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2019年4月21日 20/6℃ 晴れ



今回は春の珍鳥まつりをお休みして季節物の観察記。

秋田市では先週16日に桜の開花が発表され見頃を迎えている場所が多くなっているようですが、梅の花も満開で見頃を迎えています

例年この時期になると足を運んでいる自宅近くの梅林。

 

 

陽当たりの良い場所では花が散り始めているものの場所によっては蕾も見られ、もう暫くの間はお花見が楽しめそうな状況でした。

早朝の時間帯は誰もいないので此方の梅林を独り占め。
本当に贅沢な時間。

そして誰もいないことで楽しめるのが梅の花と鳥のコラボレーション。

 

 

良いところにルリビタキが止まってくれました。

ルリビタキやジョウビタキを観察していると賑やかな感じで聞こえてきたのが『 チー チー 』というメジロの鳴き声。

梅の木にはメジロたちが群がり花の蜜を吸いに来ていました。

 

 

こちらもこの時期ならではの光景。

忙しなく動き回りあっちに行ったりこっちに来たり。

 

 

此方の梅林には沢山の梅の木がありますが、何故か特定の木に集まります。

そして毎年のように思うのが紅梅と白梅の違い。

 

 

蜜を吸いに来るメジロを観察していると白梅の木に群がることが多く、紅梅の木にはほとんど寄り付きません。

割合としては8:2くらいで白梅に群がる時間が圧倒的に多いようです。

 

 

以前もメジロを観察した際、紅梅と白梅の違いについて疑問に思い日記に綴っていました。

当時はメジロとウグイスが何故混同されるのかといった事にも触れています。
下の画像をクリックすると其方の日記へジャンプするよう設定しました。

 

 

結局この時も疑問は解消されず。
何年も疑問を抱えたままではモヤモヤが募るばかりです。

そんな訳で今回はその疑問を解消しようと思い、調べに調べあげると納得のいく答えに辿り着くことができました。

調べてみて判ったことは同じ梅でも紅梅と白梅では全く味が違うということ。

 

 

一般的に梅干しや梅酒などで私達が口にしているのは『 白梅の実 』

『 紅梅の実 』は小さくて固く、苦味もあるためあまり食用には向いていないそうです。

つまりこれは蜜の味に直結しているのかもしれません。

 

 

美味しい方を選ぶのは当たり前。

鳥と暮らしている方はご存知だと思いますが、個体によって好き嫌いがはっきりしていますし美味しいと感じるものには目がありません。


求愛給餌の時のように羽をパタパタさせ好物を要求されることもあり、鳥にも味覚の違いがあることに気付かされます。

 

 

答えが分かったところで次なる疑問。

 

『 メジロは花の蜜を吸う 』と言いますが一体どのように蜜を吸っているのか。

ハトの類いは水分を補給する際に吸飲することができますが、ほとんどの鳥は『 吸う 』という行動ができません。
鳥を観察していて目にするのは下嘴に少量の水を溜め、上を見上げるようにして飲み込む姿です。

 

 

メジロが花に嘴を突っ込んでいるところまでは見ていて判りますが、詳しい様子を見ることはできません。

少しでも答えに迫ろうとひたすら連写。
その画像を一枚一枚チェックしてみると・・・

少々分かりにくいかもしれませんが舌の先が筆のようになっていました。

 

 

これはシャッタースピードが遅くぶれている訳ではありません。

 

更にこの筆のような舌はかなり長いことも今回の観察で見ることができました。

 

 

被子植物には蜜腺という器官があり、そこから蜜が出ますが大概は雄しべや雌しべの付け根にあるのでこの長く特徴的な舌を活かして蜜を取っているようです。
つまり吸うという表現は人間が勝手に決めたもので、絡めて取るというのが正しい表現でしょう。

 

鳥は種によって嘴の形状も違えば舌の形状も違うようです。


見れば見るほど面白い。
今回メジロを観察することで興味を持って見ることの大切さを改めて感じさせられました。

 

 

さてここからが今日の本番。

今年も例年通りコマドリが渡来しました。
しかし今日は例年にないほどの大サービス。

そのため写真の選定にかなりの時間を要するのでコマドリの観察記は週の中頃に更新できればと思います。
本日の観察日記は次回の予告画像でおしまい。

 coming soon