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2019年 野鳥観察の旅 in 北海道 ⑤

 

 

2019年5月1日

 

 

 

 

不眠でシマフクロウの観察をした後は休むことなく野付半島を目指しました。

知床半島から南に位置する場所で16km先には国後島。
陸続きであれば走って行けるような距離です。

 

 

予定であれば此方でも楽しい観察をする予定でしたが、この日は予報通りの暴風雨。
窓を開けていられないほどの悪天候で視界も悪く国後島を望むことはできませんでした。

野付半島は多くのバードウォッチャーが足を運ぶ場所のようで、どんな環境か興味がありゆっくりと車でドライブ。

荒れ模様の海辺にはクロガモが沢山。

 

 

この天気が影響してなのか、この場所では当たり前の光景なのか分かりませんがヒドリガモの大群が草地で羽を休めていました。

地元では見ることのない光景です。

 

 

道路の両側が海に面していたり、湿地あり干潟ありと非常に面白い環境でした。

また此方でもオジロワシが多く、個体数としてはトビよりも多い印象。
波消しブロックの陰で暴風雨を凌いでいるようです。

 

 

野付半島を車で回れるエリアは狭く、雨も弱まる様子がなかったことからこの日の宿営地である釧路市を目指すことにしました。

赤ピンの立つ場所が釧路市。

 

 

道中はあちこちでタンチョウを見ることができました。

単独の個体や、家族群と思われる個体も見られましたが今時期は牧場にいることが多いようです。

 

 

そのなかでもあまり動き回らず餌を採っていた個体を見つけたので動画で撮影してみました。

雨の音が煩いので音量にご注意下さい。

 

 

タンチョウを観察した後は休むことなく車を走らせ早々に釧路市の宿にチェックイン。

ホテルの受付の方に『今は清掃の時間で周りはバタバタしていると思いますが・・・』と言われましたがそんなことはどうでもよいこと。

 

 


とにかく私は風呂に入りたかった!!!

28日の夜に帯広市の宿で入浴後、シマフクロウの観察が思うようにいかず大幅に予定変更したことからこの日まで全く風呂に入っていません。
本当に不潔・不衛生。

 


楽しい旅になる予定でしたが最早修行の領域。

食事に関してもまともな物を食べておらず、この日の晩御飯が久しぶりのご馳走です。

 

 

熱々のホッケ焼き定食は大変美味しゅうございました。

食後は意識を失うようにして就寝。

 

 

 

 

2019年5月2日

 

 

 


遂に観察旅行の最終日。

6泊7日の日程ですが、この日の夜に苫小牧東港からフェリーに乗って翌朝には秋田港へ到着するので実質この日が旅行の最終日になります。

釧路市から苫小牧東港まで選んだ経路がこちら。

 

 

当初の予定では釧路市から日本最東端地点である納沙布岬を目指す予定でしたが、往復の所要時間と釧路市から苫小牧までの所要時間を足してみるとかなり厳しいものであることが判明。

行って帰って来るよりなら観察に出掛けようと足を運んだのは釧路湿原。

朝靄に包まれた湿原のなかで餌を採るエゾシカたち。
幻想的な雰囲気をなんとか写真に残そうと頑張ってみましたが肉眼で見た通りに表現することができず・・・

 

 

周囲ではオオジシギがディスプレイフライトを繰り返し、アリスイの鳴き声も聞こえてきます。

釧路市を移動する際には幹線道路を走っていてもオオジシギを目にする機会が多く、何処にどんな出会いが待っているのか油断ならないといった印象。

 


釧路湿原で良い風景を見た後は探鳥をしながら苫小牧東港へ。

やはりこの日もタンチョウを目にする機会が多く目の前を通過することも。

 

 

咄嗟に撮影したものですが、我ながらよくこの3羽をフレーム内に収めたなと自画自賛。

しかし目にしたのは幼鳥がほとんど。

 

 

一般道でも高速道路並にスピードを出す車が多く、道端に停車をして観察をすると危険であると判断し、ナビを無視して遠回りをしたことから多くのタンチョウを見つけることができました。
しかしこの日は不思議なことに成鳥を見ることができません。

それはさておき様々な環境で観察してみようと、数多くの個体を望遠or広角レンズで色んな角度から撮影してみました。

 

 

北海道に行くと腕のない私でもそこそこの写真を撮ることができます。

北海道マジックといったところでしょうか。

 

 

地元で見る生き物との距離感、風景が全く異なりますし何処を切り取っても画になるような気がします。

だからといって地元がダメな訳ではありません。
私は秋田が好きですし、地元での観察を何より大切にしています。

 

 

あくまでも旅行は旅行。
旅行は地元で見られないその土地ならではの固有種を観察することが目的。

そんなことを云いつつも鳥を見つけると固有種以外の鳥でも見入ってしまう訳ですが・・・

 


あちこち寄り道をしていたせいか時間が切迫してしまい余裕が無くなってきた頃、この旅で最大のサプライズが訪れました。

移動中に見えたタンチョウが2羽。
一度通り過ぎましたが念の為にとUターンをして確認してみると・・・

 

 

 

「お、成鳥だ。ん・・・何か動いている」

何とびっくり!!!


成鳥の足元には雛の姿が。

 

これは本当に驚きました。

ゴールデンウィークの頃、釧路市タンチョウ鶴自然公園では飼育されているタンチョウの雛が孵る頃で余裕があれば其方で見学できたらと考えていたのですが、まさか野生個体の雛が見れるとは・・・

 

特徴から調べてみたところ孵化して2~3日しか経っていないようです。

 

雛の画像を拡大。

 

 

最後の最後にこんな出会いが待っているとは思いもしませんでした。

 

じっくりと観察したいところでしたがタイムリミット。

この先の道中を考えるとギリギリの行動では何があるか分かりません。

 

フェリーの搭乗時刻に遅れる訳にはいかないので北海道での観察はここまでとし、タンチョウの親子に別れを告げ苫小牧東港を目指しました。

 

 

振り返ってみると本当にどたばたの珍道中。
沢山の出会いに恵まれ大きな感動もありました。

ポンコツの車を無理に走らせ苫小牧東港に着いてみると、この観察旅行で走った総走行距離はちょうど1300kmの表示。

 

 

今回の旅行を振り返り感じたことを結びの言葉にすると・・・

 


『 北海道は本当に広かった 』

 

 

2019年 野鳥観察の旅 in 北海道はこれにておしまいです。