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2020年12月6日




早いもので今年も残すところ1ヶ月を切りました。
師走に入り業務多忙の日が続き、前回と同様に今回の日記も一週間遅れの更新となります。

 


続々と冬鳥が渡来する時期ですが、この頃になって気になるのは毎年観察を続けているオオワシの渡来。
勝手ながら“異国の友達”と思う彼の存在は私にとってかけがえのないものになりました。

他の地域でも毎年渡来を楽しみにしている方がいるように、オオワシの渡来を心待ちにしていらっしゃる方は大勢いると思います。

各々思い入れは違えど共通するのは「無事に渡来して欲しい」といったオオワシの身を案ずる気持ちではないでしょうか。


例年11月下旬になると渡来が確認されていることから前回も様子を見に行っていましたが、その際は渡来を確認できず。

そして今回も様子を見に行ってみるといつもの場所に当たり前のように止まる彼の姿がありました。

 

 

「無事で良かった・・・」

オオワシはロシア東部のカムチャッカ半島や樺太北部で繁殖するようですが、夏季は何処に暮らし、どの様な生活をしているのか知る由もありません。

生まれ故郷を離れ秋田まで移動する間、どんなルートを辿ってきているか分かりませんが各地に乱立している風車に叩き落とされる危険性もあることでしょう。

そのため彼の姿を見て先に立つのは嬉しさよりも安堵の気持ち。
暫く眺めていてようやく嬉しさが込み上げてきました。

 

 

同じ木の同じような場所に止まることが多いので、撮影した画像は代わり映えのないものですが私にとっては大事な作業。

3月に秋田を離れた後、故郷や旅の途中で怪我はしていないか見える範囲内で可能な限りチェックを行います。

同時に換羽の状況も含め健康診断のような意味合いを持って撮影。

 

 

撮影しては画像拡大を繰り返しチェックを重ねましたが、幸いなことに特段問題とするような点は見られませんでした。

健康そうで何より。

 

ちょっと目を離した隙に飛び立った彼の後ろ姿を目にし、行く先が想像できたので後を追うようにして私も移動してみることに。

しかし想定の場所に彼の姿が見当たりません。
飛んで行った方向、高度を下げた角度からも狩り場に向かったことは間違いないと思いましたが何処を探してみても見当たらず・・・


捜索範囲を広げ一時間ほど探してみましたが結局見つけることができず念の為に元居た場所に戻ってみると、彼は所定の位置に当たり前のように止まっていました。

 

 

一体何処に居たのか・・・

再び観察をしていると急にそわそわとした様子。
おもむろに体の向きを変えると狩り場へ向かって一直線に飛び立ちました。

 

 

今度こそ想定の場所に居るはず。

そう思い車を走らせると田んぼの真ん中でカラスに集られている黒色の大きな物体が。

 

 

サイズがサイズだけに非常に目立ちます。

狩り場で捕獲した獲物は魚のようでしたが、それにしても恐ろしいまでの視力。

獲物が死んで浮かんでいた魚だとしても、所定の位置からそれを見つけ飛んで行ったことを考えると視力の凄さに脱帽です。
物に例えるとNikonのP1000の性能を遥かに凌ぐかもしれません。

 


捕食する様子をじっくり観察しようと思ったところ、オオワシはカラスが鬱陶しい様子で獲物を抱えて飛び立ってしまいました。

 

 

しつこくカラスが追い掛けて行きましたが、何とか振り払い畔に降りると直に魚を食べ始めたようです。

 

 

始めは上から見下ろす形で見ていましたが、彼の目線で観察したいと考え回り込むようにして場所を移動。

場所を移動したところで捕食する様子をじっくりと観察してみましたが魚にとっては最高の弔いでした。

 

 

画像からは伝わり難いと思いますが、魚のサイズが大きかったことから嘴を魚の口に入れるようにして食べ始めると頭部を完食。

その後に内臓~身~尾びれといった具合いに綺麗に食べ尽くしました。

 

