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2020年3月1日 8/3℃ 曇り時々晴れ




今回はコウノトリの観察記。

遡ること先月17日、地元紙でコウノトリ飛来のニュースが報じられました。
記事を見て驚いたのが飛来の確認された場所は我が家から目と鼻の先の距離であったこと。

せっかく我が家の近くに来てくれたのだから一目でも見ておきたいと思い、通勤時と帰宅時にはチェックを重ねてきましたが・・・これがさっぱり見当たらず。

抜けてしまったものと諦めかけていた連休明けの25日早朝、自宅を出て間もなくコウノトリを発見。

一度自宅へ引き返しカメラを持ち出したところで僅かながらもコウノトリを観察してみることにしました。

 

 

住宅脇の田んぼで餌を採っていたので背景は民家。
自宅近くで見ることができたという意味で思い出に残る写真になりました。

この辺の田んぼは未だ整備されていない昔ながらの堰が多く、コウノトリのような鳥にとっては餌の採りやすい環境です。

 


近くを通り掛かった人を嫌がったのか、速足で歩き始めると結構な距離を移動。

 

 

こちらのコウノトリについて調べてみたところ、京都府京丹後市で19年4月19日に生まれ同年6月23日に巣立った個体ということが分かりました。
つまり一歳未満の若い個体。

個体番号はJO239で性別は雄、親鳥はJO122雄とJO106雌の間に生まれた個体のようです。
※兵庫県コウノトリの郷公園 足環カタログ参照

私が地元でコウノトリを観察するのは2個体目となりますが、以前観察した個体に比べるとおっとりとした性格のようです。

 

 

暫く佇んで動きがなかったものでそろそろ撤収しようかと思った瞬間、突然助走を始めました。

ハクチョウほど助走距離は長くなくあっという間に飛び立ちます。

 

 

飛び立ったコウノトリは私の方へ。

 

 

目の前を通過すると少し奥の田んぼへ降りましたが、これ以上観察を続けると課業開始時間に間に合いません。

後ろ髪を引かれる思いで職場へ向かいましたが、その後は人目に付きにくい田んぼで採餌していたというお話を耳にしました。

 


それから5日が経過した今回の日曜日。

西風が強い一日で朝の時間帯は目まぐるしく天候が変わり、陽射しが出たなと思えば本降りの雨になったりとコウノトリの動きは鈍く、胸の羽を膨らませ嘴を隠す姿は寒そうにしてるようにも見えます

 

 

陽射しが出ると羽繕いをしたり、少し動くこともありましたが大きな動きをすることはなく長時間佇んでいました。

そんななかで見せたあくびをするような姿。
こちらは画像を拡大。

 

 

以前観察したコウノトリも同じ行動をしていましたが単純にあくびなのかが疑問。

コウノトリは鳴き声を発することができないので嘴をカタカタと鳴らして仲間とコミュニケーションを取るようです。
これをクラッタリングというそうですが、この時にそのような音を確認することはできませんでした。

普段見ることのない鳥だけに分からないことだらけ。
未知の鳥を目の前にし、一つ一つの行動を注視していると次第に動きが活発になったため観察場所を移動しました。

 

 

近くで見ると改めて大きな鳥であることを実感。

体長は個体差でばらつきがあるようですが概ね112cmくらいでナベヅルより大きくマナヅルより小さい中間くらいのサイズです。

観察を続けていると突然の飛び立ち。

 

 

翼を広げた姿は美しくツルに似ていますが分類上はツルと違った鳥

しかし見た目や行動が似ていることから遥か昔は混同されていたという話も頷ける気がします。

 

 

大きく旋回するように飛んだコウノトリは背後に広がっている雑木林を越えてしまい姿が見えなくなりました。

コウノトリの飛来を知ってから広範囲に捜索したこともありましたが、雑木林の反対側にもコウノトリが好みそうな環境が点在しており、一度見失ってしまうと探し出すことは非常に困難な状況です。

そのため無理に探すことはせず、戻って来ることを待つのが得策と考え少し場所を移動してキレンジャクの観察へ。


3時間ほどキレンジャクを観察してからコウノトリが戻っていないか確認してみると・・・

残念ながら見当たらず。
また次の機会にでもと思い引き返そうとしたところ、何気なく眺めた空にはコウノトリの姿が。

 

 

グルグルと上空を旋回したコウノトリは徐々に高度を下げ、田んぼへ降りることなく雑木林の中へ姿を消したように見えました。
しかし生態的に考えると林の中へ留まるのは不自然な気がします。

そのため大回りする形で様子を探ってみると、葦の陰をのしのしと歩き田んぼの方へ向かって来る姿を確認。

 

 

全身が見えたところで立ち止まり、私の存在を気にしているように見えました。

私の背後には餌場となっている堰があり、こちらに移動したいようにも思えます。
一度藪の陰に隠れコウノトリがどのような動きをするのか様子を見てみることに・・・

数分も経たないうちにコウノトリが目の前を通過。

 

 

私の存在に気付いていたと思いますが、特に慌てる様子もなく堰のある場所までゆっくりと移動。

モデルさんがポーズをとってくれたので遠慮なく撮影させてもらいました。

 

 

その後コウノトリは堰の中へ入り採餌を始めましたが、私の位置からはその様子を見ることができなかったので警戒させないようにアヒル歩きで大きく迂回。

見易い位置まで移動したところで採餌の様子を観察してみましたが水の多く張った堰よりも少ない堰を選ぶことが多く、嘴を斜めに挿し込み餌を探している姿が見られました。

 

 

堰に対して垂直に挿し込む時間は短く、脇の部分へ挿し込んでいる時間がほとんどで一体何を探していたのでしょう。

残念ながら今回は何を食べていたのか見ることはできませんでしたが、調べてみたところアオサギと同じように雑食のようです。

かつて乱獲など様々な理由から国内では絶滅してしまいましたが、遥か昔の水田にはこのようにコウノトリの居る風景があったのかもしれません。

 

 

現在はトキと同じように野生復帰が進むよう様々な事業が進められ個体数は年々増加傾向にあるようです。

放鳥された個体同士がペアとなり、野生下で繁殖した個体が今回のように全国各地へ飛来していますが、嬉しく思う一方で個体数が増えることによって問題が生ずるという話を耳にすることもありました。

生態系のバランスを考えると単純に増やせばいいということにはならないと思いますが、かつてあった風景に戻ってくれたらなと私は思います。

 

 

こちらのコウノトリはいつまで滞在してくれるのか分かりませんが、時間の合間を見て行動パターンや塒はどのようにしているのかなど、疑問に思う点をちょっとずつ解明していければと考えています。

 

 

最後の画像は拡大したものですが、水晶のようにも見える綺麗な瞳の写真を掲載。

 

 

本日の観察日記はここまで。