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2019年1月6日 2/-2℃ 雪のち曇り




冬季休暇も今日が最終日。

今回は久しぶりに県北部の沿岸地域に足を伸ばしカモメの観察を行いました。
未だ見たことのないカモメを観察するため目的地へ赴きましたが・・・

 


「 吹雪いて何も見えねぇ 」

気象庁の馬鹿野郎。
完全に騙されました。

強風の影響も加わり巻き上げられた雪で視界は真っ白。
車の窓を開けることすらできません。

 


天候の回復を待ち、一瞬の雪の止み間に撮影できたのはワシカモメ

 

 

予定では数種類のカモメを比較できるような画像を残すつもりでやって来たのですが、悪天候も然ることながらカモメが少ない。

県南の沿岸地域では万単位のカモメを見ていただけに、こちらの地域でも多くのカモメが見れるだろうと思いましたが期待は大きく裏切られました。

 

止むことを知らない雪に漁港を彷徨く野良猫。
私の苛立ちもピークに達し、ほとんど観察することなく観察地を離れることに。

明日からの仕事に影響のないようこのまま帰宅しようか迷いましたが、南下すると共に天気は回復傾向。

 


ちょっと寄り道をして水辺を見てみるとシロカモメの姿が。

 

 

ここで本腰を入れて観察をしようと思ったところ逆さまになって餌を採っているハクチョウが目に入りました。

 


はて・・・?

ちょっと気になり近付いてみると、越冬の為に渡来しているオオハクチョウやコハクチョウではなくコブハクチョウと判明。

 

 

日本で見られるコブハクチョウはほとんどが人為的に移入された外来種。

飼育・観賞用として飼われていたものが逃げだして各地で繁殖し定着しているようです。

外来種とは云え鳥であることに変わりません。
せっかくの機会なのでじっくりと観察してみることにしました。

 

 

先に掲載した2枚の写真、実は私が距離を取って撮影したものです

以前居た場所で餌付けされていたのか私の姿を見ると物乞いをするようにどんどん近寄ってきました。

 

 

野生渡来の判定は困難とされているようですが、北海道で繁殖した個体が他のハクチョウと共に渡りをする例もあるようで此方の個体は移動の途中に立ち寄った可能性が高いと思います。

隣県でも繁殖しているそうで、以前友人から『 コブハクチョウは気性が荒い 』と聞かされていました。

そのような姿が見れるのかとしばし観察を続けましたが、餌を貰えないと判ると近付いて来ることを止める現金なヤツ。

最初に目撃したように逆さまになって餌を採り始めました。

 

 

水生植物を食べているようで顔を上げると草がビロビロ。

 

 

採餌の途中、近くに釣り人が現れると可愛いフリして近寄って行きましたが残念ながら餌は貰えず。

今度は私から近寄ってみるとおねだり上手なコブハクチョウも近寄ってきたので手が届くような距離に。

望遠レンズでは撮影できないのでここからは広角レンズで。

 

 

手を差し伸べると餌を貰えると思ったのか首を伸ばしてきましたが、何も持ってないのが判ると威嚇の唸り声。

更に噛み付こうとする始末で気性の荒さを垣間見ることができました。

 

 

この時の様子を動画でも撮影したのでコブハクチョウの威嚇の行動と共に唸り声を聞くことができます。

 

 

なかなかの迫力。
遠くでプカプカしている時は優雅に見えたのに・・・

接近したところで望遠レンズに持ち変えピントが合う限界の位置で頭部を撮影。

 

 

名前に由来するコブが小さいことに気付かされます。

更にコブを拡大。

 

 

拡大してみて分かったのですが、コブは嘴が盛り上がったものではなく皮膚が露出しており強いて言えばニワトリのトカサのような質感。

コブハクチョウのコブは成鳥になる過程で大きくなるのだとか。
つまりこの個体は若い個体であると考えられます。

 

 

コブハクチョウを観察しているとカモメが観察できず苛立った気持ちもすっかり無くなっていました。

やはり間近で観察できたことが何より嬉しかったと思います。
野鳥ではありませんが鳥好きな私にとっては至福の時間であり風変わりな観察を楽しむことができました。

また機会があったら食パンでも持って行って今度は唸られないよう観察したいと思います。

 

 

最後の画像は手を差し伸べる割に一向に何も貰えず苛立つコブハクチョウの姿。

 

 

 

今日のおまけ。

帰りの道中、農耕地で見つけたアメリカコハクチョウ。

 

 

こちらは誰が何と言おうと野鳥です。

おしまい。