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2024年1月29日

 

 

 

本日更新の日記は先月30~31日の観察分から。

 

今月15日更新の日記にも記載した通り先月11日にヤマドリの群れを目撃して以降、現在も調査を兼ねて観察を継続中です。

 

 

先月17日は暴風雪警報が発令されるなか5羽の群れを観察できましたが翌朝には景色が一変。

 

一晩のうちに雪が積もり辺り一面銀世界に。

 

自宅近くの田んぼもすっかり雪に覆われてしまい餌が採れなくなったせいかヤマドリの姿は無く、これほど雪を恨めしく思ったことはありませんでした。

 

仕事の合間に出現エリアを眺めてみると山肌に佇む1羽のヤマドリを発見。

 

 

他の個体は見られず行動パターンもすっかり変わってしまったようです。

 

以降、冬らしい天候が続いた影響により日毎に積雪量は増えヤマドリの観察を諦めていたところ...

 

12月20日午後、別エリアで二番穂を啄む雌の個体1羽を発見しました。

 

 

更に2日後の22日には3羽のヤマドリを目撃。

 

一度は諦めたヤマドリの観察に光明が差し翌日の観察に期待を持ちましたが...

 

蓋を開けてみれば見事なまでの空振り。

23日はベニマシコを観察できたから良かったもののヤマドリについては1羽も確認することができず。

 

翌24日は手懸かりを探し右往左往するだけの時間が続き、正午を過ぎてもヤマドリを見ることはありませんでした。

 

14時を過ぎて帰宅の途につこうとした頃、目にしたのはヤマドリと思わしき足跡。

 

 

午前もこの場所を通りましたが、その際に足跡は無かったはず。

 

「この足跡を辿れば...」と思った矢先、私の目に入ったのは道路脇の法面にへばり付くヤマドリ。

 

車のドアを開けばヤマドリに当たるほどの至近距離。

あまりの近さにヤマドリも膠着状態。

 

到底望遠レンズでは撮影できる状況になく、スマホで撮影しようと胸ポケットに手を掛けたところ...

 

 

前方のカーブミラーに写ったのは急接近する乗用車。

「嘘だろぉ!!」と思った瞬間、警戒したヤマドリは飛び立ち林の中へ。

 

咄嗟にカメラを構えましたが時既に遅し。

 

 

普段誰も通らない場所だっただけにタイミングが悪過ぎると涙目の私。

 

事後撮影したのがこちらの画像。

赤丸で囲った場所にヤマドリは居たのですが...

 

 

二度とこの様な場面に遭遇することはないだろうと泣きながら帰宅する羽目になりました。

 

 

その後ヤマドリを見ることなく迎えた冬季休暇。

 

30日は一年を締め括る観察と意気込み、早朝から林道でスタンバイ。

 

餌を求めて道路脇へ出ることを想定し息を潜めて待ちましたが...

正午を過ぎても出る気配は全く無し。

 

痺れを切らした私は田んぼへ移動。

そこで目にしたのは道路脇の田んぼに出ている3羽のヤマドリでした。

 

目に前に停車したことが不味かったのか雄1羽は直ぐに田んぼを離れてしまったものの、幸いにも残りの2羽は田んぼに留まり先ずは雄を撮影。

 

 

距離が近いだけに尾羽が切れてしまいます。

 

構図を考えようにも単焦点の望遠レンズではどうすることもできない距離でした。

 

 

しかし写真の出来栄えよりも大事なのは観察の内容。

 

距離が近いからこそ今までに見られなかった何かが見えるかもしれません。

その様に考え観察に集中しましたが、雄の個体は雪の上を歩き沢の方へ移動。

 

 

「行かないで」と私の願いも虚しく雄の個体は沢の縁へ到達。

 

 

間もなく沢の陰へ...

