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2018年4月28・29日 24/6℃ 晴れ




大型連休がスタートしました。

連休前半は全国的に天候に恵まれ行楽日和が続くとのことですが、その一方で私は休日出勤でスタート。

悶々としながら勤務にあたっていると思いの外仕事が捗り予定より早く課業終了となりました。
時刻はこの時14時30分と何とも中途半端な時間。

観察をするにしても主要なポイントへの移動時間を考えるとあっという間に日没を迎えてしまう為、ここは近場での観察ということで近所の林を散策してみることにしました。


林道をゆっくりと歩き、目にする鳥は殆どがルリビタキ。

 

 

その他に目にしたのは笹藪の中をガサガサと移動するウグイスくらいなもので、なかなかじっくりと観察できる鳥との出会いがありません。

林道を抜け別の林道へ進もうとした時、藪の中をネズミでも走るかの如く速足で移動する鳥を目にしました

「なんだ?なんだ?」と目を凝らし注意深く見ていると緑の中に映える朱色を確認。


ノゴマだ。

今の時代は証拠写真が大事、そのため特徴を捉えた画像が必要なので写真に残そうと撮影を試みましたがAFが全く役に立たずお手上げ状態。

 

 

そんな私を嘲笑うかのように藪の中を行ったり来たりするノゴマ。
一体どうやって撮影したらよいものか・・・

MFに切り替えフォーカスリングを回した瞬間、痛めている手首に激痛が走り最早これまで。

 

ただ肉眼で眺めているだけの時間が続き指を咥えノゴマを見ていると、藪の反対側から囀りが聞え始めその声に反応するかのように藪の中からノゴマが顔を出しました。

チャンス到来。

 

 

喉元の朱色が特徴的なノゴマは本州以南で旅鳥の扱い。
日本では北海道で繁殖するのであちらでは夏鳥の扱いですが、秋田では春と秋の渡りの時期に見られることがあります。

言わばこちらでは季節限定商品。
まして渡りの時期は表立った場所にあまり出てこないこともあり私のような輩の気持ちを擽る小鳥です。

この場所には最低2羽いるようで、何処からか囀りが聞こえると必ず表立った場所に出てくることが判りそのタイミングを狙い只管シャッターを押しました。

そのうちの何枚かを掲載します。

 

 

こうなると抜けの良い場所での写真を撮ろうと欲が出る一方。

いつもであればそんな助平根性を見抜かれ逆に距離を取られてしまいますが、休日出勤のご褒美だったのか狙った場所に止まってくれるサービスの良さ。

 

観察とは程遠い状態ですが個人的には大満足。
あっという間に日没の時刻となり、この日の撮影はここまで。

 

 

 

日付を跨ぎ今日は気持ち新たに早朝から現地入り。
今日は“観察”に拘りノゴマの行動をしっかりと目に焼き付けます。

先ずは姿を確認しないことには始まりません。
昨日と同じ笹藪を注視するとガサガサと移動するノゴマを確認。

 

 

この時ノゴマの地鳴きを初めて聞くことが出来ました。

地鳴きとは囀り以外の声の事で地味で単音なもの。
ノゴマの地鳴きはなんと・・・

 


『ワンワン』

これにはビックリしました。

藪の中を移動しながらワンワンと鳴くノゴマ。
地鳴きする姿を動画で撮影したかったのですが、流石にそれは叶わなかったので囀りの動画を撮影。

 

 

囀ずってる間は警戒心が薄くなる、そんな印象を受けました。

降り注ぐシャッター音、足音にも動じることなく囀ずるノゴマを見ることができましたが時にはこんな目の前でも。

 

 

コマドリも然り、早朝の時間帯は出が良かったものの時間が経つごとに出が悪くなり11時頃には観察を終了。

撮影こそできなかったものの今日は藪の中でムカデのようなものを食べる姿も見ることができたので、観察としてはまずまずのものとなりました。


目立たない場所にも出会いあり。
今回はそんな教訓を教えてくれるような出来事でした。

 本日の観察日記はこれにておしまいです。