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2016年7月10日 24/21℃ 曇り時々雨

 

 

 

 

ここのところ水辺での観察が多かったので今日は気分を変えて山での観察です。


去年の8月には涼を求め八幡平で観察を行いましたが、今回は県北から正反対の県南へ足を伸ばし栗駒山へ。

 

そして今日の観察の舞台は50m先が岩手県一ノ関市というギリギリ秋田県内の栗駒山荘。

 

 

濃霧で視界不良です。

 

これでも一番霧が薄くなった時に撮影したのですが、標高1100mの位置ということもあり霧が発生しやすく濃霧の時は10m先が見えない状態。

 


こちらの温泉では栗駒山の裾野に広がる須川高原の大自然が一望に見渡せる大パノラマ露天風呂が楽しめるということもあって、観察&温泉を楽しみにやって来たのですがお先真っ白。

 

更に追撃ちをかけるような事態が発生。
温泉の入り口の前に立つと無数に飛び交うイワツバメを期待していたのに全くと言っていい程その姿を確認出来ません。

 

 

先週の月曜日に所用でこちらに来た時はこんなに賑やかな感じだったのに。

 

 

この時は交尾するシーンや巣立ち雛が地面で餌を貰うシーンなど、今までにないくらい良い観察が出来たのですが生憎カメラを持っておらずスマホで撮影。

どうしてもこのシーンを綺麗な画像に残しておきたいと思いせっかくやって来たのに運が悪過ぎる。

 


幾ら待っても霧が晴れる様子がないので温泉入り口に営巣した16個の巣のなかで一番観察し易い場所を選び、苦し紛れに観察を開始。

 

 

直ぐそばで見ているのに給餌の様子がさっぱり分かりません。

 

踏んだり蹴ったりとはこのことで、今度は雨まで降り始めお手上げ状態。

 

予定では楽しくイワツバメを観察して、その後は絶景の露天風呂で日頃に疲れを癒すはずでしたが、予定を変更して温泉に浸かりながら霧が晴れるのを待つことにしました。

 


こちらが絶景露天風呂。

 

※栗駒山荘ホームページより

 

 

本来であれはこんな景色を楽しむはずだったのに、濃霧で何も見えず天然のミストサウナ。

 

一時間ほど濃霧を楽しみ少し霧が薄くなったので入浴を終えて巣を見てみると・・・

 

 

 

 

巣立ってました(◎-◎;)


どうしてこうなった?

 

巣はもぬけの殻。
幾ら待っても親鳥は給餌に来ませんし、巣穴から覗かせていた雛の顔も見えません。

 

羽音がするくらい巣穴の入り口で羽ばたきの練習をしていたので巣立ちも間もなくだなぁと思っていたのですが、まさか風呂に入ってる間に巣立つとは思いもしませんでした。


さすがの私も諦めました。
後ろ髪を引かれる思いで(無いけど)渋々下山。

 

しかしイワツバメは平地から高山まで広く分布する鳥。
タダで帰る訳にはいかないので、帰りの道中に他の営巣場所で観察を行いました。

 

 

巣穴から顔を覗かせる3羽のチビっ子たち。

 

 

ツバメ同様に人の気配のする温泉地で営巣してる例も多いようですが、自然環境下では山間部の崖、海岸の岩壁などに営巣するのでイワツバメは人の気配の無い建物にも営巣するようです。

 

こちらは使われなくなってしばらく経った建物で周囲に7つの巣があり、場所によっては巣を真横から見ることができました。

 

 

手前で顔を覗かせてるのがメスで奥で頭を突っ込んでるのがオス。
こちらの巣では孵化して間もない雛がいるようでした。

 

ツバメやコシアカツバメと違ってイワツバメには赤みがありません。
また尾羽は短く白黒で丸っこい体つきが特徴です。

 

 

今日はこの可愛らしいイワツバメを存分に楽しむため遠路遥々県境の温泉地まで足を運びましたが、写真だけ見ると自宅近くのイワツバメでも良かったんじゃないかという残念な結果に終わりました。

 


またいつの日かヨチヨチ歩くイワツバメが見たいものです。

 

 

おしまい。