 

雄が姿を消したことにより雌に視点を移すと跳ねて餌を採ろうとする行動が見られました。

 

 

何度跳ねるも上手いこといかず、間もなく雌も沢の陰へ。

 

観察対象を失いこの場を離れましたが、別エリアへ移動するとペアで行動するヤマドリを発見。

しかし直ぐに笹藪の中へ潜り観察することはできず。

 

そこで起点となるエリアへ移動してみると山肌を動く複数のヤマドリを目撃。

 

 

この時に確認できたのは雌1羽と雄4羽。

 

しかし幾ら待っても田んぼへ出てくる様子は無く、道路脇の田んぼで採餌をしていた個体が再び出てはいないかと様子を見に行ってみると大当たり。

 

同じ轍を踏むまいと今度はズームレンズに交換しての撮影です。

 

 

この時は出て間もなかったのか採餌に余念がなく沢へ移動する素振りは見られませんでした。

 

僅かに雪が融けた場所へ出ていたこともあり移動の幅は限定的。

 

 

採餌について特筆すべき点は見られなかったものの、観察を重ねることにより撮影に関してはだいぶ余裕も生まれていました。

 

こちらは縦構図。

 

 

同じような写真を量産していましたが写真を残せること自体贅沢なことでしょう。

 

暖冬の影響により田んぼの様子も日毎に変わり、いつ見られなくなるのか分かりません。

 

 

こうした思いもあっていつも以上にシャッターを押していましたが、楽しい撮影の後に待つのは選定地獄。

 

しかしその地獄も楽しい時間があるからこそ。

 

 

採餌の様子を撮影していると沢の方へ移動を始めサービスタイムもここまで。

 

 

この日確認できたのは雌3羽と雄7羽。

 

約20日間に渡ってヤマドリの動向に注目を続けましたが、一年の締め括りとして有終の美を飾ることができました。

 

 

こうして鳥見納めを終えた12月30日でしたが...

 

 

山へ芝刈りに、川へ洗濯にと年越しの準備に大忙しの大晦日。

しかしヤマドリの動向が気になって仕方ありません。

 

出現エリアは自宅から近いこともあって午前だけと自分に言い聞かせ結局この日もヤマドリの観察へ。

 

 

この時までに判明していた出現エリアは4ヶ所。

1ヵ所ずつ見て回りましたが、いずれのエリアも姿を確認できなかったため起点エリアで待機してみることに。

 

暫く待つと雄の個体が単独で山肌を移動していることに気付き行く末を見守りました。

 

 

山肌に自生する植物を啄みながら移動を繰り返していましたが、笹藪に入ったタイミングで静止。

 

藪の中から顔だけを覗かせ周囲の様子を伺うような素振り。

 

 

間もなく見せたのは飛び立ちの構え。

姿勢を屈めた瞬間からすかさず連写です。

 

 

アナログな機材だけに上手くピント合わせができているのか不安でしたが、奇跡的に撮ることができた飛翔シーンがこちら。

 

 

年の瀬にとんでもないものが撮れてしまいました。

 

いわゆる「逃げ」の写真を嫌う私にとって、ヤマドリが向かって飛んで来るシーンを撮影できたことは望外の喜び。

 

偶然の出会いがほとんどのヤマドリとあってこれまでに見る飛翔シーンはどうしても背面が多く、真横に飛ぶ姿を見るのもほんの一瞬でした。

 

あまりの嬉しさに飛んで来たヤマドリの動向は分からなくなってしまいましたが、頭上を越えた先には笹藪があったため潜り込んで移動したものと考えます。

 

この達成感を以て大晦日の観察はここまで...と思いましたが、帰りがけ別エリアに雄の姿が。

 

 

こちらの個体は尾羽が短く個体毎の識別が容易です。

 

二番穂を啄みあっちへ行ったりこっちに来たりと忙しない様子でした。

 

 

20分ほど観察を続けると山へ戻ってしまいましたが、この日は飛翔する姿を撮影することができ誇らしげな面持ちで帰宅したことは言うまでもありません。

 

こうして一年の観察を締め括った大晦日。

 

年明けもヤマドリの観察へ出向きましたが、そちらの様子は次週更新の日記へ続きます。

 

 

本日の観察日記はここまで。