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2021年10月31日

 

 

 

 

今回の日記は24日(日曜日)の観察分から。

 

秋の渡りも本格化したようで夜になると我が家の上空を通過する小鳥たちの声がひっきりなしに聞こえるようになりました。

 

なかには聞いたこともないような鳴き声を耳にすることもあり「何の鳥だろう?」と見たことのない珍鳥が頭上を飛んでいるかと思うとワクワクさせられます。

 

珍鳥との出会いに恵まれるのは基本的に春と秋の渡りの時期。

今がそのタイミングであることからこの週末は珍鳥との出会いを求めて海沿いを巡回してみました。

 

この日の出会いは珍鳥ではなくマムシから。

 

 

冬眠前のヘビは人目に付くような場所へ出て来ることが多いようです。

おそらく日光浴をして体温を上げる為でしょう。

 

マムシを観察していると頭上を沢山のメジロが通過。

 

 

メジロは留鳥とされていますが冬季は多くの個体が暖地へ南下するようです。

 

20~30羽ほどの群れが次々に南下する様子が見られ絶えず鳴き声を発して飛んでいることから非常に賑やかな雰囲気でした。

 

 

予定ではホオジロ類の珍鳥をあっさりと観察し、その後はムシクイ類の珍鳥を探すはずが尽く空振り。

 

日頃の疲れも相俟って集中力も続かず探し回る気力もなかったことから、出待ちをする形で水溜まりの前で待機してみることに。

運が良ければ水溜まりに珍鳥が現れるはず。

 

その様に考え暫く待機してみたものの、水溜まりにやって来たのはホオジロの雌のみ。

 

 

水を飲んだホオジロはどうやら水浴びを始めるようだったのでそっとカメラを構えました。

 

考え方によっては女の子の入浴シーンを盗撮している訳ですから変態としか言い様がありません。

 

 

更に撮影した画像を見てニヤニヤしているので通報案件です。

 

 

思いのほか水浴びをする姿を良い形で撮れてしまいましたが、肝心要の珍鳥は一向に現れず。

 

時刻を確認してみると間もなく正午というところで「今日はツイてない日」と諦め、早めに帰宅して溜まったデスクワークをこなしてしまおうかと時間の使い方を熟慮。

 

 

悩んだ結果、空振りで帰宅することに悔しさを感じ少々悪足掻きをしてみようとこの時期に足を運ぶことのない大潟村へ。

 

少しずつハクチョウ・マガン・ヒシクイなどの冬鳥が増えつつありますが例年で考えると大潟村での観察は時期尚早。

 

しかしこの日目にしたのは100羽超のハクガンの群れでした。

 

 

実は9月中に先発隊が確認されており、日増しに渡来数が増えていたようです。

 

以前はハクガンの渡来と言えば11上旬~中旬頃でしたが個体数の増加が影響しているのか随分と早く見られるようになりました。

 

周囲にはヒシクイとマガンが多く見られたのでカリガネが混ざっていないかと1羽1羽丁寧にチェックをしているとシジュウカラガンも少数混ざっていることが判明。

 

 

更にチェックを重ねていると不意に群れの一部が飛び立ちました。

 

釣られるようにハクガンも一斉に飛び立ち慌ててカメラを構えての撮影です。

 

 

ハクガンの群れはこちら側へ向かってくるようにして飛翔。

 

 

頭上を通過するのかと思いきや、急に方向転換をして辺りを旋回し始めました。

 

 

飛翔時には鳴き声を発するのでハクガンの鳴き声を聞いたのは約7ヶ月ぶり。

 

 

ハクガンの群れは降りる場所を見定めているようでしたが、飛翔する姿を撮影していて感じた違和感。

 

 

ファインダー越しに飛び込んでくる情報を人一倍劣る処理能力で情報整理してみたところ、出た答えは背景に写る紅葉でした。

 

 

前述した通り嘗ての渡来は既に落葉している頃。

 

時期尚早が思わぬ結果を生み、紅葉を背景にハクガンを撮影した経験はありませんでした。

 

 

ハクガンの群れは飛び立った場所と然程変わらない場所へ着陸。

飛び立ちの瞬間は故意に作り出すことが出来たとしても着陸する姿は自然のままの姿。

 

そのため私は着陸する姿が一番美しいと感じます。

 

 

ほんの10年ほど前までハクガンとシジュウカラガンを同時に観察することは難しく、奇跡のコラボレーションとされていましたが今やその様な光景も当たり前。

 

ハクガンの後ろに写るのはシジュウカラガン。

 

 

群れを観察していると何処からともなくヒシクイやマガンの群れが飛んで来るので、その都度個体の確認作業を重ねていると初列風切が白く見えるヒシクイを目にしました。

 

画像を拡大。

 

 

こちらの画像では分かり難いと思いますが、実際の見た目には群れの中でも異彩を放っておりP8~P10の3枚が部分白化しているようです。

 

着陸シーンも拡大。

 

 

飛翔時には目立っていたものの着陸してしまうと群れに紛れてしまい更には寝てしまう個体も多かったことから、翼をたたんだ状態での画像を残すことはできませんでした。

 

 

観察を続けていると雷鳴が聞こえ始め北側の空は真っ暗に。

 

その際に撮影した画像ですが正面には発達した積乱雲、背後からは陽射しが照りつけ面白い写真に仕上がりました。

 

 

間もなく激しい降雨が予測できた為この日の観察はここまでとしましたが、地元バーダー氏の話によると私が大潟村を離れた直後に約300羽ほどのハクガンの群れが合流したそうです。

 

群れの中には一昨年から見られていた青色型ハクガン、通称アオハクガンも混ざっていたようで今季も無事に渡来が確認されました。

 

 

この日はアオハクガンを見ることなく観察を終えましたが、本日の観察ではじっくりとアオハクガンを観察することができました。

秋田へ渡来するようになり3年目になりましたが、前年との違いなど詳細についてはまた別の機会に観察記として取り上げたいと思います。

 

 

本日の観察日記はここまで。