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2021年5月9日 18/10℃ 雨のち曇り

 

 

 

 

短いGWもあっという間に過ぎ去り、フィールドを見渡してみると青葉が日毎に成長し夏の雰囲気が漂い始めています。

 

今年のGWは天候が今一つだったものの、連日早朝から日没まで様々な環境に目を向け観察を行いました。

連休期間中の観察については環境ごとに【公園や森林】【農耕地】【海沿い】と今回から3つに分けて更新したいと思います。

 

 

初回は公園や森林の様子から。

 

雨が降ったり止んだりを繰り返した連休初日(2日)、多く見ることができたのはセンダイムシクイ。

 

 

何処かで渡りのタイミングを見計らっていたのか一気に渡来したようで林の中はセンダイムシクイだらけでした。

 

陽当たりの悪い場所では辛うじて花弁の残った桜の木に止まる姿も。

 

 

鮮やかなオリーブ色に頭頂には明瞭な頭央線が見られるので、同定の難しいムシクイ類のなかでも容易に同定できる種と言っていいでしょう。

 

囀りを日本語に置き換えた聞きなしとして「焼酎1杯グイ~」と表現されますが、個体数が多かったことから1杯どころか腹いっぱい囀りを聞くことができました。

 

 

次に掲載するのは3日の早朝に公園で見ることができたサンショウクイ。

 

 

こちらは単独での確認でした。

 

強風で大きく木々が揺らされ、突然強く雨が降ってきたりと条件が悪かったせいか見ることができたのはほんの僅かな時間。

 

 

一度飛んだきりその後は姿を見ることができず。

渡りの途中だったのかもしれません。

 

ふと見るとルリビタキが玩具のように杭へパーチ。

ヒタキらしい姿です。

 

 

地面にパッと降りては元の場所に戻ったりと採餌に一生懸命な様子でした。

 

ルリビタキと同じような行動を見せていたのがキビタキ。

こちらは成鳥雄であったことから距離が離れていても存在感が抜群。

 

 

カラフルな鳥は近くで見ても良し、離れてみても良し。

 

桜の絨毯に降りた姿が印象的でした。

 

 

GW前半はなかなか安定した天候に恵まれませんでしたが、唯一お天気の良かった4日は林の水溜まりで定点観察。

 

今まで定点観察をする際、迷彩ネットを被って観察をしていましたが加齢と共に忍耐強さが無くなってしまったため今回の観察に合わせてブラインドを自作。

 

 

一見するとなかなかの出来栄えですが、実際はヨレヨレで風に吹き飛ばされそうな藁のお家感が否めません。

 

とは言っても今まで長時間身動きせずに観察を行っていたので、ブラインドを製作したことにより多少身動きの取れる環境が整いました。

 

後はどんな鳥が来てくれるのか。

探鳥を行う訳ではなく鳥を待つ形での観察となるため運次第の観察とも言えます。

 

観察頻度の多かった種は後から掲載するとして、それ以外の種に関しては簡単に掲載。

 

 

・センダイムシクイ

頻度としては割りと多く姿を現し、水浴びをすることがほとんど。

 

・エゾムシクイ

今季初認でしたが、こちらは水を飲んだり水浴びをしたり。

 

・コサメビタキ

こちらも今季初認でしたが翌日(5日)に渡来数がどっと増えたようです。

 

・シメ

冬場に見られた時とは違って嘴の色が変化が見られたのが良かった。

 

・キビタキ

元々警戒心の強い鳥ではないこともあり、足元近くまでやって来ることが多く肉眼での観察がほとんどでした。

 

・ヒヨドリ

意外にも姿を見せたのは一度きりでしたが、花粉を顔いっぱいに付けてる姿が可愛かったです。

 

・クロツグミ(雌雄)

先客を追い払う気性の荒さを見せる一方で、雌に比べると雄の方が警戒心の強い一面も。


 

この他にメジロ、アオジ、オオルリ、ウグイス、マミチャジナイetc.

 

様々な種が水飲みに来たり水浴びをしに飛来しましたが、なかでも頻繁に姿を見せたのはイスカでした。

 

 

朝の6時から観察を始めましたが10時頃までは約20分置きに飛来。

 

イスカは他の鳥に比べるとよく水を飲む鳥として知られますが、飛来する間隔がかなり狭まっていたので幾つかの群れに分かれていたのでしょう。

 

入れ替わり立ち代わりやって来ては水を飲んでいました。

 

 

群れが水溜まりの周囲に飛来するとイスカたちの鳴き声でかなり賑やかになります。

 

ブラインドの中にいるので視界が狭く周囲の状況を把握しづらいものの、イスカの羽音が大きく個体数も多かったことから飛来したタイミングは手に取るように分かりました。

 

飛来すると先ずは周辺の木に止まり安全確認を怠りません。

 

 

水を飲むためダイレクトに飛来することは先ず無いと思います。

 

暫く様子を伺ったのち先ずは1羽が飛来。

 

 

先陣を切った個体が水を飲み始めると堰を切ったように次々と群れが降りてきます。

 

この行動は海水を飲みに飛来するアオバトを彷彿とさせました。

 

 

加えて同じ水溜まりであっても先陣を切った個体が降りた周囲に群れが降りてくる傾向にあり、その時々で降りて来る場所が異なることも面白く感じました。

 

ブラインド効果も大きかったようで時には近過ぎて撮影不可の時も。

そんな時はブラインドの小窓から肉眼で観察を楽しんでいましたが、あまりにも頻繁に飛来することから動画でも撮影してみることに。

 

次々と群れが降りてきて水飲みする様子を見ることができます。

着目点として交差した嘴が仇となって一回に水を掬える量が少く、何度も水を掬い上げる様子をご覧下さい。

 

 

松笠を抉じ開けることに便利な嘴も水を飲むには苦労しているようでした。

 

この様にしてブラインド生活をすること約9時間、イスカをお腹いっぱい見ることができたもののお目当ての鳥を見ることはできず・・・

 

 

お目当ての鳥を観察できなかったとは言え、警戒させることなく野鳥たちの生活を垣間見ることができ終日楽しい時間を過ごすことができました。

 

公園や森林での観察記はここまでとなりますが、次回は農耕地での観察の様子を更新したいと思います。

 

 

後日更新の日記へ続く。