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2019年12月8日 5/1℃ 曇り時々雪

 


今回の日記はニシオジロビタキの観察記。

遡ること先月上旬、初めてニシオジロビタキを観察することができましたが残念ながら約1週間ほどで抜けてしまいました。

もっとしっかり観察したかったと思っていた矢先、別の場所でもニシオジロビタキが確認されたとの一報が入り、それ以降時間の合間をみては観察を重ねています。

先ずは情報を頂いて間もなく観察した先月下旬の画像から。

 

 

新たに確認された場所は上旬に確認された場所とそれほど遠くない距離で、警戒心が強めだったこともあり同個体であることを疑いました。

枝から枝へと忙しなく動き回り、行動だけを見るとかなりよく似ています。

 

 

虫を捕食するため、稀に地面へ降りることはありましたがフライングキャッチでの採餌が多く見られました。

画像を拡大してみると、この時に捕食したのはハエのようです。

 

 

観察を続けることでこちらの個体は先月上旬に観察した個体と別個体であることが判明。

上尾筒の特徴が異なり、尾羽の擦れ具合も違うようでした。

 

 

更にこちらの場所ではもう1羽の鳴き声も確認。

高い位置に止まっていたようで姿こそ見ることはできませんでしたが、別々の場所ではっきりと鳴き声を聞くことができました。

 

 

7年前に観察したオジロビタキのように低い位置に止まる姿を見たかったものの、残念ながらそのようなシチュエーションには恵まれずに終わり願いは叶わず。

この日観察を行ってから一週間後、再び様子を見に行ってみると・・・

低い位置に止まり虫を探しいてるニシオジロビタキの姿がありました。

 

 

前回観察した個体と「別個体では?」と思わされるほど行動が異なり、地面に降りて採餌を繰り返します。

動きもゆっくりとした印象に変わり、撮影という部分においても特に苦労することがなくネットで散見されるニシオジロビタキと同じような雰囲気を醸し出していました。

 

 

何故このような変化が見られたのか自分なりに考えてみた結果、気温の低下が影響しているのではないかという答えに。

前回観察した際は平年よりも気温が高く最高気温は17℃だったことに比べ、この日は強い寒気に包まれた影響で最高気温は2℃と平年よりも低い値を記録していました。

気温が著しく下がったことにより餌となる羽虫の動きが鈍くなり、地上を這うような虫を捕食するため行動が変わったのではないでしょうか。

 

 

あくまでも私の仮説にしか過ぎませんが、行動が変わったのは明らかで低い位置を転々としながら虫を探す姿が見られました。

虫を探す際の高低差はほんの少しでも良いようです。

 

 

時には木の幹にしがみつく事も。

 

 

人工物もよく利用し、首を傾げながら虫を探している様子。

 

 

以前は枝止まりがほとんどでしたが、気温が低下して以降は人工物に止まることが多くなり観察はそこそこに撮影を楽しむ場面が多くなりました。

こちらは大きく撮っただけの画像。

 

 

羽などの特徴を知るうえでは良いかもしれませんが、あくまでもWeb用の写真と言えるでしょう。

仮にこの写真をプリントすると被写体が大き過ぎてアンバランスな写真になると思います。

個人的に思うことは大きく撮った写真は何処で撮っても同じように見えてしまうので、鳥さんが許してくれるのであれば生息環境を取り込み構図を考え少し小さめに撮影するとよいかもしれません。

こちらが私にとって久しぶりにお気に入りとなった写真です。

 

 

動き回る鳥にピントを合わせ構図を考えながら撮影するのは簡単なことではありませんが、プロでない限り写真は自己満足の世界。
自画自賛でニヤリと笑えたらそれで良いと思います。

次に掲載するのは残念な写真。

 

 

灯籠の天辺に止まってくれましたが、残念ながら私の位置からは近過ぎてこれが精一杯。

灯籠を全体的に写すことができればニヤリと笑うことができたでしょう。
しかしそれを撮りたいが為に下手に動いてしまうと警戒させてしまいます。

警戒させずにありのままの姿を“撮影させてもらう”のが本来の目的なので何処に止まってくれるかは運次第。

 

 

居合わせた鳥仲間と撮影できた画像を見せあったりとニシオジロビタキは楽しい次時間を提供してくれました。


この観察から数日経って真冬並の寒気に覆われた秋田県。
辺り一面銀世界になったことでどうしているかと気になっていましたが、鳥友さんの話によると小さな木の実を食べて元気にしているとのこと。

雪景色+赤い実を啄む可愛い姿、これは是が非でも自分の目で見ておきたい。

今朝は妄想を膨らませ鼻息荒く自宅を出発しましたが、残念ながら前日の雨で雪はほとんど残っておらず。

そして肝心のニシオジロビタキは・・・

 


ムカデを捕まえていました。

 

 

雪も無ければ赤い実も無し。

頬張ったムカデが口からはみ出てます。

 

 

妄想とはかけ離れたシチュエーションでしたが、何よりも元気で良かった。

今年は暖冬傾向にあるとの予報が出ていますが、春までの間に大雪になることは何度かあるはず。
そのような条件で行動にどのような変化が見られるか、引き続き観察を続けていきたいと思います。

 


ニシオジロビタキの観察記はここまでとなりますが、その後の一コマ。

毎年観察を続けているオオワシが今季もいつもの場所に来てくれました。

 

 

この場所に来るようになって9年目を迎えました。

春に故郷に帰るまでの間、風車にぶつかることなく無事に過ごしてくれることを心から願い、本日の日記はここまでとなります。