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2020年11月22日




前回の続き。

15日は今季初となるハクガンを観察しましたが、その中でも青色型の動きに着目して観察を行いました。

青色型とは羽の色を決定する遺伝子が異なるハクガンで通称アオハクガンと呼ばれています。
現在は亜種として分類されていませんが、北米ではアオハクガンが多く見られるようなので研究の結果次第では将来的に亜種に分類される日が来るかもしれません。


日本ではハクガンの群れに混ざり稀に渡来しますが、昨季は幼鳥が確認できていたことから今季の渡来にも期待を寄せていました。

先ずはこちらの画像から。

 

 

徒歩で近付くバードウォッチャーを警戒して飛び立ったハクガンの群れ。

その様子を見ていると黒っぽい個体が1羽出遅れる形で飛んでおり、群れに追いつこうとしている様子が見られました。
確認してみるとアオハクガンであることが判明。

 

 

遅れを取り戻すかのように必死に羽ばたき何とか群れに合流。

左端の個体がアオハクガンです。

 

 

徒歩で近付こうとしていたバードウォッチャーは私の反対側に居たことから、追われるようにして飛び立ったハクガンたちは私の方へ。

 

 

そのまま一直線に飛んできたアオハクガンは頭上を通過。

 

比較的低い位置を飛んだことから羽音が大きく聞こえました。

 

 

しかし頭上には雲が広がっていたことから白い空抜け画像に。

運が良いのか悪いのか・・・

 

 

あらぬ方向へ飛び去る群れの様子を遠巻きに見ていると下降する様子が伺えたことから、そちらに移動して群れの中からアオハクガンを探してみることに。

ハクチョウの群れに合流したハクガンたちは道路沿いで採餌をしており、アオハクガンを探してみたところ手前側で採餌を行っていました。

 

 

一目瞭然、周りに居るハクガンとは全く印象が異なります。

一見するとマガン×ハクガンの交雑個体のような印象を受ける方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

この時に近距離から見た印象として、過去に観察できたアオハクガンに比べると首から下の羽色が淡い印象を受けました。

こちらの画像は2014年11月30日に観察したアオハクガンの成鳥です。

 

 

当時の光の加減やカメラの設定、向きが異なるため分かりにくいかもしれませんが過去に見た個体は首から下の羽色は濃紺のように見えました。

今回観察できた個体は淡い羽色から亜成鳥と判断して良いと思います。

 

 

昨季は幼鳥を確認できていたことから、換羽の進んだ同個体が2年連続で渡来したと見て間違いないでしょう。

参考までに昨季撮影したアオハクガン幼鳥の画像を掲載。

 

 

安易に「昨季見られていたから」というだけの理由で同個体と判断するのは危険ですが、そのような考えに至った理由として類似した行動が見られました。

昨季見られていた幼鳥は群れに混ざって行動していても、左右どちらかの端に居たり手前側若しくは奥側に居ることが多く、ミヤマガラスに少数混ざるコクマルガラスのような印象を持っていました。

 

 

ハクチョウの群れに合流した当初は手前側で採餌をしていたアオハクガンですが、この時に車から降りて撮影するカメラマンが現れ一度は奥に移動したものの、カメラマンが居なくなると再び手前側へ。

やはり昨季見られていた幼鳥と行動が類似しているように思えます

 

 

手前側に戻ってきたアオハクガンを細部に渡って観察しましたが、三列風切の特徴は昨季と変わりはありませんでした。

軸斑の特徴は普通に見られるハクガンと異なる特徴を持っているので画像を比較。

 

【 ハクガン 】

【 アオハクガン 】


 

ハクガンの三列風切は幼鳥と成鳥では特徴が異なり成鳥になると真っ白な羽に換羽します。

一方でアオハクガンの三列風切はハクガンの幼鳥と似た特徴を持っていますが、アオハクガンの方が明瞭で成鳥になっても真っ白になることはありません。

 

過去に観察したアオハクガンの成鳥も今回観察できた個体と同様の特徴を示しており、齢による違いはないことが分かりました。

 


採餌する様子を暫く観察していると今季は数の少ないハクガンの幼鳥と重なる形に。
その際の画像を拡大してみると奥に写るアオハクガンの方が暗色に見えることが分かります。

 

 

15日時点でのアオハクガンの見た目はハクガンの幼鳥よりも暗色でマガンに比べると淡色といった中間の色合い。

大きな群れに混ざり頭を下げている状態であれば気付き難いかもしれません。
状況によってはスコープでの観察がお薦めです。

行動については至って普通。

 

 

特に気になる点は見られませんでした。

カキカキ・・・

 

 

シーズン初めの観察ということもありまだ先の事を話すには早いかもしれませんが、春の北帰行の頃に観察すると現在よりも羽色が濃く変わる可能性が高いと思います。

但し、今季は例年以上の積雪が予想されていることからその頃フィールドの様子は一体どのようになっているのか・・・

 

 

最近は暖冬傾向が続いていたことで大潟村での観察も滞りなく行うことができていましたが、過去には幹線道路から外れることができず農道は全く走れない年もありました。

深い雪に閉ざされるとハクガンは新潟県に南下しますが、個体数が増えたことによって今までに見られなかった行動をする可能性もあります。

 


右側に見える黒っぽい個体はアオハクガン。

 

 

まだ北の地域に留まっている群れがいるようなので今後更に渡来数が増えることでしょう。

アオハクガンについてはまた機会を見て今回よりも更に掘り下げた観察ができればと思います。

本日の観察日記はここまで。