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2018年5月22日 27/8℃ 晴れ

 


日曜日の興奮が冷めらやぬ火曜日。

勤務中にアカアシチョウゲンボウが未だ滞在の知らせがあり、更には職場の車両で移動してる際にチゴモズを今季初確認とこれからの観察が益々楽しみになってきました。

淡々と仕事をこなし、久しぶりに定時で課業終了。
このところ早朝~夜遅く迄と勤務による拘束時間が長く、写真の整理が追い付いていませんでしたが漸くゆっくりと作業できそうです。

職場から帰路につこうとしたところ先輩から電話が入りました。


野鳥の情報はgive and takeということで、私は野鳥の世界に足を踏み入れた当初から日頃お世話になっている方に対して常に情報の発信を心掛けています。

アカアシチョウゲンボウを観察できた報告であろうと電話に出ると・・・


先『Endoく~ん、アカアシチョウゲンボウが2羽居るよ!』

私「え?」

先『片方は成鳥♂のようで今撮影してます!』

私「・・・」

 


ここのところ驚くような情報or出会いが相継ぎ頭の中でスムーズな情報処理ができません。
完全に容量Overです。


真っ先に頭に浮かんだのは“自分も見たい”という思いでしたが、幾ら急いだところで観察場所に辿り着けるのは18時頃。
着いたところで成鳥♂がまだ居るか分かりませんし、日没まで僅かな時間しかないことから少々悩みましたが・・・


“行かずして後悔するなら行って後悔”

現場へ急行。
着いて直ぐ目に入ったのは電線に2羽並ぶアカアシチョウゲンボウと思われる個体。

しかし逆光で真っ黒。

 

 

これでもかなり強めの露出補正を行っているのですが、日没が近いということもあり撮影するには位置関係が大事。

飛ばしてしまわないようにと気を遣ったのですが、2羽いることでどちらかが飛ぶと釣られるようにもう1羽も飛んでしまいます。

 


遠回りして順光の位置まで辿り着きましたが、それと同時に排気音の煩い車が通過しそれに驚いた成鳥♂が飛び立ってしまいました。

飛び立った♂が此方の向かって飛んで来ます。
絶好のシャッターチャンス、すかさず連写。

 


う、美しい・・・

 

 

♀とは見た目が異なり同じ鳥とは思えません。

光線の関係もあってか♂はハヤブサ科の鳥には見えず、色んな猛禽の特徴を掛け合わせたような印象。
夕陽に照らされ飛翔する姿は美しいの一言でした。

 


遠退いていくかと思った♂は旋回をして今度は真っ正面に。

 

 

日曜日の観察時に隣県から駆け付けた若者と『次は成鳥♂を!』と話していたものがこんなにも早いタイミングで実現するとは・・

情報を配布したことでこんなにも大きな御返しを頂けるとは思ってもみませんでした。


飛び立ったアカアシチョウゲンボウは2羽共電線に戻ることはなく辺りを飛び回ります。

 

 

この時は♂に焦点を合わせて撮影。

 

 

近付いてきたタイミングで撮影をしますが、遠いところや高いところを飛ぶことが多くなかなか思うようにいきません。

♂を観察していて受けた印象は♀に比べてホバリングが多かったこと。

 

 

を観察している際にホバリングする姿は殆ど見られませんでした。

これは雌雄による違いではなく個体差によるものだと思います。

観察を続けると♀と同じように昆虫をフライングキャッチしているようだったので、撮影した画像を拡大すると昆虫に狙いを定め飛翔する姿が写し出されていました。

 

 

 

僅かな時間の経過で辺りは赤みを帯び、到着直後に撮影した時と比べ飛翔する姿もだいぶ違った印象に。

 

 

時間の経過と共に♂は♀の滞在場所を離れ遠ざかりつつありました・・・

陽も間もなく沈もうとしていたので、最後に止まってる姿の撮影を試みます。

 

 

夕陽に染まり赤黒く見える姿はまるでブッポウソウ。

この画像を撮影したところで♂は視界から消え去り観察はここまで。


秋田県内においてアカアシチョウゲンボウを観察できること自体非常に稀なことですが、雌雄揃っている姿をこの目で見ることができたのは本当に貴重な経験となりました。

♀が滞在する限りまだ望みはありそうなので、再び雌雄が揃うシーンが見れることを祈って今回の観察日記はこれにておしまいです。