 

今回その様子をスマホで撮影してみましたが、どのようにして食べているのかクローズアップしたかったので画質としては相当粗悪な映像となります。

 

短い映像ですが最後に尾びれを丸吞みするシーンが含まれます。

 

 

食べ終わって一休憩に入るのかと思いきや、畔を少し歩くと辺りに飛び散った破片を丁寧に拾って食べる様子が見られ、捕食された魚もここまで丁寧に食べてもらえると晴れて成仏することでしょう。

「いただきます」の意味を考えさせてくれる良い場面を見ることができました。

 

 

食事を終えると少しだけ休憩していましたが、この個体はあまり長い時間地面に留まることはありません。

大潟村周辺で見られる他のオオワシやオジロワシは何か警戒することが無い限り、食後はその場に留まり置物のように動かないことがほとんど。

 

しかし不用意に近付くとあっという間に飛び去ってしまうので、撮影はできても観察をすることは難しい鳥と言えるでしょう。

距離を上手に保ちスコープなどを用いて観察すると良い場面を見ることができるかもしれません。
辛抱強く待てば観察者の方に向かって飛んできてくれることもあります。

 

 

そんな時は遠慮無しにバシバシ撮らせてもらいましょう。

 

 

少し話が脱線してしまいましたが、暫しの休憩に入っていたオオワシはお尻を上げて脱糞。

やはりこちらの個体は地面に長居しないようで飛び立つ前のサインです。

 

 

ほどなくして飛び立ちましたが、私の予想に反して反対側の方向に飛んで行ってしまいました。

この時私は風下に居たことが原因だったかもしれません。

私の方に向かって来るはずが残念ながら後ろ向きの姿に・・・

 

 

この日の観察はここまでとなりましたが、連休だったこの週末は大潟村を一周する形で大型猛禽を観察。

北部のエリアはうっすらと雪化粧しており、田んぼに佇むオジロワシの姿が見られました。

 

 

こちらを眺めていると何処からともなく現れたオジロワシの若い個体が飛来。

 

大潟村周辺でオジロワシを観察していると度々このような場面に遭遇します。

上空を飛んでいて仲間を見つけると仲間意識で降りてくるのかもしれません。

 

 

急にガンの群れが騒々しくなり上空を見上げるとオオワシが飛来。

 

こちら側に向かって飛んできましたが非常にゆったりとした飛翔で威風堂々という言葉がぴったり。

 

 

そのまま私の頭上を通過しましたが比較的低い高度を飛んでいた為いつも以上に大きく感じました。

 

しかしこちらの個体は雄なので翼開長は220cm

雌は更に大きく翼を広げると250cmに達します。

 

 

オオワシの登場にガンの群れはパニックでも起こしたような騒ぎ。

一斉に飛び立ち四方八方に散らばり難を逃れるように遠ざかっていきました。

その様子を上空から睨みを利かせようとしたのか、オオワシは徐々に高度を上げながら旋回を繰り返し獲物を物色している様子。

 

 

大きな翼で上昇気流に乗ると高高度まで上昇。

すると狙いを定めたように急激に高度を下げ、ガンの群れを目掛けて一直線に突っ込んでいきました。

 

・・・この後の場面はご想像にお任せします。

 


この日隈なく大潟村周辺を探鳥した結果、今季渡来しているオオワシは推定で4羽、オジロワシは9羽。

羽の特徴などから検証を重ねましたが、あくまでも推測値になります。

 

 

フィールドを丁寧に見て回ると各々の行動パターンが掴むことができるかもしれませんし、相手との距離感を知ることで良い観察に繋がるかもしれません。

3月の北帰行まで短い期間ではありますが観察はさておき、彼らが無事に過ごせることを一番に願っています。

今季は強い毒性の鳥インフルエンザが各地で確認されていることもあり心配事は尽きませんが本日の観察日記はここまでとなります。

 

 

おしまい。