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2024年1月8日

 

 

 

改めまして明けましておめでとうございます。

 

新年を迎え楽しく日記を綴りたいところですが、年明け早々大変な災害が発生してしまいました。

甚大な被害をもたらした能登半島地震に続き羽田空港の事故、北九州の火災と災難続きの年明け。

 

被災、被害に遇われた方には心よりお見舞い申し上げます。

 

 

 

既にご存じの方もいらっしゃると思いますが当ホームページの野鳥観察日記は観察から更新まで約一ヶ月ほどタイムラグが生じます。

 

そのため今年最初の記事も約一ヶ月遅れとなる先月3日の観察分から。

 

 

例年大潟村を中心に冬鳥の観察を行っているこの時期。

12月上旬ともなると冬鳥の移動も一段落し広大な敷地を駆け巡り楽しい時間を過ごしている頃です。

 

しかし昨年は秋以降だらだらと渡りが続いていたこともあり飽きもせず男鹿半島へ繰り出しました。

 

 

渡りの珍鳥を探すにあたり気掛かりだったのは天気予報。

 

荒れ模様の天候であれば珍鳥との出会いに期待も膨らみますが、雨が降るだけの予報が当たってしまうと空振りの結果に終わってもおかしくはありません。

 

幸いにも早朝の時間帯は雨が降っておらず徒歩での探鳥を始めようとしたところ予想外の場面に出くわしました。

 

 

目に飛び込んできたのは雪の上に乗るユキホオジロ。

 

 

本県においては積雪前の渡りの時期に見られる鳥とあって非常に珍しい光景です。

 

思わず「ラッキー!」という言葉が漏れてしまいましたが、こちらの画像を見て不自然に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

実はこの雪、自然に積もったものではなく人為的なもの。

 

 

まだ根雪になるほど纏まった量の積雪がないにも関わらず不自然に残るこの雪は地域の方が排雪したものでした。

 

こちらの場所は冬期間、地域の方の雪捨て場になっており私はタイミング良く雪の上に乗る姿を見れただけ。

 

 

北海道で見たように、地元でも銀世界のユホオジロをと切なる願いを持っていますが男鹿半島でこの願いを実現するのは難しいでしょう。

 

理由として挙げられるのは餌の問題。

男鹿半島で観察されるホオジロ類の多くは地面で採餌を行いますが、銀世界に変わるほど纏まった積雪があると地面での採餌ができなくなってしまいます。

 

 

こうした理由から必要となるのは海沿いに自生するハマニンニク。

 

ハマニンニクを好むユキホオジロですが、本県においてハマニンニクが自生する環境は私の知る限り一ヶ所のみ。

 

残念ながらそちらの地域では現在までに越冬個体を確認できていないものの、今後の調査・観察において越冬地を割り出すことができれば願いを叶えられる日が訪れるかもしれません。

 

 

この日は私の車に接近する場面が多くあり、採餌の様子は動画でも撮影を行いました。

 

動画では雑草の種子を食べる様子がはっきりと見ることができます。

 

 

一通りの撮影を終えて徒歩での探鳥を始めようと思いましたが、予報よりも雨の降りだしが遅かったため久しぶりに匍匐前進。

 

超ローアングルで撮るユキホオジロはいつもと違った雰囲気に。

 

 

撮影を終えて間もなく予報通りの雨が降りだすと途端にザーザー降りのお天気に変わってしまいました。

 

徒歩での探鳥ができず仕方なしに車内から観察できるポイントを何ヵ所か回ってみたもののこれといった出会いには恵まれず...

 

あちこちで見られたシベリアジュリンも数を減らしており、男鹿半島での探鳥はほぼ空振りの結果に終わってしまいました。

 

 

帰りがけ大潟村を通過してみると何となく鳥が少ない印象。

ノーシャッターで大潟村を抜けましたが、途中立ち寄った探鳥地では4羽のシベリアジュリンを発見。

 

残念ながら撮影は間に合わなかったものの、ひょっとして自宅近くでも見られるのではと考え探してみたところ...

 

 

あっさりと発見。

 

 

自宅近くでは2羽見つけることができ、こんなことであればわざわざ男鹿半島まで足を伸ばさなくてもよかったと思わされる休日でした。

 

 

新年を迎え今年最初の記事はもっと楽しい話題を提供できたらよかったのですが、野生の生き物が相手の世界ですのでこればかりは仕方ありません。

 

今年もマイペースで観察を楽しみたいと思います。

 

 

本日の観察日記はここまで。