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2017年7月22日 28/25℃ 雨




梅雨末期の大雨で悪天候の週末。
休日に合わせるように天候が崩れ、器の小さな私の頭からは濛々と湯気が出ています。

まともに観察できなかったこともあり今回の日記は先週の観察分から。


前回の日曜日、アカショウビンの観察を終えて自宅でくつろいでいるといつもお世話になっている先輩からクロハラアジサシが渡来しているとの情報が寄せられました。

例年この時期になると姿を見せることもあり、どのタイミングで観察に出ようか迷っていたところに別の情報筋からクロツラヘラサギも同じ場所に現れたとの続報が。


当日向かうには既に遅かったこともあり、日を改め情報のあった場所へ行ってみると・・・



蛻の殻。

はて?
どちらも一度姿を見せると割と滞在期間の長い鳥なので、餌でも採りに行ったのかと思いしばらく待ってみることに。

 

・・・待てど暮らせど姿を現さず。

一端場所を離れ周辺を捜索。
思い当たるポイントを転々としますがお目当ての鳥は見当たりません。

しかし捜索を続けると予想外の出会いあり。
浜辺で餌を採っているダイシャクシギを発見しました。

私にとって三度目の観察になります。

 

 

見た目にも長い嘴が特徴的。

この鳥と酷似したホウロクシギというのがいますが、秋田で確認されるのはホウロクシギの方が圧倒的に多くダイシャクシギは稀に見られる程度。

名前の由来となっているシャク(杓)は嘴を表したもので、ダイシャクシギの仲間にはチュウシャクシギとコシャクシギがいます。

その名の通り杓の長さは其々異なり、チュウシャクシギは嘴の長さがダイシャクシギに比べると少し短め。

 

 

 

更に嘴の短いコシャクシギ。

 

 

シギの仲間は似たような模様をした者が多く特に冬羽は地味に見えますが、嘴こそ一番の特徴だと個人的に思っています。

長短だけではなく上に反ったり下に反ったりと様々な形状の嘴を持ったシギたちは、一様にして嘴を地面に挿し込み餌を採ります。

 

 

観察をしていると闇雲に嘴を挿し込み餌を採っているようにも見えますが、実際のところ嘴を引き抜いた時はしっかりと獲物を見つけ捕食しています。

どうして地面の中の獲物を意図も簡単に見つけられるのか?と思い以前は不思議に思っていましたが、その秘密は嘴にありました。


謎を解く鍵となる瞬間。

 

 

あくびをした時を撮影したものですが、嘴を閉じている時は下に反っていた嘴が上嘴だけ真っ直ぐに形状が変わっています。

おそらく地面の中で嘴の形を変化させることでアタリを見つけ巧みに餌を採っているのではないでしょうか。


過去に観察したチュウジシギが謎を解く鍵になっていました。

 

 

『曲がる 曲がる』とは聞いていましたが実際に自分の目で確認した時は衝撃的で、クネクネと上嘴を動かす様はコミカルで笑いを誘います。


しばらくダイシャクシギの餌を採る様子を観察していましたが、浜辺を散歩する人が近付いてきたことで警戒してしまい場所を移動。

 

 

ホウロクシギと同じで飛翔する際には『ホィーン』と鳴き声をあげますが、やはり剥出しの身で近付かれるのは嫌なようです。

 

 

一頻りダイシャクシギを観察したところで、そろそろクロハラとクロツラが戻って来ているのではと思い浜辺を後にしました。


期待半分、不安半分で元の場所に戻ってみると・・・
抜けてしまったのか確認できるのはウミネコとユリカモメのみ。

光線の良い状態だったので憂さ晴らしでもするかのようにユリカモメを沢山撮影しました。

 

 

こんなにユリカモメを撮影したのはいつ振りだろう。

お目当ての鳥を見ることは出来ませんでしたが、撮影した画像を見てみるとなかなかの出来映えで「これはこれで良かったな」と。


今回は予定と全く異なる鳥の話題になりましたが、次週は天候に恵まれることを願って今日の日記はこの辺でおしまいです。