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2023年 野鳥観察の旅 in 石垣島 (6月) ②

 

 

前回の続き。

 

ANA上級会員のなかでも最高位に位置するダイヤモンド会員を目指し、観察旅行を兼ねて訪れた石垣島。

 

日程初日は島の友人に案内して頂き、リュウキュウコノハズクの観察を中心として島内を巡りました。

 

 

日程2日目の午前は旅を共にした友人のリクエストに応えシロハラクイナの捜索から始めましたが、運良く観察に適した個体と遭遇でき友人も良い場面を沢山見ることができたようです。

 

 

シロハラクイナの観察後はリュウキュウアカショウビンを観察するため各所で探鳥を行いましたが、沢山の個体を目にしたものの思うような成果は得られず...

 

来島する機会が増えるにつれ欲が出てしまうのも仕方のないことでしょうか。

 

 

時間が過ぎるのは早いもので気付いてみると正午を迎えようといった頃。

昼食は石垣島の旅で定番となった八重山そばを頂き午後からは農耕地へ繰り出しました。

 

 

2023年6月25日(午後)

 

 

腹が満たされたところでバードウォッチャー必見の農耕地へ足を運びましたが何処を見ても草ボーボー。

昨年の同時期に良い観察ができた休耕田も草に覆われ観察には生憎の状態でした。

 

島内の田んぼは田植え期・中干し期・稲刈り期の水田が見られ、稲の成長具合いも地域によって様々。

 

稲刈りを終えた田んぼには2羽のシロハラクイナが出ており仲睦まじく行動する様子を暫し観察。

 

 

農耕地での探鳥が芳しくなかったこともあり再びリュウキュウアカショウビンの観察へ繰り出すことに。

 

午後の探鳥においてもリュウキュウアカショウビンとの出会いは多かったものの、単に写真を撮っている時間が続き私が求める観察とはいかず...

 

 

条件を選らばなければ良いのかもしれませんが「これが観察と言えるのか?」と自問自答を繰り返す時間が続きました。

 

やはり観察の醍醐味は行動を見ることにあると思います。

 

 

あれこれ考えながら探鳥を続けていましたが頭の片隅にあったのはレンカクの存在。

 

一足遅れで見ることが叶わなかったレンカクが気になり念の為にと再び農耕地へ。

 

時間を掛けて丁寧に探鳥を行いましたが残念ながら姿は確認できず、仕方なしに農耕地を離れようとしたところ視界に入ったがペアのタマシギでした。

 

乾いた田んぼの奥まった場所におり、じっくりと観察したいところでしたが初見の友人を優先して私は前屈みの体勢に。

 

ただシャッター音だけが聞こえる我慢の時間。

『飛んだ』という友人の言葉に姿勢を戻すとタマシギはあらぬ方向へ...

 

こちらは友人撮影のタマシギの画像。

 

 

戻って来ることを期待して暫く待ってみましたが、残念ながら再び姿を見ることはできずこの日の観察はここまでとしました。

 

夜は沖縄らしい料理を食べたいという友人のリクエストに応えて宿泊先から最寄りの郷土料理店へ。

 


 

画像にはありませんがゴーヤチャンプルーが絶品でオリオンビールが捗ったのは言うまでもありません。

 

 

2023年6月26日

 

 

修行を兼ねた観察旅行はこの日が最終日。

 

2泊3日の短い日程ということもありあっという間に最終日を迎えましたが、これまでの内容を振り返ってみるとリュウキュウコノハズクとリュウキュウアカショウビンを数多く見ることができた他、友人のリクエストにあったシロハラクイナをじっくりと観察できていたことからそれなりに満足感は得られていました。

 

 

最終日の観察について友人と相談した結果『タマシギをもう一度見たい』というリクエストを受けて先ずは農耕地へ。

 

農耕地へ着くや否や目に飛び込んできたのは農道を横断するリュウキュウヒクイナ。

 

私にとっても初見とあり思わず声を上げてしまいましたが、残念ながら見ることができたのはほんの一瞬。

待てど暮らせど再び姿を見せることはありませんでした。

 

リュウキュウヒクイナを待つ傍ら撮影できたのは稲穂へ止まるセッカ。

 

 

普段はなかなか撮らせてもらえないセッカですが欲の無い時ほど良い場面に遭遇します。

 

肝心のタマシギも確認できなかったことから捜索の範囲を広げ手当たり次第に農耕地をチェックしてみることに。

 

道すがら水路を覗いてみるとシロハラクイナが2羽。

 

 

