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2016年6月25日 24/20℃ 曇り

 

 

 


前回観察したコアジサシ、週明けも仕事が終わった後は毎日様子を見に行っていましたが、恐れていた事態が発生。

昨日様子を見に行くと増水による影響で繁殖場所となっている中洲が水没していました。


繁殖場所としてはなかなか厳しい場所と思っていましたが、まさかこんなにも早い段階で水没するとは・・・


辛うじて一部水没を間逃れた場所はあったものの背丈の高い草木が顔を出している程度で、その上空をコアジサシが鳴きながらグルグルと飛び回っていました。

 


見るに耐えない状況でしたが天気予報は追い打ちを掛けるような予報が出ており、低気圧が発達しながら通過し大荒れになるとのこと。

繁殖どころかこの場所から姿を消してしまうのではと思いながら帰宅すると予報通り夜から雨が強まってきました。

 


夜が明け外の様子を見てみると意外にも雨は止んでおり、取り合えず中洲の様子を見に行くことに。


中洲に生えた草木すら見えなくなることを覚悟していましたが、昨日よりも水が引いておりコアジサシが中洲に降りる様子が確認できました。

 

 

しかしまだ冠水した場所もあり、増水によって雛や卵を流された影響なのかコアジサシたちは中洲に降りても直ぐに飛び立ちます。

 


そんな様子を眺めていると私のそばにコチドリが中洲から飛んできました。

 

 

コチドリもまた増水の被災者なのかもしれません。


しばらくコアジサシの動きを観察していると冠水を間逃れた場所へ何度も降り立つのが確認でき、もしかしたら雛か卵が流されることなく難を逃れたペアがいるのかもしれません。

 

しかしながらその場所は草の陰になっており、私のいる場所からは伺い知ることはできませんが何とか無事であってほしいと願うのみ。

 

 

突然騒がしくなるコアジサシたちの鳴き声にハッと我に返り、何事かと辺りを見渡すとハヤブサが中洲の上空を通過。

 

強風の影響もあり残念ながら撮影に至りませんでしたが、この時に排除行動と警戒のため飛び上がったコアジサシをカウントすることができ、最低でも14羽いることが確認できました。

 


コアジサシは本当に気の強い鳥なので、中洲に近付く鳥を片っ端から追い払います。

 

 

この写真を見ると背後で翼を左右に振り「我ニ従エ」と言わんばかりに、まるで領空侵犯機を退去させる戦闘機のように見えます。

 

ミサゴは魚食の猛禽なので心配はないと思うのですが、姿形で判断するのかしばらく追いかけ回されていました。

 

 

一方トビは雑食なので問題あり。

 

 

猛禽は天敵となるので排除行動の対象になるのは当たり前だと思いその様子を見ていましたが、時々飛んでくるウミネコも追い回す様子が見られました。

 

同じような鳥でもあまり仲が良くないんでしょうか。

 

 

そしてこちらの鳥もまた威嚇の対象に。

 

 

こちらの中洲に居着いているコハクチョウですが、あまりウロウロすると怒られるようで急降下してくるコアジサシにビックリして首を下げていました。

 


観察を始めしばらく時間が経過するとツバメの警戒の鳴き声。

 

しかもただ事ならないような鳴き方で、声のする方を見てみると獲物を抱え飛んでいるオオタカ。

 

 

巣立ち雛を狩ったのか!?

 

いや、違う。
オオタカがツバメを狩るとは思えないし、何より獲物が大きい。

 

辺りでツバメの親鳥が巣立ち雛に虫を捕る訓練をしてたところにオオタカが現れたのでしょう。

警戒した親鳥が巣立ち雛を守るため勇猛果敢にオオタカを追い回していました。

 


餌食となってしまった鳥は可哀相ですが、オオタカもまた自分の子供に餌を与える為に頑張ってるのかもしれません。

 

 

自然の世界は本当に厳しいものです。
そんな世の中を垣間見た一日でした。

 

おしまい。