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2019年12月27日



今回は地元秋田を離れての観察旅行記。

年の瀬が差し迫った27日に秋田を離れ、年を跨いで6泊7日の日程でちょっと長めの旅行を計画しました。

暖冬の影響で雪が全く無い秋田空港。

 

 

この時期恒例の年末寒波の影響を懸念しましたが悪い予感は的中し、寒さこそないものの暴風警報が発令。
搭乗便の欠航または大幅な遅延が見込まれるなか、出発時は一時的に風が穏やかになるという奇跡を呼び起こし遅延することなく定刻通りの出発。

 


いつもは羽田空港を経由する形で目的地を目指していましたが、今回は伊丹空港を経由。

伊丹空港への着陸時は横風に煽られて機体が揺さぶられることが多く、その様子は動画で撮影してみました。
長い動画になるので興味のない方はスルーして下さい。

 

 

乗り継ぎまでの間、ほんの少しだけ伊丹空港を散策。

大阪と言えばたこ焼きでんがなまんがな。

 

 

味は至って普通。
道頓堀から飛び降りたくなる程の美味しさではありませんでした。

歯には青のり、口の周りにはソースを付けたまま乗り継ぎで辿り着いたのは鹿児島空港。

 

 

空港を一歩出ると春の陽気でジャンパーいらず。

暑くて長袖一枚になったところ、ダウンジャケットを着たオジサンが『寒っ!』て・・・
一体何処の人だったんだろう。

空港から少し歩くと西郷ど~ん。

 

 

威圧感が凄い。
背が高いとは聞いていましたが初めて見る西郷さんは想像以上の巨人でした。

果たして今回の旅ではお目当ての鳥に出会うことはできるのか。

 

 

2019-20年 野鳥観察の旅 in 九州南部 ①

 

 

どたばた珍道中のはじまりはじまり~。

冬の九州では長崎県や佐賀県での観察も魅力的で九州を縦断する形で観察を行うバードウォッチャーも多いようですが、今回は旅を計画するにあたり何処で観察を行うのか非常に頭を悩ませました。

結果的に最初の観察地に選んだのは・・・

 

 

10ヶ月前にカンムリウミスズメの観察で足を運んだ宮崎県。

今回の旅では鹿児島県をメインに宮崎県にも足を伸ばし九州の南部を回ります。

 

例のごとく目的地は赤ピンの場所。

 

 

初日は移動日に割り当て特に観察をすることもなく宿泊先に直行し、早めに就寝をして翌日の観察に備えました。

 

 

 

 

2019年12月28日

 


まだ薄暗い早朝の時間帯に宿を出発して観察地に到着したところで先ずは周辺を偵察。
地理的に全く分からない地域ではないものの、鳥を観察するとなると勝手が違ってくるのでお目当ての鳥が現れそうな場所を見て回ります。


そうこうしているうちに日の出の時刻。

放射冷却による気温の低下で気嵐が発生し辺りは幻想的な雰囲気に

 

 

暫くの間お目当ての鳥を探してウロウロしましたが、観察地は小鳥たちの声が賑やかで「鳥が多いな」と感じる良い環境。

水辺では冬鳥として渡来するカモ類が見られるなか、秋田では今時期見ることのできない夏鳥のツバメが多数乱舞したりと私にとっては違和感を覚える光景が広がっていました。

不意にカモ類が一斉に飛び立ち、お目当て鳥が出た予感。
間もなく私の視界に入ったのは今回の旅でお目当てとしていたカラフトワシ。


初めて見る鳥を目の前に血圧は急上昇。

 

 

こちらの観察地ではトビ・ノスリ・ミサゴ・ハイイロチュウヒが飛んでいましたがカモ類が警戒して飛び立つことはなく、カラフトワシが飛ぶとカモ類が警戒するのでカラフトワシを観察するうえで一つの指標となるかもしれません。

地元でオオワシやオジロワシが飛ぶとカモ類が警戒するので、やはりカモにとってワシの姿は怖いのでしょう。

低空で飛んできたカラフトワシは樹上にパーチ。

 

 

