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2017年12月31日 5/-2℃ 晴れ時々曇り




今日が本当の観察納め。
どう足掻いても午前0時には新年を迎えます。


昨日を観察納めとしていましたが、オオモズの出待ちをしている待機時間が長かったせいか私の気持ちが収まりません。

今日は好天の予報も出ていたことから今年一年の総決算。
一日で何種を観察できるかという、鳥屋業界のイベントを真似て自分の観察力を試してみたいと思います。


男鹿市と大潟村をぐるりと一周するコースで今時期に観察を期待できる鳥を手持ちの図鑑と照らし合わせてみたところ107種。
珍鳥の類いは外してカウントしたので難易度は低めの設定です。


Let`s challenge!

寝坊しました。
出だしからこける。

まぁいいでしょう。
ぐっすり睡眠を取れたとあって集中力は高め。

 

想定していた種を着々とカウントしていきます。
このカウントは証拠写真を撮影できたものに限るという縛りを設定しましたが、男鹿市の海沿いを北上している途中に感じた違和感。


・・・何だか面白くない。

ただ撮ってるだけで、次々に移動を繰り返してるだけの作業は私の性分に合わないようです。

天気も良いことだし何かじっくり観察したい。
そう思っていたところに出会えたのはコクガン。

 

 

これは良いタイミング。
好天を活かしてコクガンの目を写し出す絶好の機会です。

船が陸地保管されている場所で餌を採っていたのでゆっくりと観察

 

 

こちらの個体、今まで私が観察してきたコクガンのなかで一番警戒心の薄い個体でした。

怪我をしている訳でもなく弱っている訳でもありません。
食欲旺盛で健康そのものです。
近くで観察できたこともあり、嘴の形状がはっきりと見てとれました。

 

 

餌はアオサなどの海藻を食べるためハクガンのように田んぼに入ることはありません。

ハクガンと同じように冬鳥として渡来しますがサイズとしては少し小さめ。
秋田への渡来数は多くありませんが、年々渡来数が減ってきているように思えます。

こちらのコクガンが採餌する様子は動画でも撮影。

 

 

なかなか満足のいく観察ができました。

ここで気持ちを新たにカウントを再開。
ホシハジロ・・シノリガモ・・・

 

な・・・何だあれ???

港湾内の中央付近で何かが顔を出して泳いでるのが見えます。
しかし一体何者であるのか分からなかったことから取り合えず証拠写真にと思い撮影をしました。

撮影した画像を拡大して確認します。

 

 

なんだこいつは・・・?

始めはキタオットセイが鼻を出しているのかと思いましたが全く違うようです。

更に別角度の画像を検証。

 

 

正面を向いたところですがこれは口なのか?

近付くと警戒して逃げてしまうことも考えられたので遠巻きに様子を伺いましたが何かヒレのようなものも動いているように見えました。

一瞬頭を過ったのはエイでしたが、やはり違うようです。
意を決して岸壁の一番近い場所まで近寄り姿を見てみたものの正体不明。

 


ここでふと思い付いたのが動画撮影。
珍しい深海生物の可能性もあるし、もしかしたら未だ見られたことのない未確認生命体の可能性も・・

港湾内を円を描くようにして泳ぐ謎の生き物を捉えた動画です。

 

動画を撮影したところで謎の生き物は姿が見えなくなり、映像を確認していると偶然にも釣り師兼バーダーの鳥友さんが現れました。
海洋生物に詳しいだろうということで画像を見てもらうと・・・

『見たことがありません、少なくとも私は釣り上げたことが無い生き物だと思います』

との回答で謎は深まるばかり。
再び姿を現してくれまいかと暫く待っていると岸壁ギリギリのところをユラユラと浮上してくる姿が!

 

 

慌てて短いレンズに交換して撮影しました。

ようやく全貌が見え驚愕の光景が。
こ、これは・・・

 

 

イカじゃないか。

 

 

年の終わりにイカを観察するとは思いもしませんでした。

体長は60cmはあるビッグサイズ。

 

 

刺身にすると何人前になるんでしょう。

野鳥を観察するようになって幾度となく港へ足を運んでいますが野生のイカを見たのは初めてです。

こんな場所で見られるということは弱ってるのかな・・・と思ったら突然加速。

 

 

ビックリするくらい速い。

なかなか見ることがないもので動画でも撮影してみました。

 

 

コクガンに続いてイカも満足のいく観察ができて今日はお腹いっぱい。

このまま帰ろうかと思いましたが流石に今年一年の締め括りがイカという訳にもいきません。
大潟村にちょっと気になる鳥が出ているのでそちらを探しに行くことにしました。

村に着いてあちこち走ってみたものの結局お目当ての鳥は見つからず。
かなり広範囲を走りましたが大型猛禽を1羽しか確認できなかったことも不思議に思い、帰りの道中に氷結し始めた水路を見てみるとやはりこちらに集結していました。

ざっと見たところ半径300mの範囲に6羽の大型猛禽が確認でき、その中から観察しやすい場所に移動。

 


オジロワシの飛び出し。

 

 

 

オオワシの飛翔。

 

 

近くで観察するのも良いですが今日は天気が良かったので背景を活かした撮影も楽しみました。

 

 

こんな形で今年最後の観察は終了。
お天気にも恵まれ充実の一日でした。

予定外の観察で、こちらの記事は年明けにゆっくり纏めようと思いましたが年を跨ぐというのも嫌な話。
そんな訳で急ピッチで日記をこしらえ時間を確認すると本当に今年も残すところあと僅かです。


それでは改めまして・・・

 

良いお年をお迎えください!