メールはこちらから

 

 

X (旧Twitter)はこちらから

 

 

2017年11月19日 4/1℃ 雪時々曇り




今日は久しぶりに大潟村での観察。

続々と冬鳥が渡来していますが、この時期は目玉とも言えるハクガンが秋田にやって来ます。
ハクガンは数少ない冬鳥として日本に渡り、北海道を経由して主に秋田県の大潟村周辺で越冬しますが気象条件などにより更に南下して新潟県を往復する形で越冬していました。

しかし年々個体数が増えることで群れは分散傾向にあり、今まで見られなかった地域でも確認されているようです。


今回は渡って来たばりのハクガンの観察を主体として、冬の役者と呼べるような鳥の渡来状況を調査。
先ずはハクガン探しですが広大な干拓地を闇雲に走っても時間とガソリンの無駄になるので、今まで観察されてきた場所を1ヶ所ずつチェックします。

 


あっさりと発見。

 

 

しかし近くを通り掛かった車に反応して観察する間もなく飛ばれてしまいました。

ハクガン自体はそんなに警戒心の強い鳥ではありませんが、村のあちこちで越冬するマガンやヒシクイが警戒して飛ぶとハクガンも釣られるようにして飛んでしまいます。


飛んで行く先を見失わないようにして降りた場所を確認。
そちらに向かうと今度は引き返すようにしてこちらに向かって飛んできました。

 

 

今日は真冬並みの寒気が南下してきたことにより一日の大半が吹雪の悪天候でしたが、風が強く吹くことで朝の早い時間は雲の隙間から青空が見えるお天気でタイミングよくハクガンが青空を背景に通過。

陽射しのあるなかでハクガンを観察できたのはここまで。
この後は曇天か吹雪の繰返しでした。

取り合えず今季のハクガン初認は済みましたがこの時点で見られた個体数は約100羽の群れと10羽の群れ。

塒となっている場所では300羽以上確認されているのでやはり群れは分散しているようです。

他の群れを探して村を移動しているとコミミズクを見つけることができたので動画に録ってみたりと他の鳥のチェックもしました。
そちらは追々ご紹介するとして、今日確認できた冬鳥は、オオワシ、オジロワシ、ハイイロチュウヒ♀、コミミズク、シジュウカラガン、その他色々。

ハイイロチュウヒ♂とケアシノスリは村の何処かにいるとは思いますが残念ながら今日は確認することができませんでした。


話をハクガンに戻します。
お昼を過ぎた頃ハクガン好きで有名な地元バーダー氏から電話があり「ハクガンの本隊を見つけた」との連絡。

そちらに到着すると約200羽のハクガンが吹雪の中で寝ていました

 

 

天候の回復を待ち撮影してみたもののおまるが寝ているだけの画像になってしまうのでここは動画に切り替えます。

群れの端から端までをゆっくり撮影しました。

 

 

そしてもう一つは吹雪いてくる様子。

今日の天気は酷かったぞアピール。


途中ピント合わせが上手くできてないのはご愛敬。

 

 

モニターを見ていて気付いたことが一つ。

去年は総数で約350羽の数が確認されていましたが幼鳥が多く見られ繁殖が順調に進んでいる様子が伺えました。

しかし今年の群れには幼鳥が少ない。

拡大した画像ですが、灰色がかった個体がハクガンの幼鳥です。

 

 

私の予想では今年の渡来数は500羽を超してくるだろうと考えていましたが、蓋を開けてみると去年と同等かそれよりも少ない渡来数。

 

繁殖地で何かあったのだろうか・・・

 

 

個体数の増加に伴い越冬地も分散しただけなら良いのですが、今後多方面から情報が入ると思うので同行も併せて注視していきたいところ。

 


何はともあれ今年も姿が見れたことに感謝です。
最後は寒風山を背景にして、本日の日記はここまで。