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2019年5月4日 17/5℃ 晴れ




北海道の観察旅行から秋田に戻り連休最初の地元観察。

この日は早朝からシギチ探しに勤しみました。
秋田ではゴールデンウィークの頃になると稲作農家の作業が盛んとなり、水を張った田んぼでは数多くのシギチを観察することができます。

とは言っても田んぼは沢山ありますし、旅鳥として渡来するシギチのルートから外れると姿を見ることができません。


アテもなく車を走らせる訳ですが、この日最初に観察できたのはセイタカシギ。

 

 

足が長く、見た目通りの名前です。

此方は他のシギチと混ざることなく単独で餌を採っていました。
観察を兼ねて色々な構図で撮影してみましたが、存在感の強い鳥なのでもう少し小さく撮影した方がよかったかもしれません。

またこの田んぼの近くにはチュウシャクシギも沢山。

 

 

チュウシャクシギに関しては広範囲で姿が見られ、総数としては300羽前後確認できたでしょうか。

同じ田んぼにはタカブシギの姿も。

 

 

以前は「何処にでも居る」といった印象で沢山見ることのできた鳥でしたが年々渡来数が減っているように思えます。

秋田だけの問題なのか、それとも個体数が減ってきているのか・・
詳しいことは分かりませんがタカブシギのみならず秋田県に渡来するシギチの数が減りつつあることは確か。

一通り田んぼをチェックしたところで海岸へ移動し、此方でもシギチ探し。

浜辺にはポツンとメダイチドリが佇んでいました。

 

 

長旅の影響か少々元気が無いように思えます。

その他に見られたのはトウネン、キョウジョシギ、キアシシギの群れ。

 

 

浜辺を移動しながら餌を採っていましたが、キョウジョシギとキアシシギは海苔の養殖に使われていた竹の上で羽を休める姿も見られました。

どちらのシギも波消しブロックで羽を休める姿を見ることが多く、人工物を好む傾向にあるかもしれません。

此方はキョウジョシギ。

 

 

そのように考えてみると両者共に浜辺で羽を休める姿を見た記憶が少ないように思います。

止まり場所を巡って争奪戦の様相で、我先にと竹の上に止まろうとする姿が見られました。

 

 

基本的に車内からの観察になりますが、車の寄せ方も慣れが必要。


警戒して1羽が飛ぶとつられる様に群れが一斉に飛び立ってしまいます。
飛ばしてしまわないよう時間を掛けて自分の存在を慣らしていくと車から降りてローアングルからの観察も楽しむことができました。

 

 

この場所は時間帯によって光線の条件が刻々と変化しますが、早朝の時間帯が良いようです。

しかし浜辺で散歩する方も多く、躊躇なく歩いてくるのでそんな時は諦めて飛翔シーンを・・・

 

 

飛ばされてまた振り出しに戻る訳ですが、時間が経つ毎に太陽に照らされた海がギラギラと光るようになったので再び田んぼに移動。

農作業に従事される農家さんが多くなったことでこの時期ならではの光景が広がっていました。

代掻きをする田んぼに集まるユリカモメの大群。

 

 

代掻きとは田起こしが終わった田んぼに水を張って土をさらに細かく砕き、丁寧に掻き混ぜて土の表面を平らにする作業です。 

この作業をすることで土壌に生息する生き物が土と一緒に撹拌され、ユリカモメたちにとって非常に餌が採りやすくなるのでしょう。

そのため農家さんの周りにはユリカモメがいっぱい。

 

 

人を全く警戒することがないので餌を採る姿は肉眼でもじっくりと観察することができます。

この時期になると何処からともなく現れるユリカモメたち。
農家の方と語らいながらのんびりと観察することができました。

 

 

今回の観察日記はここまでですが、少しおまけの画像を。

真っ昼間に飛んでいたアブラコウモリ。

 

 

夕暮れ時に飛んでいる姿をよく目にしますが、この時は何故か明るい時間帯に飛んでいました。

せっかくの機会なので画像に残そうと撮影をしているとアブラコウモリ1頭に対してトビが5羽で襲撃。

 

 

ヒラヒラと交わしていましたがトビのしつこさに負けてアブラコウモリは藪の中に退散。

目の前で狩られる姿を見なくてホッと一安心。
メンタル弱めの私にとってハラハラした瞬間でした。

おしまい。