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2022年 野鳥観察の旅 in 石垣島 ② (冬)

 

 

前回の続き。

 

今年3度目となる石垣島での観察旅行。

 

今回はお客さんと一緒に旅行の計画を立てましたが、私の到着と合わせるように天候が悪化。

 

初日、2日目共に雨の影響を受ける時間が長く観察は難儀させられたもののそこは石垣島。

生憎のお天気でも多種多様な野鳥を観察することができました。

 

画像は石垣島の象徴とも言えるカンムリワシ。

 

 

こちらは私が初めて石垣島を訪れた際に観察した個体と同個体と判明。

この事実を知り感慨深いものがありました。

 

 

2022年11月25日

 

日程3日目。

 

私にとって石垣島での過ごし方は朝食に八重山そばを頂くことから始まります。

 

 

宿泊先の朝食バイキングで八重山そばが提供されることから、朝一番でそばをすすることが恒例となりました。

 

朝食を終えた頃に夜が明け石垣島はゆったりとした朝を迎えます。

 

 

この日は陽射しのあるお天気に恵まれた為、カタグロトビの観察を目的として島内を巡回してみることに。

 

以前観察できた場所を中心に探鳥を続けたところ突如目の前にカタグロトビが。

 

しかし距離が近過ぎたことに加え逆光の位置を飛翔し、撮影出来たのはやや距離が離れてしまってからでした。

 

 

一度姿を見失ってしまったものの直ぐに発見。

 

遠巻きながらもホバリングをしながら何かを狙うような姿を見ることが出来ました。

 

 

強風に煽られるように姿を消してしまいましたが、行き先に察しがついたことからそちらへ移動してみることに。

 

移動した先で暫く待機してみたところ予想通りカタグロトビが出現。

こちらで撮影した画像は諸般の事情から画像を拡大して掲載します。

 

 

この場所では巣材を咥えて飛翔する様子が何度も見られました。

 

カタグロトビは繁殖を終えて直ぐに次の繁殖準備に取り掛かることもあるそうです。

この繁殖力こそ石垣島で個体数を増やす要因となっているのでしょう。

 

 

距離は離れていたものの充分な観察が出来たのでこの後はクロヅルの様子を見てみることに。

 

滞在場所へ着いて周囲を見渡してみましたがクロヅルの姿は見当たらず...

 

 

初日は雨の影響により満足のいく観察が出来なかっただけに悔やまれる部分もありましたが、抜けてしまう前に一目でも見ることができて良かったとその場を後にしました。

 

移動を始めて間もなく、抜けたと思ったクロヅルが丘陵地に。

 

 

場所を移動していただけのようでした。

 

どの様に観察するとよいか思案していたところ突然の飛び立ち。

飛翔する姿を目で追い、降りる地点を確認したところ初日に観察した場所であると確信。

 

再びそちらへ移動するとややこちらを警戒している様子。

 

 

暫くすると特段警戒すべき対象ではないと判断してもらえたのか採餌の場面をゆっくりと観察することが出来ました。

 

 

クロヅルを観察した後は干潮時刻に合わせて市街地近くの河口へ。

 

その道中見ることが出来たのはムラサキサギ。

 

 

とても良い条件で観察出来たのですが、こちらは交通量の多い場所とあって長時間停車することに躊躇を覚えました。

 

已む無く場所を移動し河口へ到着するとシギチが沢山。

 

コチドリ・メダイチドリ・オオメダイチドリ・タカブシギ・アオアシシギの他、キョウジョシギの姿も見られました。

 

 

こちらのキョウジョシギ、右足を負傷しており片足で跳ねるように移動していましたが、怪我をしているにも関わらず英名に由来する行動を見せてくれ逞しさを感じました。

 

同時にクロハラアジサシも見られましたがこちらは翼を負傷しており旅の過酷さを感じます。

 

 

結果として残念ながらこの日もオニアジサシを見ることはできず...

