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2020年4月24日 12/5℃ 雨のち曇り




今週も春の珍鳥まつりはお休みをして自宅近くでの観察。

前日は課業終了後に自宅近くの林に偵察に行ってみるとルリビタキとトラツグミが多く見られました。
トラツグミに関しては例年通りの渡来ですが、ルリビタキのピークは例年よりも1週間~10日ほど遅いように感じます。

またこの時はクロツグミの囀りを今季初認できたものの、ヤブサメの声は聞こえずムシクイの類いは全くと言っていいほど見当たりません。

暖冬の影響からか冬鳥の渡去が例年よりも早く、春の渡りに先駆けて3月上旬には珍鳥が多く見られたことから今年は夏鳥の渡来も早まると予想していましたが、蓋を開けてみると夏鳥の渡来は例年よりも遅れているのが現状です。


前日の偵察を踏まえ、今回はトラツグミの観察に重点を置いてみようと早朝から自宅近くの林に繰り出しましたが前日にあれだけ見ることのできたルリビタキはほとんど見当たらず。

前夜は星空が綺麗に見えるお天気だったことから、多くの個体が場所を移動してしまったようです。

この日最初に観察したのはマヒワ。

 

 

雌雄1羽ずつとアトリが同じ場所で餌を採っていました。
こちらも間もなく姿を消すことでしょう。

この後トラツグミを遠巻きに確認しましたが、これからといった時に雨に降られ観察の中断を余儀なくされました。

雨雲レーダーで状況を確認してみたところ日本列島で雨雲に覆われているのはピンポイントに秋田市のみ。
2~3時間ほど降雨が続くようだったので雨雲の掛からないエリアまで移動することに。


雨雲から逃げるように移動した先ではセイタカシギが2羽採餌をしていました。

 

 

こちらを警戒する様子もなく採餌を続け私の方に寄って来る場面も

シギの類いのなかでもセイタカシギは警戒心がかなり薄いと感じます。

 

 

この場所では小魚を捕っていたので獲物を捕獲した瞬間をと連写に連写を重ねましたが、ほとんどヒットせず。

辛うじて獲物だと分かる画像を拡大。

 

 

流石にこの画像からは何の魚であるのか知る由もありません。


【追記】

こちらの獲物に関して、日記に目を通して頂いている方より魚ではなくエビであることを教えて戴きました。



一度観察を始めると夢中になってしまうもので思った以上に時間が経過してしまいました。

 

 

セイタカシギを観察した後は行き掛けの駄賃でムナグロの群れをちょっとだけ観察。

例年この時期になると大挙して押し寄せますが、この日は例年見られる田んぼに姿が無く今まで確認したことのない田んぼで群れを発見。

 

 

群れは広範囲に分散していたようでこの時に見られた個体数は300羽ほど。

近くで見ると割りと大きな鳥ですが秋田では代掻き前の田んぼに入ることが多く、注意深く見て回らないと見落としてしまうかもしれません。

 

 

田んぼでミミズを捕食する様子を暫し観察したところで自宅近くの林へ戻ってトラツグミを観察。

林道に出てくる複数の個体を確認できましたが、警戒心が強く思ったような観察をすることができませんでした。

 

 

一定の距離まで近付くと早足で移動し、どうしても距離を取られてしまいます。

嘴で落ち葉や土を払いのけ土壌に潜むミミズを探しているようでしたが、なかなか良いシーンを見ることができないまま時間が経過。

 

 

アヒル歩きでじわじわ距離を詰めたとしても、やはりこちらの動きを察知して飛ばれてしまいます。

トラツグミは危険を感じると樹上に飛び移り周囲の動きを探りますが擬態効果は抜群。

 

 

トラツグミの体長は約30cmで日本で見られる大型ツグミ類としては奄美大島に分布するオオトラツグミに次いで2番目の大きさ。

 

実際に目にするとかなり大きな印象を受けますが、複雑な模様をした羽が擬態効果を生み出し動かなければ気付かず飛ばしてしまうことも。

こちらの画像中央にトラツグミが写っています。

 

 

分かりやすいように日の丸構図で撮影を行いましたが、画像を拡大

 

 

上手い具合いに自然に溶け込んでいました。


思うようにトラツグミの観察が出来ない私を慰めてくれたのはルリビタキ。

 

 

こちらは枝から枝へと移動を繰り返し、虫を見つけると素早く地面に降りて捕食します。

 

 

色が鮮やかなのでトラツグミのように見落とすことはありませんが、良い写真が撮れるかは別問題。

 

 

本来であれば梅が満開の頃にルリビタキのピークが重なるので、非常に見栄えの良い写真を撮らせてもらうことができますが、今年は例年よりも開花が早かったため梅とルリビタキのコラボを見ることができませんでした。

仮に梅が満開であったとしてもセンスの無い私にとっては良いシチュエーションを活かすことはできません。

 

僅かに残っていた梅に無理矢理絡めてみましたがご覧の有り様。

 

 

個人的に思うことは成鳥♂はやや警戒心が強いのに比べ♂若や♀は警戒心が薄いように感じます。

なかには籠抜けかと思うほど警戒心の感じられない個体もいるので、そんな時には遠慮なしに撮影をさせてもらいました。

 

 

ルリビタキに夢中になっていると不思議とトラツグミが近くに居るもので慌ててカメラを構える場面も。

しかし怪しいオーラを察知してか直ぐに距離を取られてしまいます

 

 

視界から消えることで振り出しに戻り、何とか警戒させずに観察しようと試行錯誤を繰り返しますが・・・

相手の方が一枚どころか何枚も上手でした。

 

 

こちらの場所で見るトラツグミは林道の曲がりくねった場所で餌を採ることが多く、出会い頭で目撃するようなパターンがほとんど。

そのため幾ら足音を立てず忍びよっても直ぐに飛ばれてしまうのがオチといった状態です。

 

 

トラツグミを観察するにあたって今まで数多くのブログに目を通してきましたが、他所様は一体どのようにして観察をしているのか不思議に思います。

地域性の違いで警戒心が異なるのか、それとも私の距離感に問題があるのか・・・

 

この日は粘った甲斐もあり、樹上に移動して擬態をする姿を見ることができました。

約5分くらいこのままの姿勢を維持していたと思います。

 

 

最後の最後にじっくりと見る時間はありましたが、結果的に満足いくような観察をすることができないままこの日の観察は終了となりました。

 

 

連休となった翌日はこの日の鬱憤を晴らすような観察をすることができましたが、そちらの様子は後日更新の日記へ続きます。