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2018年4月8日 10/4℃ 曇り




今回も早朝から珍鳥探しで男鹿半島1周の旅。

空振り続きでストレスMAXですが行ってみないことには何も始りません。
とは言いつつも正直なところ「今日も空振りだったらどうしよう」と少々心が折れつつありました。

実績ポイントを順に巡ると早朝に秋田市を出発しても男鹿半島を1周すると半日が潰れてしまいます。
それに加え積み重なるガソリン代も馬鹿になりません。

新たな出会いに恵まれるとそんな苦労も吹っ飛ぶのですが、今日の結果は・・・


『骨折り損のくたびれ儲け』

この言葉から御察し下さい。

男鹿半島を1周して唯一シャッターボタンを押したのはアメリカヒドリ×ヒドリガモの交雑個体。

 

 

上に写るのがそれで下に写っているのは普通のヒドリガモ。


春めいてきたと思えば5月中旬の暖かさになり、かと思えば雪の降るような寒さ。
こんな天候不順が影響しているのか現在のところ他の鳥屋さんからもワクワクするような話が聞こえてきません。


そんな訳で午後は海沿いから場所を移動して山で観察を行うことにしました。

移動してる際に見かけたのは里山で繁殖する猛禽のサシバ。

 

 

夏鳥として渡ってくるサシバですが秋田県が北限の地域とされています。
戻ってきて間もなくこのような寒気で餌は満足に捕れているのだろうか。

じっくり観察したかったのですが車通りの多い場所に止まっていた為、騒々しいバイクが通過することで飛んでしまいました。

 

 

残念無念。

仕方なしに場所を移動。
山へ辿り着き渓流沿いを眺めてみるとミソサザイの姿が。

盛んに囀ずる姿が見られました。

 

 

地味な色合い+国内最小クラスの小さな体ですが、その見た目からは想像つかない程の鳴き声で存在をアピール。

体長は11cmと非常に小柄ですが、声量は14cmのスズメに比べると2倍はあるでしょうか。

 

 

この声量が気になり調べてみたところ山の個体と沢の個体では声量が違うんだとか。

ミソサザイにとって“騒音”と感じる音よりも大きな声を出そうとするので沢で暮らす個体の方が声量は大きいそうです。


ミソサザイと云えばお気に入りのお立ち台で尾羽を上げ囀ずる姿を目にしますが、今日はちょっと違った様子を見ることができました。

翼を広げ何かアピールしているような雰囲気。

 

 

このような形で盛んに囀ずる傍ら巣材運びも頻繁に行っていました

巣材となるのは主に苔。

 

 

 

時にはこんな枯れ枝を運ぶ様子も見られました。

 

 

 

そしてまた翼を震わせ盛んに囀ります。

 

 

所謂ソングポストというのは決まっておらず、あちこちで囀ずる姿が気になり帰宅後に調べてみることにしました

先ず驚いたことは一夫一妻だと思っていたミソサザイが一夫多妻で繁殖することもあるということ。

そのため♂は2個以上の巣を作り縄張りを移動しながら盛んに囀ずって♀を誘うんだそうです。

 

 

そして巣は♂が作るのは外側のみで内部を完成させるのは♀なんだそうです。

今日観察したミソサザイの巣は水の流れが激しい場所の物陰に造られており、どのような形で営巣しているのか見てとることはできませんでしたが少なくとも1ペアは成立しているようでした。

せっせと巣材を運ぶ傍ら他にもお嫁さんを募集するプレイボーイなミソサザイ。

 

 

果たして何羽のお嫁さんに囲まれて暮らすのか。
また近いうちに様子を伺いたいと思います。

今日の観察日記はここまで。