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2022年4月29日

 

 

 

 

本日更新する日記は今月17日の観察分から。

 

この週末、何気なくTwitterを閲覧していたところ目にしたのはコシャクシギの画像でした。

この時期は主に八重山諸島を通過しているようですが、確認されたのは福島県。

 

更に他の地域でも確認が相次ぎ、先日のオオチドリを彷彿とさせる様な騒ぎに。

台風1号が異例のコースを辿って北上しましたが、この影響により渡りのコースが逸れたのかもしれません。

 

私にとって強烈な思い出となっているのはこちらの個体。

 

 

忘れもしない2013年4月27日、違和感を感じつつも撮影した個体は秋田県初記録のコシャクシギでした。

 

当時は観察経験が浅く「変なチュウシャクシギ」といった印象で撮影しましたが、帰宅後に調べてみたところコシャクシギと判明。

幸いなことにコシャクシギは翌日も同じ場所で見ることができました。

 

 

この時以来コシャクシギを目にしたことはありません。

 

今であれば当時と違った視点で観察できるはず。

その様な思いからこのチャンスを逃すまいと予定を変更してコシャクシギの捜索へ出かけてみることに。

 

コシャクシギは乾いた環境を好み、採餌方法がヤツガシラと瓜二つであることからヤツガシラが入りそうな場所をしらみ潰しに捜索。

 

芝生、原っぱ、畑、更には乾いた田んぼなど可能性を広げありとあらゆる場所を捜索してみると..

 

 

何と幸運にも..と言いたいところですが敢えなく撃沈。

 

予定ではこの様な姿を見るはずでした。

 

 

見つからないものは仕方ありません。

 

そもそも秋田県に入っていたのかも不明ですが、捜索の合間に小鳥を観察できたことは収穫でした。

 

こちらはオオジュリン。

個人的には数の少ないシベリアジュリンより撮影難易度が高いように思います。

 

 

オオジュリンはあちこちで見かけるものの、撮影となると一筋縄でいかず観察は専ら双眼鏡。

 

そういった意味でオオジュリンを好条件で撮影できる機会は多くありません。

 

 

時期的に数を増やしてきたのはノビタキ。

 

 

餌となる虫を探すため僅かでも見晴らしの良い場所へ止まる姿は可愛らしいものです。

 

人間目線で見ると「その高低差でいいのか」と思えますが、彼らの目線ではだいぶ違って見えるのかもしれません。

 

 

個体によって換羽状態は異なり、そこかしこで見ることができました。

 

 

この日一番多く目にしたのはカシラダカ。

時期的に夏羽へ換羽した個体が多く、冬鳥として渡来する鳥の夏羽を見ることができるのは地域柄でしょうか。

 

 

コシャクシギの捜索は男鹿半島から始まり、最終的には自宅近くの農耕地でも捜索を行いましたがカシラダカを観察するという面においては自宅近くが一番良い条件でした。

 

先ずもって個体数が圧倒的に多く観察は容易です。

 

 

警戒心の緩い個体を選べば撮影も思うがまま。

 

 

ちょうど地表に雑草が生えてくる時期ということもあり、種子を啄む様子を見ることができました。

 

 

本格的な渡りに備えせっせと餌を採るカシラダカですが、顔を拡大してみると笑みを浮かべた表情に見えるのは私だけでしょうか。

 

可愛いことこの上なし。

 

 

結果としては本来の目的を果たすことは出来なかったものの、身近な種を観察することで満足感を得られた一日となりました。

 

まだまだ春の渡り期は続くため今後の出会いに期待です。

 

 

 

ここからはおまけの観察記。

 

先日、秋田沖での海鳥観察を行いましたが秋田港へ戻ってからは男鹿市~秋田市と各地をチェックして回りました。

 

この日の探鳥で一番の出会いとなったのは今季2羽目の確認となったホオジロハクセキレイ。

 

 

ジシギの観察を目的として自宅近くの農耕地へ行ってみると、田んぼはひび割れるほど完全に乾燥しておりジシギの観察は難しい状態。

 

一角では農家さんか田起こしの為トラクターを動かしていましたが、後を追うようにしてハクセキレイが沢山。

 

 

画像に写るのはほんの一部。

こちらの田んぼ一枚におよそ40羽ほどのハクセキレイが見られ、まるでバイキングを思わせる様子でした。

 

田んぼ以外に枝豆の畑でもハクセキレイが見られたことから1羽1羽チェックを重ねていたところホオジロハクセキレイを発見したというのが事の経緯です。

 

 

この日は季節外れの暖かさとなり、車に表示される外気温は23℃と暖かいを通り越して汗ばむ陽気。

 

そのため空気の揺らぎが酷く少々距離があるだけでもピント合わせが出来ない状態でした。

 

 

それにしても立て続けにホオジロハクセキレイを確認できたのは何故なのか。

 

例年この時期は普段見られないセキレイ類を探す為、可能な限りチェックを繰り返していますが今までこの様な経験をしたことはありません。

 

単に見落としていただけなのかとも思いましたが、今季は他の地域でも確認が相次いでいるようでした。

 

 

これを当たり年と言っていいかは分かりませんが、まだチャンスがあるのならば何羽確認できるか今後も注意深く探鳥を行いたいと思います。

 

本日の観察日記はここまで。