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2019年5月19日 28/17℃ 晴れ




ようやく日記がリアルタイムに追い付いてきました。

立夏が過ぎて暦の上では夏ですが、本来の秋田県はまだまだ涼しい頃。
しかし真夏日を観測した地域もあり『小暑』の頃を思わせるような季節外れの陽気が続いています。

例年5月下旬以降はシーズン1回目となるアカショウビンの観察に出ていますが、今回は少し季節を先取りして山の奥地へ足を運びアカショウビンに会いに行ってみました。

道中は画像に残すことが出来なかったもののヤマドリを見ることができ幸先の良いスタート。
観察場所に辿り着き、後はアカショウビンが姿を見せてくれることを期待し待ってみましたが・・・

 

 


姿どころか鳴き声すら聞こえず。

確実に越冬地から渡来しているはずなのですが、観察場所に姿を見せるには少々早かったのかもしれません。

粘ったところで時間の無駄になると判断し8時になったところで下山。

アカショウビンは残念な結果に終わりましたが、帰りの道中ではヤマドリが再び姿を見せてくれて画像に残すことができました。

 

 

ヤマドリは秋田県の『県鳥』です。

昭和39年に県の公募で決まったようですが、選定理由が気になり色々調べてみたものの明確な理由は分かりませんでした。

調べることで分かったのは群馬県の県鳥もヤマドリということ。

 

 

群馬県の方では選定するにあたり明確な基準がありました。

ちょっと面白い内容だったのでご紹介。

 

①県内に四季を通じ生息している鳥であること。
②広く県民に知られ、かつ、親しまれている鳥であること。
③優雅にして気稟を備えた鳥であること。④県内に永久的に生息可能な鳥であること。
⑤県民性に似た性格を有する鳥であること。

 


①~④番までは納得できますが⑤番は何だろう・・・

私が見るヤマドリは警戒心が強く直ぐに逃げてしまいます。

 

 

他県では縄張り意識が強い個体が見られるそうで、人間を見ると突っついてくる者がいるんだとか。

これを踏まえ秋田で見られるヤマドリを県民性に準えてみると、秋田県民は山奥に住んでいて早朝は活発に動き、普段はコソコソしている臆病者ということになってしまいます。

 


なんだかイメージ悪い・・・

ヤマドリが秋田県の県鳥に選定された理由についてはもう少し時間を掛けて調べてみたいと思います。

 


話は戻り、下山したところでアクシデントが待っていました。

元々ブレーキの調子が悪かったマイカー。突然ブレーキが効かなくなってしまい、ブレーキペダルを踏んでも全く車が止まりません。

ペダルを踏んだところでスカスカの反応。
新車の納車が先か、故障が先かと思っていたので特に慌てることはありませんでしたが「来る時が来たか」といった感じでエンジンブレーキとサイドブレーキを駆使して何とか修理工場まで自走しました。

 


しかし代車が凄かった・・・

 

 

この代車に乗って再び観察に出るのもどうかと思いましたが時刻を確認してみると10時前。

遠出はせずに自宅近くで小鳥を観察できればと、ぶらりと出掛けたのが正解。

ウロウロ歩きながら探鳥をしているとクロツグミの♀と思わしき鳥が地面で餌を採っていたので、足を止めてよく見てみると・・・

 

 


「お!?白い眉斑があるぞ!!!」

なんとびっくり。
餌を採っていたのはクロツグミではなくマミジロでした。

 

 

此方は♀になりますが私にとってマミジロは初めて見る鳥。

先日観察できたコルリと同様にUMA的存在でした。

 

 

いつか見れるだろうと高を括って数年が経過し、いつしか何としてでも見たい鳥に変わっていたマミジロ。

意識をして探すようになり漸く巡り会うことができました。

 

 

実はアカショウビンの観察で一緒になった鳥友さんともマミジロについて話題に出ており「飛島に入っていたムギマキやマミジロが抜けたようなので秋田に移動して来ているんじゃないか?」と話していた矢先の出来事。

本当に嬉しい出会いです。

 

 

マミジロは初観察ということもあり多くを語ることができません。
そのため今日観察した印象と手持ちの図鑑を参考に画像を掲載したいと思います。

大きさ23cmということで一般的に見られるツグミとほぼ同大。

 

 

ツグミは冬鳥として渡来するのに対しマミジロは先日観察したクロツグミと同様に夏鳥として渡来します。

但しクロツグミは平地でも見られますがマミジロは低山帯~亜高山帯の林に生息し、分布域が局所的なのだとか。
これが今まで見ることができなかった理由になるのかもしれません

 

 

渡りの時期には平地でも少数が見られるようなので、私にとっては今時期が最大のチャンスでした。

行動の特徴としてはシロハラに似ており、歩き方は両脚を揃えて跳ね進むホッピング。
また陽当たりの良い場所より日陰の場所を好むようで、落ち葉を嘴で払いのけながら虫を探し餌を採っていました。

 

 

画像を拡大してみると特徴的な眉斑だけではなく、嘴の色や形もクロツグミの♀と異なることが判ります。

 

【 マミジロ 】

【 クロツグミ 】


 

手持ちの図鑑でもマミジロの類似種としてクロツグミの記載がありますが、この様に比べてみると似て非なる鳥であることが分かりました。

 

 

警戒心はクロツグミよりも弱めでしたが通行人が来ると藪の中に待避し、姿が見えない時には『ツィー』という地鳴きも。

暫く観察を続けましたが、地鳴きは聞こえるものの藪からなかなか出てこない時間が長くなりこの日の観察はここまで。


お目当てのアカショウビンを観察することはできませんでしたが、予期せぬ出会いに恵まれ楽しい一日となりました。

 

 

おしまいに。

この日の出来事を振り返り思ったのが・・・

 

「ブレーキの故障が北海道旅行の途中じゃなくて本当によかった」

 


本日の観察日記はここまで。