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2020年9月22日 24/15℃ 曇り時々晴れ

 

 

 

 

シルバーウイークと呼ばれるこの連休中はタカの渡りを観察。

 

 

連日のように観測地点に通ってみたものの私の居る場所だけ雲が捌けず、時には霧に包まれ視界不良の日もありましたが連休最終日は有終の美を飾ることができました。

 

越冬地を目指し南下していくタカたちを眺めていると、なかには今年の初夏に生まれた幼鳥も見られます。

何羽かまとまった数で南下していく個体もいれば単独で渡っていく個体も。

 

この世に生を受けて僅か数か月の鳥が、未だ見たこともない土地を目指して一体どのように行き先を知り飛んで行くのか。

 

そんな姿を感慨深く眺めていましたが、時には間近を通過していく個体も見ることができました。

 

 

私が拠点としていた観測地点に向かって渡ってきたハチクマ。

 

 

一直線に飛んでくると目の前で旋回を始めました。

 

 

普段は下から見上げることがほとんどですが、この場所では背中を見ることができ上昇気流に乗って高度を稼ぐと一気に南下していきます。

 

 

時には複数の個体が一か所で上昇気流に乗るタカ柱も見られましたが、その壮観な光景を私の語彙力で伝えることはできません。

野鳥に興味を持ち観察を始めるまでこの様な光景が毎年繰り広げられているとは思いもしませんでしたが、多くのタカが同じ時期に渡っていくことを知った頃、初めて見たタカの渡りに感動したことを今でもはっきり覚えています。

 

それから暫く経った現在も毎年のように楽しませてもらっていますが、タカの渡りの観察には難しい知識が要りません。

勿論知識が深まれば違った楽しみ方もありますが、見たことのない方には是非自分の眼で見て頂ければと思います。

 

 

なかなかこの感動を活字では伝えきれないということもあり、今回の日記では先日観察をしていたコオバシギについてお話をしたいと思います。


他のシギチと同様に春と秋の渡りのシーズンは日本各地で観察されているコオバシギですが、何故か秋田県への渡来は少ないようで私の知る限り10年以上地元では観察例がありませんでした。
勿論私が知らないだけで確認されていた可能性もありますが、地元では観察難易度が高く珍鳥であることには間違いありません。

 


遡ること9月8日。
何気なくTwitterを閲覧していたところ鳥友さんのツイートにはコオバシギのお写真が・・・


お腹が痛くなってしまいました。
持病の悪化です。

このまま仕事を続けるのは困難。
直ぐに海岸に行かなければ治りそうにもありません。
しかしこの日は業務多忙で早退することはできず・・・

淡々と仕事をこなし課業終了時刻と伴に一目散で海岸へ。
しかし見事に空振りました。


コオバシギの姿は影も形もなく、どうやら私には縁の無い鳥のようです。
それから暫く経過しても諦めきれず各所を探して回りましたが空振りの連続。

諦めかけた頃、またもやコオバシギが確認されたとの一報が。

 


「何で俺が行くと居ないんだ・・・」

オオソリハシシギの観察記に綴った通り、シギチの数は年々減少する一方。
地元で観察できる機会はいつ訪れるかも分かりません。

このチャンスを逃すまいと早朝から観察する段取りをして前日夜は早めの就寝。
明くる日、日の出前に海岸へ足を運んでみると・・・

 

 

念願叶ってコオバシギの初見。

トウネンとミユビシギ数羽の群れに混ざり採餌をしていました。

 

 

こちらの個体は幼鳥のようで灰褐色の上面に各羽にはサブターミナルバンドと呼ばれる暗色帯が見られました。
コオバシギを観察するうえでよく耳にする言葉です。

これは白い羽縁の内側に見られる帯のような模様を指すもので、同じような特徴はオジロトウネンにも見られることで有名。

 

羽をクローズアップ。

 

 

体長は25cmとされていますが実際に見た印象はずんぐりとした体形のせいか図鑑スペックよりも大きく感じました。

採餌方法は行動を共にしていたトウネンやミユビシギと同様で、頭を小刻みに動かし甲殻類を捕食していたようです。

 

 

何回か一度の間隔で大きく波が打ち寄せることがあり、その度に小走りで私の方に近寄ってきましたが今回観察できた群れには警戒心の強い種が混ざっていなかったことから間近で観察することができました。

群れの中に1羽でもソリハシシギのような警戒心の強い種が混ざっていたなら、この様に観察することはできなかったことでしょう。

 

 

コオバシギを主体として群れの採餌する姿を眺めていると、時々トウネンがコオバシギの尾羽を引っ張り採餌場所を横取りするような場面を目にしました。

群れの中では一番体が大きいのに、何処か遠慮がちに行動するコオバシギ。
気の弱い個体なのか、種として穏和な性格なのかは分かりませんが直ぐに感情移入してしまう私は「頑張れ!」と言いたくなってしまいます。

 

 

今月上旬に観察した鳥友さんも同じような場面を見ていたようなので、おそらくこちらの個体は同じ個体と考えて間違いないでしょう

それを踏まえると秋田に立ち寄るシギチとしては随分と長く滞在しているようです。
秋田に立ち寄るシギチは抜けが早く日替り弁当的な面があるので、ここでエネルギーを蓄え一気に渡って行くのかもしれません。

 

 

日の出前から観察を始めましたが、徐々に日が登り始め群れが採餌をする海岸にも日差しが届くようになりました。

撮影した写真もまた違った雰囲気に仕上がります。

 

 

この頃になると何処からかキアシシギが飛来し、群れに混ざることで三回ほど飛翔するシーンが見られました。

普段連写することの少ない私もここぞとばかりにデジタルの恩恵に預かって連写。

 

 

連写した画像の中からピントの合ったもの、思うような構図で撮れたものを残すといいだけなので本当に便利な世の中になったものです。

それでも一球入魂の精神は忘れずに撮影するようにしていますが、フィルム時代だったら破産してますね・・・

 

 

初めて見るコオバシギに興味津々でしたが楽しい観察も終了の時刻が差し迫っていました。

伸びの姿や羽繕いする姿などまだまだ沢山観察したかったのですが、この日は仕事を控えており終盤は時間との戦いに。

 

 

あっと言う間にタイムアップ。
40分一本勝負の観察はこれにておしまい。

 

時間に制限があり今回は撮影しただけの内容に終わりました。

カメラさえあれば鳥の撮影は誰でも楽しめますが、目にしている鳥がどんな鳥であるかを観察するのは本当に難しいことだと思います。

残念ながら今回は生態に迫るような観察ができなかったので、次に観察するチャンスがあれば今回の分も・・・


この後はコオバシギの余韻に浸りながら業務に就き、次の出会いに期待する一日となりました。

 


コオバシギの観察記はここまでとなりますが、日記の最後にはこの連休中に撮影したおまけ的な画像を。

 

タカの渡りを思うように観察することができなかった日、ストレスは溜まる一方で鬱憤を別の形で晴らそうとジシギ探しをしてみるとチュウジシギが良いモデルさんになってくれました。

 

 

ジシギって本当にいいですよね・・・

 

おしまい。