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2020年 野鳥観察の旅 in 北海道 (道東) ④

 

 

2020年12月12日

 

 

 


前回の続き

11日の午後は雄のコオリガモをお目当てに漁港巡りをしてみましたが残念ながら発見には至りませんでした。

日没後は鷲の宿でシマフクロウを観察。
2夜連続での観察は初日に見られなかった足環の付いてない雌をしっかりと観察でき気分良く鷲の宿を後にしましたが、宿泊先へ戻る道中あちこちでキタキツネと遭遇。

しかし最初に見た個体はコンビニのレジ袋に食い付いており、何とも居た堪れない気持ちに・・・

画像は日没前に撮影した個体。

 

 

羅臼町から中標津町までの間、所々にゴミが散乱しており人間の不始末で野生の生き物たちが犠牲になっていると思えば残念でなりません。


短い日程の旅ということもあり、あっという間に最終日を迎えましたが旅の最後は中標津町の公園巡りを予定していました。

タイムリミットは正午まで。
午後イチの便で帰路につく為、それまでナビに表示される公園という公園をしらみ潰しに巡ります。

中標津町にはナナカマドの木が街路樹として植えられているところが多く、山から降りてきたギンザンマシコが居ないかと移動の道中も目を凝らしましたが残念ながら1羽も見当たりません。

それならばとシマエナガを狙って公園に行ってみたところタイミング良くシマエナガの群れに遭遇。

 

 

場当たり的に撮影してみましたがほとんどの画像が枝被りで肝心な顔が見えなかったりと散々な結果でした。

写真の方は残念でしたが公園に着いて早々に見ることができたのはラッキーだったと思います。

 

 

と言うのも地元で見るエナガと同じようにどんどん場所を移動してしまう為、タイミングを外すと見られないことでしょう。

現にこの日シマエナガを観察できたのはこの時が最初で最後でした

 

 

居る所に行けば居るのかもしれませんが、何の情報も無く知らない土地で勘を頼りに探鳥しているのでこればかりは仕方ありません。

こちらの公園ではエゾアカゲラやエゾコゲラも観察。

 

 

北海道の鳥は本州で見られる鳥と違い『シマ』や『エゾ』の名前を持った亜種が多く本州で見られる個体と見比べてみるのも面白いものです。

 

北の地域に生息する鳥ほど白っぽく褐色みが淡くなる傾向にありますが、こちらのエゾコゲラも秋田で見られるコゲラに比べると褐色みが淡いように感じました。

 

しかしじっくりと観察しなければ分からない程度の違いになるので私のような他所者としてはシマエナガくらいはっきりとした違いが見られると喜ぶのですが・・・

 

 

シマエナガが完全に見えなくなると公園内は静まり返り、長居をしても良い観察は出来ないと考え別の公園へ移動してみることに。

次に訪れた公園はナナカマドの木が多く期待を持てましたが残念ながら鳥影の方はイマイチで早々に場所を移動。

公園と名前が付いてもバードウォッチングに向いているかは行ってみないと分からない部分もあり、なかなか思ったように探鳥をすることが出来ませんでした。


結果として次に訪れた公園が最後の公園。

こちらは丘陵地のような場所でしたが、少し歩くとエゾリスが2頭走り回っていました。

 

 

エゾリスに関してもどの辺がエゾなのか私には分かりませんが、可愛いことだけは間違いありません。

この可愛さを余すこと無く表現するにはどうしたら良いものかと試行錯誤を繰り返しました。

 

 

立ち止まってカメラを構えると途端に動き回るのでいいように弄ばれます。

 

 

そして辺りにはコガラによく似たハシブトガラがいっぱい。

しかしよく見てみると行動パターンが決まってるように思えました
何ヵ所かの木に飛んで来ては同じ場所に止まります。

 

 

不思議に思い暫く観察を続けていたところヒマワリの種を咥えて飛び立つ姿が見られました。

なるほど納得。
以前の旅行でも目にしていましたが、こちらの公園でもヒマワリの種で餌付けが行われているようです。

 

 

但しこちらの公園では以前見たように大っぴらに餌付けされている雰囲気はなく、誰かがひっそりとヒマワリの種を置いていってるようでした。

昔から餌付けが行われている公園でも、餌付けの禁止という風潮が少しずつ広がっているのかもしれません。

 

 

当然のことながら餌のある場所に鳥が来るので棒立ちで待っていても写真が撮れてしまいます。

こちらはシロハラゴジュウカラ。

 

 

ハシブトガラと同様にシロハラゴジュウカラも頻繁にヒマワリの種を採りに来ており、樹皮の隙間にヒマワリの種を挿し込む姿が見られました。

シロハラゴジュウカラには貯食の習性があるのでしょうか?

 

 

地元でゴジュウカラを観察していて餌を隠すような行動を目にしたことはありません。

 


ここでちょっとしたイタズラを。
以前の旅行で手のひらを翳してみたところハシブトガラが乗ったことを思い出し、ヒマワリの殻を手のひらに乗せてみることにしました。

殻を乗せた手のひらを翳してみたところ直ぐにシロハラゴジュウカラが飛来。
しかし実が入っていないことに気付き殻をぶん投げて飛び去っていきました。

その時の様子は動画で撮影。

 

 

ひやかしお断り。

秋田では絶対に見られない光景。
良いか悪いか別として、これも北海道マジック。

こちらの公園ではミヤマカケスも目にしましたが、梢の上に居たため思ったような観察をすることは出来ませんでした。

 

 

車を走らせているとよく目にしていたものの、いざ探すとなると意外に見つからないものです。

一頻り公園での観察を終え時刻を確認してみたところ正午まであと1時間半。
公園巡りをして旅を終える予定でしたが、もう一度野付半島の風景を眺めたくなり時間ギリギリまでこの旅を楽しむことにしました。

野付半島に着くと当たり前のように見られるエゾシカたち。

 

 

私にはとっては非日常の光景であり今回の旅ではエゾシカを撮影した写真が多くなりました。

秋田で見るオジロワシとは距離感が異なり、この様にして見られるのもこれが最後。

 

 

時間に余裕が無く野付半島を往復しただけでしたが走馬灯のように思い出が蘇り頭の中を駆け巡ります。
名残惜しい気持ちを抑え、最後に電柱止まりのオオワシを眺めたところで中標津空港を目指すことにしました。

振り返ってみると今回はかなり内容の濃い旅だったと思います。
短い日程のなかで多種多様な生き物を観察し、普段目にすることのない風景も楽しむことができました。


今回の旅では中標津空港を利用することで短いスケジュールであっても道東の旅を楽しむことが分かったので、近いうちに今度こそ真冬の北海道で観察を楽しみたいと思います。

 

 

2020年 野鳥観察の旅 in 北海道 (道東) はこれにておしまいです。