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2020年1月3日 6/1℃ 曇り

 


新年を迎え地元で最初の観察日。
私にとって1月3日は節目の日であり、10年前の今日から野鳥観察を始めました。
つまり本日を以て11年目のスタートとなります。

2日正午、旅先から秋田へ戻って来ましたが年末は強い寒波に覆われたためか出発前とは打って変わり一面銀世界に。

 

 

この日の夕方、いつもの御仁から連絡が入り『赤い足キター!』と一体何のことやら。
添付された画像を確認してみると、そこに写っていたのは・・・何とウミバト。

おそらく秋田県においては2例目の記録だと思いますが、初認は一体どれほど前なのか、どのように観察されたのか調べても辿り着かないほど。
北海道のクルーズ船で観察するような鳥が地元で観察できるとあればこれほど嬉しいことはありません。

 


一夜明けて早朝に自宅を出発しましたが情報のあった場所に残念ながらウミバトの姿はありませんでした。

諦めきれず右往左往するも見事に撃沈。

方々回って目にしたのは漁港に入ったシロエリオオハムと思わしき個体。

 

 

パッと見た目に額の印象や体の浮き具合からシロエリオオハムかと思いましたが、よく見てみると喉の部分に黒線は見られません。
また嘴の長さはオオハムの特徴を示していました。

「紛らわしい個体だな」と思い暫し観察。

 

 

始めは港の中央付近を泳いでいましたが徐々にこちら側に近付いてきてくれました。

入念に羽繕いをしていたのでその様子をじっくりと観察。
鳥の尾羽の付け根あたりには尾脂腺と呼ばれる油を分泌する器官があります。

 

 

嘴で尾脂腺をなぞり羽繕いすることで羽に油分がコーティングされ撥水性を高めますが、こちらのオオハムはその様子をたっぷりと見せてくれました。

あっちにこっちにと体の向き変えて羽繕い。

 

 

お腹をこちら側に向けることで下尾筒(尾羽の内側)も見せてくれるサービスの良さ。

オオハムはカモ類と違って足はかなり後方の位置に付いています。
この特徴はカイツブリの類いにも見られますが、後方に付いた足は水中でスクリューのように動くとテレビで見たことがありました。

足ヒレはこんな感じ。

 

 

羽繕いが終わると胸を張るようにして浮上。

洋上で暮らす鳥にとってこれが伸びのポーズになるのかもしれません。

 

 

ここから羽ばたき。

 

 

観察を続けていると立ち泳ぎをしているのかこんな姿勢に。

まるでお風呂にでも浸かっているかのようです。

 

 

面白い格好をするなと思い見ていると背泳ぎをしているような格好も。

 

 

このように色んな場面を見ることができましたが、観察の終わりには岸壁近くまで寄ってきてくれました。

ここは縦構図。

 

 

目まぐるしく変わるお天気で少しだけ陽の当たった写真も撮ることができましたが、光線が良くなったタイミングで徐々に遠退いてしまったためオオハムの観察はここまで。

 

 

この後は観察場所を変えて大潟村へ。

先月観察したホシムクドリが見られなくなったようで、抜けてしまったのか場所を移動したのか。

記録的暖冬の影響で雪が少ないことから今季は抜けずに越冬すると思っていたのですが・・・
一体何処に行ったのかとウロウロしていると意外な場所で姿を確認

 

 

先月はホシムクドリの群れの中に数少ないムクドリを観察するという通常とは逆転現象が発生していましたが、今回はムクドリの大きな群れに合流したようです。

ホシムクドリの個体数は20羽程度に減っており、群れが分散したようでしたがそれでも過去に類を見ない程の個体数は維持していました。

 

 

時間を掛けて採餌する様子を観察していましたが、ムクドリの群れのなかにいてもホシムクドリは比較的集まって採餌をしており別種であることを理解しているようです。

夕方になると雲の隙間から太陽が顔を覗かせ、夕陽に照らされるホシムクドリの綺麗な金属光沢を見ることができました。

 

 

ここでホシムクドリ同士の小競合いが勃発。

虫の居所が悪かったのか1羽のホシムクドリが他の個体を追い回す様子が見られました。
その1羽に着目しているとジャンプするようにして飛び掛かり激しい喧嘩に発展。

 

 

顔面めがけて跳び蹴りが見事に炸裂。

右頬にクリーンヒット。

 

 

相手も負けじと足を突き出し喧嘩は激しさを増しました。

 

 

一時はどうなることかと思いましたが、この後は何事もなかったようにお互い採餌を始め喧嘩は収束。
間もなく太陽は雲の影に隠れ辺りは薄暗くなり始めたのでこの日の観察はここまでとしました。

新年最初の観察は主にオオハムとホシムクドリの観察となりましたが、行動の一つ一つを楽しく見ることができ幸先の良いスタートを切ることができたと思います。


今年もまた数多くの野鳥との出会いに期待し、良い場面に巡り会えることを願ったところで本日の日記はこれにておしまいです。