この様に丁寧な探鳥を心掛けましたがお目当ての鳥は残念ながら発見に至らず農耕地での探鳥を終了。

 

これといって収穫の無い時間でしたが、少々気になったのはこちらのユリカモメ。

 

 

通常この時期に見られるユリカモメは頭部が茶褐色に換羽し夏羽の特徴を示しますが何故かこの個体は冬羽のままでした。

 

何となく嘴が長いようにも思え、亜種ユリカモメと判断するには疑問の残る個体です。

 

農耕地を離れ車を走らせていると目に入ったのはカンムリワシのオブジェ。

 

 

「あれ...こんなところにカンムリワシのオブジェがあったかな...」

 

振り向き様に確認するとオブジェは誤認であることが判明。

本物のカンムリワシであることが分かり急停車。

 

様子を見るまでもなく人間に対して警戒心が無い個体だと分かったため迷わず降車しました。

 

その際に撮影した画像がこちら。

 

 

よく見てみるとカンムリワシは街灯の傘に止まっており視線は道路側を向いています。

 

この日の未明に雨が降ったことから道路へ出てきたカエルなどの轢死体を狙っていたのかもしれません。

 

立ち位置を変えてみるとオブジェのように見えるカンムリワシ。

 

 

この時、ウォーキングをしている地元の方が足を止めスマホで撮影を始めました。

 

また私たちがカメラを構えていることにより通りがかった観光バスが停車。

バスの運転手がカンムリワシに気付き観光客に見せていたようです。

 

 

時期的に出会いの少ないカンムリワシとあって、この様な形で観察できたことは幸運と言う他ありません。

 

カンムリワシを見た後はリュウキュウアカショウビンの観察を目的として林道へ。

 

林道へ入って間もなく道路脇に佇むズグロミゾゴイを発見。

 

 

未明に降った雨の影響から林道は湿っておりミミズを捕食するため道路へ出て来たのかもしれません。

 

この日も日中は晴天が続き光線の状態によっては観察が難しく、せっかく見つけたリュウキュウアカショウビンもこの通り。

 

 

それでも存在感の強い鳥だけに逆光であってもインパクトは抜群です。

 

リュウキュウアカショウビンを探す傍ら巣材を咥えるイシガキヒヨドリを目にしました。

 

 

元々黒っぽい印象を受けるイシガキヒヨドリですが暗がりの林道で見る姿は真っ黒。

 

 

林道を進むと頭上をリュウキュウアカショウビンが通過。

 

降ってきたかの様に前方へ降りると大きなミミズのような物を咥えましたが直ぐに獲物を置いて飛び去ってしまいました。

 

暫く待ちましたが警戒させてしまったのか戻ってくる気配は無く、獲物を確認してみると轢死した小型のヘビであることが判明。

 

お互いにせっかくのチャンスであっただけに数秒行動が違えばと悔やまれる場面でした。

 

 

間もなく林道を抜けるといった頃、リュウキュウアカショウビンが目の間に。

 

 

至近距離に車が停車したにも関わらず全く動じず。

間違いなく今回の観察旅行のなかでは一番と思える個体でした。

 

林道を抜けると電線に止まるチュウダイズアカアオバトを発見。

 

 

電線止まりですが青空が背景とあって色乗りの良い写真になりました。

 

ここで時刻を確認してみると残された時間はあと僅か。

限られた時間を有意義に過ごすため、もう一度リュウキュウコノハズクの観察をすることに。

 

 

現地へ到着すると偶然にも島の友人と再会でき雑談を交わしながらリュウキュウコノハズクを観察しました。

 

毎度のことながら島の友人のお陰により石垣島での観察を楽しませてもらっています。

 

 

諸手を挙げてバードウォッチャーを迎え入れてくれる島の友人ですが、特に貧乏旅行をしている学生さんには手厚い対応をされており、彼の厚意により良い思い出と学びの機会があった学生さんは多いことでしょう。

 

本当に頭の下がる思い。

 

 

いよいよ今回の旅行も時間が差し迫り最後には空港周辺でインドハッカを観察して旅を終えました。

 

連日晴天に恵まれた石垣島。

特に最終日は湿度が高く、茹だるような暑さにギブアップというのが正直な感想です。

 

 

次に石垣島を訪れるのは9月下旬を予定していますが、ちょうど渡りの時期とあって目新しい出会いに恵まれるかもしれません。

 

次回どの様な旅になるのか想像もつきませんが2023年 野鳥観察の旅 in 石垣島 (6月)はこれにておしまいです。