特別何をする訳でもなくぼっーと止まっています。

暫くするとカラスがちょっかいを出すことで北側に飛び去り視界から消えてしまいましたが、15分程経った頃ヒラヒラと飛んで来る姿が見えました。

飛んでいく先を目で追うと再び樹上にパーチ。
最初に比べると条件良く観察できそうです。

 

 

こちらで観察を続けていると地元のバードウォッチャーが見えられ、カラフトワシについてお話を伺うことができました。

なんでもこちらのカラフトワシは今年で6年連続の渡来となり、飛来当初の年は大変な騒ぎだったそうです。
しかし今は換羽が進み幼鳥に見られる特徴が無くなってしまったことから、県外から観察に来るバードウォッチャーも少なくなったんだとか。

カラフトワシの行動について更にお話を伺うと、朝の早い時間帯に樹上に止まることが多く太陽が高くなると上空を舞っていることが多いそうです。

 

 

餌は主に魚のようで、去年は迷行してきたヒメコンドルと魚を引っ張り合っていたという面白いお話を聞くことができました。

不意に飛び立つカラフトワシ。

 

 

いつもは南側に飛ぶことが多いようですが、この時も北側に飛んで行ってしまったので地元の方に挨拶をしてカラフトワシが飛んで行った方向に行ってみることにしました。

車で大回りしてみたもののカラフトワシの姿は見当たらず・・・

方角的には間違いないはずだったので気長に待ってみると何処からともなくこちらに向かって飛んで来てくれました。

 

 

飛んでいる時には『キッキッキッ』と頻繁に鳴き声を発するので、この鳴き声を覚えると一度見失っても探しやすいかもしれません。

高度を上げて飛ぶこともあれば低空を飛ぶこともあり、飛び方はトビに似ています。

 

 

急降下して建物の陰に降りたかと思えば急に目の前に現れ、私の頭上を通過し南側へ。

人間に対する警戒心はあまり感じられませんでした。

 

 

この後は上空を舞っている時間がほとんど。

頻繁にトビと絡むことで大きさの違いがよく分かります。

 

 

こちらの画像では翼上面・下面の特徴を見てとれますが遠巻きにはイヌワシにそっくり。

 

 

宮崎入りするまではカラフトワシを見つけることができるのか不安な面もありましたが、蓋を開けてみれば予想以上の良い結果に。

 

飛翔する姿も青空で見ることができ、これもまた幸運でした。

 

 

一頻りカラフトワシを観察したところで、水辺で九州ならではの鳥を観察します。


先ずはツクシガモ。

 

 

九州では普通種のこちらのカモも秋田では珍鳥の部類。

冬の石垣島でも観察しましたが、地元では一度しか見たことがありません。

 

 

採餌の様子を観察しているとこちら側に近付いてきてくれました。

 

 

こちらの水辺で暮らす鳥はのんびりした個体が多いようで秋田とは大違い。
地元で観察を行っていると車を止めただけで距離を取られたり、飛び去ってしまうことも屡々。

何故地元で見る鳥は警戒心が強いのか・・・


ツクシガモの他に目を引いたのはクロツラヘラサギ。

 

 

20羽以上いましたが葦が生えた場所の陰で採餌している個体も多く正確な数は把握できず。

口を半開きで首を左右に振る独特の採餌方法は見ていて飽きません

 

 

クロツラヘラサギのなかにヘラサギも少数混ざっており、この様な群れを見たのは初めてでした。

数が多いとあって飛翔シーンも撮り放題。

 

 

更には初めて見る水浴びのシーンも。

なかなか豪快でした。

 

 

一番気になったのがこちらのシーン。

羽繕いをしていた個体を見ていると、傍に居た個体が羽繕いをしてあげる姿を目撃。
始めは単にちょっかいを出しているだけなのかと思いましたが相互羽繕いのようです。

 

 

カラスがパートナーの羽繕いをする相互羽繕いは知っていましたが、クロツラヘラサギも相互羽繕いをするとは知りませんでした。

仲睦まじい姿に見ているこちらが癒される思い。

 

 

このようにして観察初日から九州を満喫。

 

こちらでは他にも観察したい鳥がいたのですが、残念ながら今回は縁が無かったようで後ろ髪を引かれるような思いのまま宮崎県での観察を終え足早に鹿児島県へ移動しました。

翌日の様子は後日更新の日記へ続きます・・・