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2018年5月1日 17/14℃ 曇り時々晴れ




今日は先月28日に休日出勤をしたので代休です。

全国的に渡り鳥の不調が囁かれる今日この頃、腐ってばかりいても何も始りません。
この時期は珍しい鳥との出会いを求め方々巡っていましたが、珍鳥がダメなら普通種の観察をしようと思い大潟村周辺を回ってみました。

 

田んぼを見るとトラクターで田んぼを耕す“田起こし”が行われていたり、 水を張って土をかき混ぜてから平らにする“代かき”が行われ農家さんは忙しい様子。

そんな農作業が勧められる傍ら、辺りにはユリカモメが沢山集まっていました。
大潟村周辺で今時期見られる風物詩と云ってもいいかもしれません

 

 

これはほんの一部を映した動画ですが、代かきをした田んぼにはユリカモメが何処からともなく大挙して押し寄せます。

カモメと言えば海沿いで見るイメージが強い鳥。
野鳥を観察するようになり初めてこの光景を目にした時は不思議にも感じましたが、田起こしを経て代かきをした田んぼはユリカモメたちにとって餌が採りやすいのでしょう。

 


季節柄そのような田んぼにはシギチもよく入ります。
こちらの田んぼではチュウシャクシギの姿も見られました。

 

何枚か離れた田んぼは水が張っておらず耕した状態。

こちらにはムナグロの姿が。

 

 

一言にシギチと云っても乾いた土壌を好む者もいるので、今時期は目を凝らして見るとジッと動かずこちらの様子を伺っていることもあります。


再びユリカモメに着目。

こちらは車を降りてカメラを構えていてもどんどん近寄って来るので非常に観察しやすく、見ている側としても観察圧を与えなくて済み気持ちもゆったりします。

 

 

ゆっくり観察できるからこそ構図や背景、色にも気遣い撮影できますが警戒することなく近寄って来るのでフレームアウトすることも屡々。

逆に私が後退しなくてはなりません。

 

 

この茶色の頭巾を被ったような見た目は夏羽の装い。

群れの中には未だ冬羽の個体が僅かに残っていたので比べる図鑑。

 

【 冬羽 】

【 夏羽 】


 

500~600羽いる群れの中に冬羽の者は数える程しかおらず、殆どが夏羽に換羽していました。

中に斑模様になってる個体も見られましたが、このように真っ白な顔を茶色に変えないといけない理由は何処にあるんでしょう。

 

 

本当に不思議な変化です。

さて採餌の様子に着目してみると田んぼに嘴を挿し込み幼虫のようなものを食べているのが判りました。

 

 

秋の稲刈り後に昆虫が産み付けた卵が孵ったものかな?

手持ちの図鑑を見るとユリカモメは冬鳥に分類されています。

冬期間に見られるカモメ類は既に姿が見られなくなっていますが、何故ユリカモメだけがこの時期この場所に集まるのかその謎を解き明かしたい。

 

秋田では繁殖地を目指して渡ることなく留鳥化してる個体も見られ、そのような個体の繁殖の有無も気になるところ。

今回はそんな謎めいたユリカモメのお話でした。

 


今日の観察日記はここまで。