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2021年8月1日

 

 

 

 

今回の日記はショドウツバメの観察記。

 

例年7月中旬頃になると繁殖を終えたショドウツバメの群れが渡りの中継地となっている本県へ渡来します。

 

ちらほらと見かけるようになるとあっと言う間に個体数が増え、下旬に差し掛かると大群で見られることから例年この時期になると欠かさず観察を行うようになりました。

 

 

今年はいつも以上に業務が多忙なところに過去に経験のしたことのない形でオリンピックが開幕。

日本を代表する選手たちの活躍とコロナ感染者の急増に温度差を感じながらテレビにかじりつく日々が続いています。

 

オリンピックの開幕に合わせて4連休だった7月下旬、そろそろ群れが見られる頃であろうと中継地となっている地域へ足を運んでみると1000羽超の群れを見ることができました。

 

 

これでもまだまだ序の口。

 

日を追う毎に個体数は増加するため今後更に大きな群れが見られることでしょう。

 

本県ではおよそ1ヶ月ほどの期間群れを見ることができますが、繁殖地である北海道から渡って来る個体もいる一方で早々に本県を離れ更に南下する個体も居るようなので総数に関してはどれ程のものになるのか分かりません。

 

 

過去の観察例を振り返ってみると一番大きな群れを見たのは4000~5000羽くらいだったでしょうか。

 

肉眼では圧巻の光景ですが、ほとんどが電線に止まっている姿を観察することになるため写真に収めても毎度同じような画像になってしまいます。

 

 

そのため少しでも変わった行動や習性を見ることができればと毎年観察を続けていますが、観察を繰り返すことでショドウツバメにしか見られない姿を目にするようになりました。

 

先ずはこちら。

何処からともなく飛んできた羽を追い掛ける個体。

 

 

ほとんどはフライングキャッチで羽を捕らえますが、この時は風に流され地面に落下。

 

我先にと複数の個体が乱舞するように激しい争奪戦が繰り広げられます。

 

 

羽を獲得しようとあちこちでバトルが発生するので観察する者にとっては楽しい瞬間。

 

バトルと言っても相手を傷付けてまでも獲得を目指しているものではなく、あくまでも遊びの範疇ではないかと推測しています。

 

 

今回の勝者はこちらの個体。

 

 

獲得した羽の羽柄部分を咥えクルクルと回転させると、差程執着する様子も見られずポイッと捨ててしまいます。

 

再び羽は風に流されて飛んでいきますが、この羽を巡って新たな争奪戦が繰り広げられました。

 

繁殖期に巣材として羽を集める行動を見られる他、飼育鳥が抜け落ちた自分の羽を咥える姿を目にしますが、複数の個体がこの様にして羽を奪い合うというのはショドウツバメ以外に見たことがありません。

 

 

次の行動もショドウツバメならでは。

 

 

電線に止まる群れを観察していると体を斜めに傾けている個体を高確率で目撃します。

 

こちらも推測になりますが虫干しの為の日光浴なのではないでしょうか。

 

 

気温が一番高くなるような時間帯には熱を吸収して触ることもできない灼熱のアスファルトの上に降りることもあり、その歳にも陽の射す方向へ体を傾ける行動が見られます。

 

端から見るとまるでツバメたちが行き倒れでいるのかと思うような光景ですが、今回は屋根の上で寝転んでいる個体を見ることができました。

 

 

他のツバメ類を観察していてこの様な行動をしている個体を見た経験は無く、この行動に関してもショドウツバメだけに見られる行動だと思います。

 

※追記

こちらの行動について他のツバメ類にも見られる行動であることを教えて頂くことができました。

私の観察不足だったようです。

 

 

電線に止まり日光浴をする姿は動画でも記録。

静止画では伝えきれない鳴き声も併せてご覧下さい。

 

 

現在のところこの二つの行動がショドウツバメならではと考え観察を続けていますが、この他にも新たな発見があればと撮影を楽しみながら気になる点を探してみることにしました。

 

 

飛翔シーンを狙って撮影してみたものの毎度のことながら難しい・・・

 

私の使用しているカメラは一世代前の古い機種であるため今や入門機の方が高性能。

連写も6コマ/秒と遅ければ画素数もかなり低めです。

 

動物を撮影するにも不向きで動きの速い被写体に対してはAFで撮影していてもある程度ピントリングを動かして調整してやらなければカチッと合焦してくれません。

 

 

更に常時手持ちで撮影を行っている為か、ここ最近は手首や肘に痛みも生じるようになってしまいました。

 

加齢と共に体力が落ちてきているところにこの暑さ。

滝のように汗が流れ落ちてくるので集中力にも欠け、新しい発見どころか暑さに耐えるだけという結果に・・・

 

 

日陰に避難して少しでも体に優しい観察に努めましたが、時間の経過と共に気温が上昇し光線の状態も真上から来ることで撮影した画像を確認してみてもどれも今一つ。

 

やはりこの時期の観察は10時頃が限界でしょうか。

 

 

週間予報を見ると来週からはもう一段増すようですが、もう暫くの間は群れを見ることができるのでショウドウツバメに関してはまた日を改めて観察を行いたいと思います。

 

本日の観察日記はここまで。