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2018年5月20日 17/6℃ 晴れ  PART②




前回の続き。

アジサシとアカエリヒレアシシギの観察or撮影を楽しみ一段落すると遠くに見えたのは1羽の猛禽。

何かを捕まえ飛翔しながら片足で獲物を食べる姿はチゴハヤブサそのもの。

 

 

こんなところにチゴハヤブサ?
しかし観察場所はチゴハヤブサが生息するような環境にあらず。

今は渡りの時期。

夏鳥として渡来するチゴハヤブサが普段見られない場所に現れてもおかしいことではありません。
移動中の個体の可能性もありましたが何か府に落ちず念のために確認することにしました。

 


謎の猛禽が飛翔する方向に移動して間もなく、電線に止まるところを確認したので飛ばしてしまわないよう先ずは遠巻きからの確認作業。

撮影した画像を拡大してモニターで検証します。

 


こ、これは・・・

 

こいつは驚いた。
アカアシチョウゲンボウだ。

数少ない旅鳥として見られるアカアシチョウゲンボウですが今年は各地で記録が相継ぎ、秋田にも飛来しないかと淡い期待をしていましたがまさか本当に現れるとは・・・


電線に止まったアカアシチョウゲンボウは周囲を見渡し落着きがない様子。

不意に飛び立つと辺りを旋回。

 

 

こちらに飛んで来ると再び電線に止りました。

再び周囲を見渡し獲物を探しているようです。
その様子を撮影した動画がこちら。

 

 

辺りには小鳥が多く見られましたがそちらを気にする気配は見られません。

一体何を探しているのか注視していると再び飛び立ったアカアシチョウゲンボウは空中で何かを追っているように見えました。
しかし何であるかは肉眼で確認できず。

電線に戻ってきたところを見てみると必ずと言っていいほど何かを捕獲しそれを食べている姿が確認できました。

 

 

その時の画像を拡大。

補食しているのは昆虫のようです。

 

 

また羽に着目すると換羽の途中にあるようで、この個体は♀の若と判明。

疎らに青灰色の羽が残っていますが茶褐色の羽に換わってきています。

こちらも画像を拡大。

 

 

この他に見られたのは飛んでる虫をフライングキャッチする姿。

足を突き出し昆虫を捕らえた瞬間です。

 

 

捕らえた獲物を飛びながら補食する姿が何度も見られましたが、この行動こそチゴハヤブサを連想させるものでした。


私が観察するうえでチゴハヤブサはセミやトンボなどの昆虫をフライングキャッチし、飛びながら補食する姿をよく目にします。

この一連の動きを見て感じたアカアシチョウゲンボウの印象は、顔はチョウゲンボウで行動はチゴハヤブサ。

 

 

終日観察しましたが小鳥や小型哺乳類を補食することは一度もなく、殆どが昆虫で時々道路に這い出てくる毛虫を捕まえていました。

これが唯一空抜けにならず撮影できるチャンス。
何度か撮影を試みたなかでお気に入りを掲載します。

上空で狙いを定めてるシーンから・・・

 

ここまでは問題なく撮影できるのですが、この先が失敗の繰返し。

何度もチャレンジすることで漸く納得のいく降下シーンを撮影することができました。

 

 

肝心要である捕獲の瞬間は・・・お察し下さい。

その代わりと云っては何ですが、飛んでは止まっての繰り返しだったこともあり飛翔する姿は沢山撮影することができました。

だからと言って良い画が撮れるかは別問題。

 

 

時間の経過と共に少しずつ行動範囲が広くなり高いところを飛ぶようになるなど、行動に変化が見られました。

今回の記録は秋田県で2例目ということでしたが、前回はその日のうちに抜けてしまったそうです。
実際問題いつ抜けてしまうかは知るよしもないので後悔のないようもう一度動画を撮影。

強風に煽られながら羽繕いをしようとするシーンです。

 

 

先週に引き続き二度と見ることがないかもしれない鳥の観察。

しかし今回は自力発見だったので喜びもひとしお。
渡りのシーズンはそろそろ終盤ですが、また良い出会いに恵まれるよう探鳥を楽しみたいと思います。

日曜日の観察記はこれにておしまいですが・・・このお話には続きがありました。

 

 

続きは後日更新の日記で。