 

この後はカンムリワシの幼鳥を探すため移動を続けましたが驚きの光景に遭遇。

 

道すがらに見られる石垣牛に目をやると地面に横たわる黒い物体を舐める様子が見られました。

 

直ぐに仔牛と分かりましたがピクリとも動きません。

 

 

「死んでるのか...」

 

そう思って間もなく、仔牛は顔を起こしホッと一安心。

 

しかしどう見ても仔牛は生まれた直後のように思えます。

 

 

畜産についての知識は全く持っておりませんが、一般的に考えると分娩は産室のような場所で行われるものと思っていました。

 

石垣島は野外での自然分娩が当たり前であるのか分かりませんが、出産直後であることは間違いありません。

 

程なくすると立ち上がろうとする仔牛。

足元が覚束ず何度も尻もちをついていましたが初めて起立する瞬間を見届けました。

 

 

仔牛のお腹には臍帯が見られます。

 

初乳を飲むまで観察を続けようと思ったところ、母牛は千切れた臍帯を食べ始めました。

 

これは屋外で出産する牛にとって普通に見られる行動のようですが私には驚きの連続。

 

 

鳥を見にきたはずがまさかこの様な場面に遭遇するとは思わず、想定外の展開に時間を忘れ観察していました。

 

 

肝心のカンムリワシ幼鳥は見つけることができず島内を転々としていたところ、お客さんが突然『アオバト』の発声と同時に斜め前方を指差しました。

 

なるほど。

チュウダイズアカアオバトが電線に。

 

 

この後トイレ休憩に立ち寄ったのはズグロミゾゴイが見られる公共施設。

 

「今日は居るかな」と敷地に入った瞬間、駐車場脇で採餌をしているズグロミゾゴイが目に入りました。

 

 

やはり歩き方はぎこちないものの食欲旺盛な様子に安堵します。

 

じっくりと観察できることを嬉しく思う反面、警戒心が皆無といった様子は心配に思えるほど。

地元で見られるサギ類はどの種も警戒心が強いことから余計にそう感じるのかもしれません。

 

ミミズを捕食し暫く静止していたズグロミゾゴイは伸びの格好を見せてくれました。

 

 

この後いそいそと歩きだし再びミミズを探し始めたようです。

 

 

トイレ休憩を終えた後は行き当たりばったりの観察をしようと車を走らせていたところ、遥か前方を横切るカタグロトビを目撃。

 

車を停止させ様子を見ていると風上へと少しずつ移動していることが分かりました。

 

ちょうど私たちは風上側に位置していたことから、こちらへ真っ直ぐ飛んで来ることを期待しましたがカタグロトビは突如大回り。

 

 

一旦距離は遠退いたものの再び接近して来ると枯れ枝にパーチ。

 

 

願ってもないチャンスの到来です。

ミフウズラばりのコソコソ感で忍び寄り木陰から盗撮すると...

 

嘗てないシチュエーションに歓喜。

 

 

ビームを放ちそうな目をはっきりと見ることができました。

 

辺りをキョロキョロと見渡す様子を観察していると再び飛び立ち、その直後にロスト。

 

方々探してみたものの残念ながら再発見には至りませんでした。

 

それでもこの日はカタグロトビの観察を目的として出発していただけに、近距離から観察できたことは望外の喜びです。

 

カタグロトビの捜索を終了し時刻を確認してみると16時を過ぎたところ。

陽も傾き加減であったことからこの日の観察はここまでとしました。

 

 

市街地へ戻ろうと車に乗り込んだところ現地在住の友人よりアカツクシガモ確認のリアルタイム情報が。

 

善は急げ。

現地へ直行すると忙しい身にも関わらず私たちの到着を待っている友人の姿がありました。

 

一先ずお礼の挨拶をしたところでアカツクシガモの観察を開始。

 

 

全体的に淡色でこちらは幼鳥のようです。

 

石垣島では今季3例目の確認とのことでしたが、警戒心が薄く観察にはもってこい個体でした。

 

 

アカツクシガモの観察を終えた後は夕食の買い出しへ。

 

初日は外食でしたが2日目以降はお客さんの手料理をご馳走になり、この日は私が餃子の焼き方を担当。

 

水も油も要らない今流行りの餃子、マジ便利。

 

本来この日はナイトウォッチングを予定していましたが、天候が芳しくなかったことから敢えなくキャンセル。

 

 

翌日夜がナイトウォッチングのラストチャンスとなってしまいましたが予想もしなかった波乱の展開に...

 

そちらの様子は後日更新の日記へ続きます。