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2017年7月17日 27/24℃ 曇り時々雨




今日は海の日ですが山での観察。

連休中は悪天候の予報が出ていたため観察を諦めていましたが、予報が好転し終日曇り予報に変わったことから前日分も取り返そうと日の出を待たずして活動開始。

夜明前のヨタカを探してみましたが鳴き声すら確認できず敢え無く玉砕。
世の中そんなに甘くない。


山の麓をウロウロして辺りが明るくなってきた頃、突然視界に入ってきた黒い物体。


「うおっ! クマ!」

距離にして7~8mの至近距離。
クマは草叢から上半身が出ている状態でお互い数秒間凝視したまま身動きが取れず。
普通の人なら恐いのかもしれませんが、私の感情は嬉しさの方が勝りこの出会いを写真に残そうとカメラに手を伸ばした瞬間一目散に逃げられてしまいました。

う~ん、残念。
距離が近いことで肉眼でもハッキリと体の細部まで見ることができただけに興奮の数秒間を画像に残したかった。


とは云え何か運が回ってきたように感じここでアカショウビンのリベンジを決意。
運が良ければ道中クマに会えるかもしれませんし、本命のアカショウビンの姿が見れたら文句無し。


山奥の観察ポイント目指しゆっくり車を走らせましたが結局何の動物と遭遇することなく到着。

到着して間もなく頭上を飛んでいくアカショウビン。
久しぶりに姿を見ることができました。


ここ2~3年、一年に一度は観察したいと山奥に足を運んでいましたが鳴き声だけの確認が続いていたので嬉しい瞬間です。

鬱蒼とした林の中へ潜るようにして飛んでいったアカショウビンを目を凝らして探してみると無事に発見。

 

 

開けた場所に現れると非常に目立つ鳥ですが、距離が離れ薄暗い場所にいると存在に気付かないことが多々あります。

こちらの画像を拡大。

 

 

陽射しを浴びると『火の鳥』と称されるほど真っ赤に見えますがこのような場所にいる時は赤黒く見え、同色系の葉っぱによく似ます。

姿も無事に確認できたので観察し易い場所に移動し「さぁ、これから」といった時、突然降り出すスコールのような強雨。

 

 

あまりの雨の強さにAuto focusが全く役に立たず。

カメラがどの被写体にピントを合わせたらよいのか迷って『ジーコ ジーコ』言うので仕方なしに手動でピントを合わせますが腕に問題あり。


山の天気なので急変するのはよくあることですが何もこのタイミングで・・・

窓を開けていられない程の降り方になってしばらくは指を咥えて見ている状態が続きましたが、ようやく小降りになったと思えば今度は酷い靄。

 

 

高温多湿で温泉にでも来たのかと錯覚するほどでした。
久しぶりに姿を見ることができたのに運が良いのか悪いのか。


ようやく靄が晴れてきた頃、アカショウビンは何度か池にダイブしますが失敗が続きます。

カワセミ科の仲間では狩りの成功率は低いようで、同じ仲間のカワセミはアカショウビンの目の前でこれみよがしに魚を捕っていました。

 

 

カワセミは目の前にやって来るのですが、アカショウビンは依然として離れた位置でダイブを続け、こっちに来ないかなと思っていたら・・・


念ずれば通ず。

狩りに成功したアカショウビンが近くに飛来。

 

 

成功は成功なのですがよく見てみたら嘴で魚が串刺し。
これは意図したものではなく狙いが少し外れた結果のようです。

秋田には今のシーズン毎週のようにアカショウビンを観察されてるバーダーさんがいますが、日々更新されるブログを見ていても獲物を串刺しにしている画像は記憶にありません。

個人的には笑えるものが見れたのでこれで満足でしたが、欲を言えば靄に影響されず撮影したかった。

この後も3時間ほど粘ってみましたがこれ以上の観察をすることは出来ませんでした。


結果的にアカショウビンを観察できた時間は5:30~6:30の一時間。
この一時間の為にここ数年難儀をしました。

鳴き声はあちこちで聞くことができるものの、秋田県内での観察は本当に骨の折れる作業。
また機会を見つけ次回はもっと切り込んだ形で生態についても観察できればと思います。

今日の観察はここまで。



おまけ

アカショウビンの観察を終えて帰りの道中聞き慣れない鳴き声を耳にしました。

ホオジロ科の鳴き声のようで、声を頼りに姿を探してみると見つけることができたのは未だ見ることができずにいたノジコ。

 

 

標高の高いところで繁殖するこの小鳥は渡りの時期には平地で見られることもあり「そのうち見れるだろう」と高を括っていたズボラ人間には縁遠い存在でした。

野鳥には意識しないと観察できない種が多く、私にとっては棚から牡丹餅。

久しぶりにライフリストの追加です。

 

 

おしまい。