかもしれません。


次にヤマシギと出会える時は元気に活動している姿が見れることを期待して、今日の最後は以前真冬に撮影した画像で終わりたいと思います。

 

 

本日の観察日記はここまで。