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2023年 総集編

 

 

2023年12月30日

 

 

あっという間に駆け抜けた2023年。

 

昨年はこれ以上にない多忙な日々を送ったと思っていましたが、今年は昨年以上に多忙な一年でした。

 

日常の業務が忙しく早朝からの勤務が続いたことに加えて過密なスケジュールでフライトを繰り返し心身共に疲れ果てたこの一年。

 

慢性的な疲労に苛まれたものの体調を崩さず一年を乗り切れたことは我ながら評価に値します。

 

 

今年も各方面へ出歩くことにより様々な出会いに恵まれました。

しかし出歩く回数が増えるにつれ疎かになってしまったのは地元の観察。

 

この点については悔いる日もありましたが、旅先での経験は活かされる日が必ず訪れると思っています。

 

 

今年一年を振り返るなかでも取り分け印象に残っているのはケアンズ探鳥旅行。

人生初の海外探鳥は見るもの全てが新鮮でした。

 

街中を沢山のインコやオウムが飛び交う姿は憧れの光景。

 

 

南半球最大の海鳥繁殖地ミコマスケイはテレビでしか見ることのなかった世界。

 

 

野生のカンガルーに大きな蟻塚と、私には縁のないものと思っていたことが現実となりこの思い出は一生忘れることはないでしょう。

 

 

旅行記にも綴ったとおり秋田を留守にする時間は長くありましたが、今年も地元では多くの出会いに恵まれました。

 

毎年その年の振り返りとして各月毎に一枚の写真をピックアップしていますが例年以上に甲乙付けがたい月が多く、これは良い時間を過ごすことができた現れと考えています。

 

 

今年一年の締め括り、自分自身どの様な観察をしてきたか振り返ってみたいと思います。

 

 

1月【 コミミズク 】

 

今年は年始めから沢山の個体を観察することができました。

個体毎の特徴を比べると羽衣の濃淡だけではなく表情や性格の違いも見ることができ、これまでにない観察の内容になったと思います。

 

 

2月【 クイナ 】

 

毎年寒さが厳しくなる時期を狙って行うクイナの観察。

この月も昨年見た個体と同個体を観察できましたが、視認性が悪いうえに逆光であったりと条件としては相当厳しいものでした。

その様ななか冬眠中のカエルを掘り起こす場面を見ることができ当時の姿は強く印象に残っています。

 

 

3月【 ヤツガシラ 】

 

神出鬼没のヤツガシラ。

毎春何処かで出会しますが南西諸島のように狙って観察することはできません。

秋田での出会いは運頼みとなるため観察の内容は兎も角として、出会えるだけでも嬉しいものです。

 

 

4月【 カササギ 】

 

突如自宅近くへ現れ大変驚かされました。

住宅地ということもあり望遠レンズを振り回す訳にもいかず写真としては残念なものになってしまいましたが、場所が場所だけに相当興奮状態にあったと思います。

今年は自宅前にアリスイも現れましたが来年は何が見られるでしょう。

 

 

5月【 キマユホオジロ 】

 

念願叶ってようやく地元で観察することができました。

春の渡りでは多くの個体が本県を通過しているものと考えますが、これまでに記録が上がっているのはほんの僅か。

他のホオジロ類に比べるとブッシュへ潜るという生態が影響しているのかもしれません。

来年は更に精度を上げて探してみたいと思います。

 

 

6月【 ノジコ 】

 

今年も自宅近くを中心に調査を重ねました。

新規で見られる個体、毎年見られる個体と年々確認できる数が多くなっています。

その一方で同時期に調査を行うチゴモズは一度も見ることなく終わってしまい、来年は調査の両立が課題です。

 

 

7月【 コチドリ 】

 

今年職場で繁殖したのは2つのペア。

其々繁殖時期が異なったことで片方のペアはじっくりと観察することができました。

日毎に雛の数が減り、最終的に飛べるまでに成長できたのは1羽のみ。

私が手出しできる問題ではないため親鳥だけが頼みの綱でした。

 

 

8月【 ニュウナイスズメ 】

 

オオジシギの観察が芳しくなく気分転換にと観察したのがニュウナイスズメ。

茹だるような暑さが続くなか短期決戦で観察を行いましたが、この時は運良く様々な場面を間近に見ることができました。

しかし高温が影響して空気の揺らぎが酷く写真の出来が今一つとなってしまったのは心残り。

 

 

9月【 アカハラダカ 】

 

まさか地元で確認できるとは思ってもみませんでした。

タカの渡りを観察するうえで撮影した画像は時として重要なもになることがあります。

正にこの画像はそのケースで次々に通過するハイタカやツミを撮影していたところ、そのなかにアカハラダカが混ざっていたことが分かり大変驚かされました。

 

 

10月【 ベニヒワ 】

 

約3ヶ月継続してきた田んぼでの観察に終止符を打ち、男鹿半島を巡り出会えたのがベニヒワ。

この日はマヒワを中心に冬鳥が多く見られベニヒワもあちこちで見られました。

マヒワが大当たりの今季、ベニヒワも当たり年でアトリ科の鳥が多く渡来しています。

 

 

11月【 オオマシコ 】

 

記憶に新しい11月。

嘗てないほど多くの出会いに恵まれ、一年のなかでも最も撮影枚数が嵩んだ月になりました。

特に季節外れのヤツガシラ、2羽のオジロビタキとマーブル模様のメジロは強く印象に残っていますが、地元では10年ぶりの観察となるオオマシコに軍配が上がりました。

 

 

12月【 ヤマドリ 】

 

仕事での移動中に見かけたヤマドリ。

成鳥雄4羽のヤマドリが田んぼで採餌をする場面に思わず二度見してしまいました。

そのうちの2羽をスマホで撮影しましたが、今年一年の鳥見を振り返っても最もインパクトの強かった場面です。

 

 

 

足早にこの一年を振り返ってみましたが、今年は良い出会いに恵れた年でした。

 

地道に努力を積み重ねた結果もありましたが、それ以上に運も加わり自分でも驚くような場面が多かったように思います。

 

観察以外に目を向けると記憶に残るのは自然災害。

本県においては豪雨災害が発生し甚大な被害をもたらしましたが、未だ復旧工事に追われている箇所も存在します。

 

時として人は自然の前に無力となりますが、人間同士の争いは人間がコントロールできるはず。

 

対話が重要視される現代において現実にあるのは戦争に次ぐ戦争。

混沌とする世の中になってしまいましたが、見えないところで多くの生き物も犠牲になっていることでしょう。

 

世界的な気候変動により自然災害が多くなっている現代、人間同士が争っている場合ではありません。

 

 

年の終わりに少々暗い話になってしまいましたが、来年はこうした状況を打開し明るく平和な世の中になることを願っています。

 

 

本年も当ホームページをご訪問頂きありがとうございました。

それでは良いお年をお迎え下さいませ。

 

令和5年12月30日